ローマン・ゴンサレス vs カルロス・クアドラス  -  ハイライト | R I N G C H E C K !

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打撃系格闘技の練習や試合についてのブログでしたが、
現在は海外ボクシングとムエタイの記事が中心です。
知り合い・近親者向けに書いています。




WOWOW 観戦 。

結果、内容 共に皆さん周知の通り。



▼ ロマゴン vs クアドラス - ハイライト




いつものロマゴンのシステマティックな戦術も、

Sフライまで上がり、クアドラス級の選手が相手となると、

中盤でここまでのビハインドを見せる事もあるんだ、と。



クアドラスも大方想定通りの戦術でしたが、

中盤からのやや手打ちショートの回転連打は良い魅せ方。

5発以上の回転を見せて、一気に距離を離して息を整える。

目的としては違うかもしれないですが、

ちょっと崩したシューシャインというか







( 高山選手なんかも縦横無尽に動きながら

接近戦ではシューシャインをよく使いますね )

元来ファイターの武器ですからロマゴンも追いながら使いますが、

クアドラスの場合は若干オープンの手打ちで

ハンドスピードだけに特化しているので、

このコンボで弾幕を張ることによって、

クイックネス自体はないロマゴンの攻めを

一気に寸断するには良い策です。

クアドラスが もし単発で返していったとしても、

公開練習でのロマゴンのミット通りに

返しから後続連打に繋げられて、

システマティックに嵌められてしまいますからね。



しかしそれらのクアドラスの戦術を踏まえて見ても

やはりロマゴンは凄かった。

クアドラスのフィジカルと機動力にも屈せず、

12R最後まで前進し自らのボクシングを貫く姿はやはり怪物。



12R通しての採点を集計すると、私も 115-113 でロマゴン、

( 村田選手と同じ採点でした。ちなみにジョー氏、西岡氏はドロー )



6点差のジャッジがいましたが、それはさすがにないかと。

見る部分がクリーンエフェクティブヒットなのか、

アグレッシブネスなのか、リングジェネラルシップなのか、

ディフェンスなのか、それによってジャッジの見方次第では

ドローに付けるジャッジがいてもおかしくはないと思いました。



しかし判定基準の中の “ 最優先項目 ” である

クリーンエフェクティブヒットに関しては明確にロマゴンですからね。

逆にクアドラスのオープン気味の手打ちのショート連打を

クリーンエフェクティブヒット ( アマで言うクオリティブロー )

として取るジャッジはいないでしょう。

二番目の項目であるアグレッシブネスに関しては文句無しです。



顔の腫れ具合が言われているようですが、一番はパンチの質の差、

硬いナックルの塊を休みなく叩き込み

相手の芯の部分にダメージを与えるロマゴンのパンチと

ややオープン気味ながらクイックネスを生かし相手の顔面を弾くように

表面的ダメージを与えていくクアドラスのパンチ、

その表面的な部分での見え方の差 だけだと思います。



国内外 どのレビューサイトやフォーラムを覗いても、

「 際どい判定だが僅差で勝者はロマゴンだった 」

という意見が ほとんどでしたし、

普遍的に見てその見解で間違いないと思います。









井上尚弥選手との対戦についても

「 もちろん、喜んでやりたい 」

と発言したロマゴン。

井上尚弥選手のコメントが楽しみです。