こんにちは、ダンワールドです。

 

ふだん散歩をしていると、道沿いのお宅の「塀」がつい目に入ります。塀は、隣接する建物や道路との境界線を示すためのものですが、それは同時に街の風景をかもしだす大切な要素になっています。

 

昔の家では、塀といえば「生け垣」でした。樹木を並べて整形した塀です。こんもりと柔らかい緑が歩く人の目を楽しませてくれます。

 

しかし、近年、生け垣の家は見る見る減ってきました。手入れが大変だからです。また、ある程度の厚みが必要となるので、場所を取ります。それよりも人工塀のほうが望ましいという考えが広まり、無機質なブロック塀が増えました。

 

最近は、プライバシーを考えて高い塀で囲まれた家に暮らす方も少なくありません。確かにセキュリティ面を考えると著名人ではなくても塀は作りたいとも思うでしょう。

 

でも、高い塀が家に接近し過ぎていると、太陽からの採光も真上からしかとれず、自然の恵みを十分に受けられなくなります。風水の世界では、開放感のない家はそこで暮らす人の健康やメンタル面に悪影響を及ぼすので凶相と考えられています。

 

石を積み上げただけのブロック塀は、地震が起きたときに脆さが露呈するときがあります。最近は、地震に備えて補強工事をするご家庭も増えているようです。

 

現代を生きる私たちにとって安全でかつ風通しが良い理想的な塀とはどのようなものか、いろいろ考えさせられます。それは散歩の楽しみの一つになっています。