2056年7月某日の夜、岡田家のリビングにて
環奈 「ねぇ龍生、本当に作新学院でいいの?」
龍生 「ああ。」
この少年は岡田龍生。和の二歳下の弟で現在中学三年生。現役プロ野球選手の和真と元甲子園球児の祖父・リュウの野球センスを受け継いでおり、ポジションは投手と野手の二刀流である。
和真 「名門の横浜高校や帝京高校やお祖父さんの母校の市川総合高校からも推薦のオファーが来てるのに本当にそこでいいのか?」
龍生 「いいんだよ。横浜高校がある神奈川県や帝京がある東東京や市川総合がある千葉県は高校野球の激戦区だけど作新学院がある栃木県は高校野球激戦区じゃないから甲子園に行ける可能性が高いし。」
環奈 「確かに・・・関東地方では栃木県が1番野球部がある高校の数が少ないもんね。それに作新学院は栃木県で一番強いって言われてるよね。」
和真 「それにプロ野球選手も二十人輩出してるしな。」
龍生 「作新学院でレギュラーを取るのは簡単じゃないけど俺、絶対レギュラー取って甲子園に行くよ!そして父さんと同じくプロ野球選手になってみせる!」
環奈 「わかったわ!ママ、龍生がプロ野球選手になれるよう全力でサポートしてあげる!」
和真 「父さんも試合で忙しいけど出来る限りのことはするよ!」
龍生 「ありがとう父さん!母さん!」
和 「(龍生、進路決めたんだ・・・。)」
その光景をリビングのドアを少し開けて見ていた和。
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和 「ねぇお兄ちゃん。」
和巳 「何だよ和?」
この少年は和の双子の兄の和巳。和とは二卵性双生児である。
和 「お兄ちゃんは進路決めてるの?」
和巳 「決めてるよ。俺は早稲田大学の文学部に進んでそこで文学を学んで将来は作家になるつもりだ。ところで和は進路考えてるのか?」
和 「一応考えてるよ。私、絵を描くのが好きだから美大に行って将来は美術に関わる仕事に就こうと思ってる。」
和巳 「そうか。一応聞いておくけど芸能界には未練は無いのか?お前は一時期子役として芸能活動していたから少しくらいは未練はあるだろ?
和 「まあ芽亜里や美咲が芸能界で頑張ってるし、私もまた挑戦したい気持ちもあるよ。・・・でも美術系のお仕事にも興味あるし・・・。」
和巳 「まあ芸能界で活躍しながら美術界でも評価されている人もたくさんいるし、じっくり考えればいいさ。」
和 「わかった。お兄ちゃんありがとうね。」
おわり
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