環奈 「ふぅーやっと着いた。ここなら誰にも見られずに帰れる。」
森林地帯にある大きな木の前に到着していた。
環奈 「本当・・・・この4日間、楽しかったな~高校生の時のパパとキャッチボールしたし、高校生の時のママと一緒に料理作ったし・・・・・ほんどに・・・・グスッ…グスッ…ひぐっ…。(涙)」
二人と過ごした4日間を思い出して大きな木の前で涙を流す環奈。
環奈 「・・・・・グスッ・・・・・ひぐっ。(涙)もう一度パパとママに・・・・あいだい・・・グスッ(涙)」
木の下で座り込みながら環奈が涙を流していたその時・・・・・
リュウ・マイ 「「環奈!!!!」」
環奈 「・・・・・?あっ!」
環奈が声がした方向を振り向くとそこには・・・・
「はぁ・・・・・はぁ・・・・・・」
「はぁ・・・・・・・・・・はぁ・・・」
環奈 「パパ・・・・・・ママ・・・・・。」
「環奈、勝手にいなくなるなよ!心配したぞ!」
「バカ!まだお別れの挨拶を言ってないのに!これじゃあ悲しすぎるよ!」
環奈 「ごめんなさい・・・・だってパパとママにお別れの言葉を言うのは辛かったから・・・だから・・・・!?」
するとマイは何も言わず環奈を抱き締めた。
「わかってる・・・・確かに私とリュウくんも環奈とお別れするのはツラい・・・でも何年後かにはまた会えるじゃん。だから本当のお別れじゃないよ!」
環奈 「うん!」
「あっ!そうだ!これを!」
リュウは環奈にある写真を手渡した。
環奈 「この写真は・・・・昨日東京タワーでパパとママと一緒に撮った写真だ!」
「これで未来に帰っても高校生の時の俺たちに会っていたことを思い出せるだろ。」
環奈 「パパ・・・・ありがとう!(涙)」
リュウに抱きつく環奈。
「どういたしまして!」
環奈 「あっ・・・・そろそろ時間かも。」
その言葉を聞いたリュウとマイが環奈を見てみると・・・困った笑顔を顔に浮かべていた。
環奈の足元にキラキラと小さな光が舞い、つま先が透け始めていた。
「グスッ・・・・・グスッ!(涙)」
「うぅ~(涙)環奈・・・・・(涙)」
環奈 「パパ、ママ・・・・泣かないでよ・・・(涙)最後は笑ってお別れにしようよ(涙)」
涙を流しながら笑う環奈。
「そうしたいけど涙が止まらねーよ・・(涙)」
「うん・・・・・(涙)」
環奈 「ほら・・・・笑って!スマイルスマイル(涙)」
環奈の体は消え始めている。
環奈 「ねぇパパ、ママ・・・・・。」
「何?」
環奈 「愛は時空を越えるって本当だよね?」
「ああ!愛は遠く離れていても届くし、何年後でも届くから本当だよ!」
環奈 「よかった・・・・私はこれからも信じ続けるね。愛は時空を越えるって。」
「うん!」
環奈の体はほとんど消えかけ残されたのは光に包まれた笑顔だけ。
環奈 「パパ、ママありがとう・・・・大好き!」
その言葉と同時に環奈を包んでいた光が散り散りになり、空へと舞い上がる。
「行っちゃったな・・・・・。」
「うん・・・・・でも本当のお別れじゃないし、何年後の未来に行けば会えるじゃん。」
「そうだな。マイちゃん。」
リュウはさりげなくマイと手を繋ぐ。
「あっ・・・・・」
「マイちゃん・・・・これからもずっと一緒にいような。」
「うん!」
二人は笑いながら環奈が消えていった空を見上げていた。
おわり
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