パラレルワールドで生きるもう一人の自分 | SAKAMICHI46 NOVEL⊿ 〜乃木坂46・櫻坂46・日向坂46小説〜

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 パラレルワールド、それはある世界から分岐し、それに並行して存在する別の世界のこと。


 そしてその世界にはもう一人の自分がいて、自分とは全く違う生活を送っていることが知られています。


 今回はリュウ・マイ夫妻の養女で環奈の義姉・日奈子が夢の中でパラレルワールドで生きるもう一人の自分と出会うお話です。


 これより約5分間、あなたの目はあなたの身体を離れ、この不思議な空間に入っていくのです・・・。




 日奈子が目を覚ますとそこは自分が暮らす岡田家の自宅ではなく、夜のビル街の路地だった。



 日奈子 「私、普通にベッドで寝てたのになんで夜の渋谷の街にいるんだろ・・・?それにパジャマ姿だからスマホもお金も持ってないからお父さんに迎えに来てもらえないし・・・。」


 なぜこんなことになっているのかわからず日奈子が戸惑っていると少し先に黒いフードを被った少女が歩いていた。


 日奈子 「そうだ!あの子からスマホを借りてお父さんに電話して迎えに来てもらおう!」


 日奈子はそう決めてフードを被った少女の元に行こうとした瞬間・・・


 ヤンキーA 「君可愛いね〜〜〜!」


 ヤンキーB「なぁなぁ姉ちゃん、俺たちと一緒に遊ばないかい?」


 少女 「・・・・・・。」


 二人のヤンキーがその少女をナンパしたが、少女は無視して去ろうとした。


 ヤンキーA 「おい!待てよ!」


 ヤンキーAが少女の肩を掴んだ瞬間、ヤンキーAは背負い投げされ、ヤンキーAはコンクリートの道の上に叩きつけられた。


 ヤンキーA 「ああ〜〜〜〜っ!!!」


 背中をコンクリートに叩きつけられたので痛さのあまりのたうち回るヤンキーA。


 ヤンキーB 「このアマーー!!!」


 ヤンキーBは少女に殴りかかったが、少女はパンチを交わし、みぞおちに一発を喰らわせて気絶させた。


 さらに少女はのたうち回っていたヤンキーAも踵落としで気絶させた。



 少女は気絶している二人のヤンキーのポケットから財布を抜き取り、財布の中を調べ始めた。


 少女 「チッ!これぐらいしか金ねーのかよ。しけた二人ね・・・。」


 少女は財布の中から5万円程の金を抜き取った。


 日奈子 「あの子、とんでもない不良少女じゃん・・・。」


 先程までの光景を建物の影に隠れて見ていた日奈子。


 少女 「東京の男は金持ってるって言われてるけど全然金持ってないじゃん。」


 そう言いながら少女が黒のフードを脱ぐとなんと日奈子そっくりの顔が現れた。


 日奈子 「えっ!?あの子、私にそっくりじゃん!」


 驚きのあまり大きな声を出す日奈子。


 少女 「!?」


 日奈子の大きな声に気づいた少女は日奈子がいる場所にやってきた。


 少女 「出てこいよ!そこにいるのはわかってんだよ!」


 日奈子は観念して恐る恐る少女の前に現れた。


 少女 「あ・・あんた、私にそっくりじゃん。」


 日奈子と同じようなリアクションをする少女。


 日奈子 「あの・・・私、お金持ってないので襲わないでくれませんか?さっきの事も警察には言わないからお願いします!」


 頭を下げてお願いする日奈子。


 少女 「チッ!しょうがないわね!」


 日奈子 「ありがとうございます!ところであなたのお名前は?」


 もう一人の日奈子 「あたし?あたしは春井日奈子だけど。」


 日奈子 「えっ!?春井!?」


 目の前にいる自分そっくりの少女が岡田家の養女となる前と同じ名前である事に驚く日奈子。


 もう一人の日奈子 「あんた何、人の名前で驚いてんの?なんかおかしいの!?」


 日奈子 「いえ!別に!あっ!名前名乗るの忘れてました!私、岡田日奈子って言います!」


 もう一人の日奈子 「へぇ・・・あんた私と顔が瓜二つだけじゃなくて名前も一緒なんだ。」


 日奈子 「は・・・はい!なんか偶然ですね!ところで日奈子さんはこんな時間に街を歩いていてもいいんですか?ご両親に怒られたりしないんですか?」


 もう一人の日奈子 「親はいない。二人とも私が小さい時に死んだ。」


 日奈子 「えっ・・・?」


 もう一人の日奈子 「お父さんはあたしが1歳の時に病気で亡くなって、お母さんはあたしが4歳の時に交通事故で亡くなってずっと施設で育った。」


 日奈子 「(私の本当のパパとママが亡くなった年齢と死因が一緒だ・・・)ちなみに日奈子さんのお母さんの名前は?」


 もう一人の日奈子 「春井陽美。」


 日奈子 「(私のママと同じ名前じゃん!もしかしてこの子はもしかして今のお父さんとお母さんと環奈に出会わなかったパラレルワールドの私ってこと!?)」


 自分の隣にいる子がパラレルワールドの自分と気づいた日奈子。


 もう一人の日奈子 「親がいない、施設育ちのあたしはよくいじめられてた。そんで小4の時に我慢の限界に達して虐めてた女に手を出して大怪我を負わせた。それがきっかけであたしは不良になった。」


 日奈子 「・・・・・・。」


 パラレルワールドの自分が想像を絶する人生を送っていることを知り、無言となる日奈子。


 もう一人の日奈子 「で、中学を卒業してから水商売の仕事を転々として生きてきて、東京に辿り着いた。」


 日奈子 「日奈子さん、大変な人生を送ってるんですね・・・(涙)」


 もう一人の日奈子 「あんたは親はいるの?」


 日奈子 「私も両親はいません。でもお母さんの親戚に引き取られて、幸せに暮らしています。」


 もう一人の日奈子 「そう・・・。」


 そう言ってその場を立ち去ろうするもう一人の日奈子。

 

 日奈子 「あの!もしよかったらお友達になりませんか!?私はあなたのことは絶対差別したりませんから!」


 もう一人の日奈子 「遠慮しとく・・・。私は他人を信じない。私を守れるのは私だけだから。」


 もう一人の日奈子はそう言った後、その場を去っていった・・・。


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 〜〜〜♪〜〜〜〜♪


 日奈子 「はっ!夢か・・・・。」


 スマホのアラームで目を覚ます日奈子。


 日奈子 「(もし私がママのお葬式で今のお父さんとお母さんと環奈に出会わなかったら夢に現れたパラレルワールドの私になっていたかもしれないな・・・。)」


 心の中でそう考える日奈子。


 「日奈子ーーー!朝ごはん出来たから早く降りてきてーー!あなた今日は朝練あるんでしょう?早くしないと遅刻するわよ!」


 階段の下から日奈子に呼びかける養母・マイ。


 日奈子 「わかったー!今行く!」


 日奈子はパジャマ姿で急いでリビングに向かった。




 おわり




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