森美術館で開催中の「カタストロフと美術の力」展 | DAG DANCE studio.

今月から森美術館で開催されている『カタストロフと美術の力展』(開催期間 2019年1/20(日)まで)

 

カタストロフとは大惨事のこと。

震災やアメリカの同時多発テロ、難民問題など様々な事を主題にされたアート展

 

(撮影可能の作品が多かったイメージでした)

入り口に展示されているこちらのアートから始まります。

 

 

映画も美術展も、あまり感想を読みすぎると自分の感覚よりも、その読んだ感想の上に見てしまうことが多いので、極力感想は控えますが

 

 

私は映像作品の「9.11」についてのものが心唸らせられました。

(説明文を読んで マジか…と)

 

 

本当にたくさん、かつ様々な作品が立ち並ぶ中、

自分が同じ現象を目の前にした時、こうやって感情や頭の中を人の目で見てわかるような形にするとしたら。

どんな風になるのだろう、と思うと「アート」を作り出している方々の人間としての力に敬服します。

 

 

 

思っているのと、形にできることは違う。

そしてそれが他人の心に届くかどうかもまた然り。

 

 

 

展示のラストはオノ・ヨーコさんのこちら

真っ白い空間の真ん中に1艘の舟。

そこへ見に来た人がクレヨンでメッセージを書き足していくもの。

 

私も書いたのですが↓↓

(この中に私が書いたものがあります)

書いた瞬間に自分でどこに書いたかわからなくなるぐらい、すでに大勢の書き込みが。どこだ!!!! と思って書いたはずの付近を写すもなかなか見つけるのは本人ですら至難の業。

 

 

 

 

この中で「自分」とわかるように書くには、相当強く大きく何度もゴシゴシ主張して書かないとわからない。書いた本人すらすぐ見失う。

 

たくさんのメッセージの中には平和を祈ったものから、恋人同士で来たんだろうなという記念的な書き込み、年始の絵馬だろうかというようなメッセージから宗教的なこと、英語、ハングル語、etc

 

 

世界で発言するとはこういうことなのだろうか…

と思う。

 

 

近くにいらっしゃったキュレーターの方とお話をする。

 

「この展示会、最近始まったばかりですよね?」

 

「はい(^^)そうなんです。1週間ですでにこの状態(もう書くところないのではぐらい)で」

 

「これは本当に初めは真っ白だったんですか?」

 

「はい(^^) あ、本当のとっかかりは近くの小学生を呼んでここに書いてもらうことから始まっていて。そこから開催しました。

あと、最初はこの部分(一番下の写真のあたり)にオノ・ヨーコさんのメッセージが書かれていたんですが、それももうわからないですね」

 

 

始まって1週間でこれとは…!!!! こちら来年の1月まで行われているものですが、この壁は終了まで取り替えずに行く方針とのこと。

 

 

また少し経ってから行って見たらまた違った風景が見えそうです。

 

 

 

見ているだけではわからないですね。

実際にこの空間に入り、書く。

そこで体感できるものがありました。

 

 

 

それでは明日も目の前のいろんなことを感じて

またあした