キリスト教の聖書では、アダムとイブが「禁断の果実」を食べたとされ、この果実とは一般に「リンゴ」だと考えられています。
しかし、実際には、聖書には「りんご」とは書かれていないそうで、オレンジやメロンといった説もあるようです。
聖書に記載されている「快適な木陰をつくる樹木」「見た目に大変魅力的で、味は甘く、よい香りを放ち、元気を回復させる成分を多く含んでいて、金色をしている」「銀色の葉の中に実っている」といった表現をふまえると、禁断の果実とは「アンズ」だとの説も有力だそうです。
アンズは漢字で「杏子」と書きます。アンズの林のことを「杏林」と呼び、中国では「医者」という意味でも使われます。
昔、中国に董奉(とうほう)というお医者さんがいたそうです。その医者は自分が診察した患者から報酬を受け取らないかわりに、重病の患者が治ったときはアンズの株を5株、軽病の患者が治ったときは1株を記念として植えさせたといいます。それがいつの間にか立派なアンズの林に成長し、たくさんの実が実ったという話が伝えられ、医者を意味するようになったといいます。
アンズの干した種子は「杏仁」(きょうにん)と呼ばれる漢方薬として重宝されています。ぜんそくや咳のときに飲むと良く、疲労回復にも役立つとされます。
アンズの花は、3月下旬ごろから咲きます。サクラよりすこし早い時期です。サクラも顔負けの「淡紅」の花びらがとてもきれいです。今年はあんずの開花情報にもぜひ注目してみてください。