私の知り合いはもう聞き飽きてるでしょうが ^
私のオールタイム・ベスト・ナックムエは
“ ヨード・シアン ( 最高の名人 ) ”
カルハート・ソースパーワン なんです!!
サーマートよりも ディーゼルノイよりも
ヴィチャンノーイよりも アピデさんよりも
自分にとってはカルハートなんです。
( サーマートやソムラックは確かに天才ですが
天才すぎてベーシックなムエタイから逸脱しすぎる ^
ディーゼルノイは身体的優位性がありすぎる ^
ヴィチャンノーイやジャムパトーンは
高すぎる攻撃力の反面ディフェンスに難が ^ )
オーセンティックかつベーシックな
ムエタイのスタンスやハの字オンガード、
そしてミドルを中心とした技の攻防を外さない、
なのに、 凄いナックムエ、 それがカルハート ^
カルハートの凄さは
全ての技の力強さと速さに加えて
全ての技の 圧倒的な美しさ。
パンチ、 ミドル、 ヒザ、 ヒジ、
全て高い殺傷能力を誇っていながら、
なんとも柔らかく美しい動きをするんです。
あのアタチャイが 最も参考にしたという、
そんなカルハートのムエタイは、 まさにシンラパです。
体幹の強さ、瞬発力、柔軟性と
全てを併せ持っていなければ出来ない、
性急さとしなやかさが合わさった動き。
各レンジでのポジション取りにおける
所作の速さ、フェイントの掛け方の上手さ、
おびき出した後にカウンターを取るタイミング・・・
全盛期から四半世紀経った今映像を見ても
カルハートの動きは超人的です・・・
これはトップクラスのナックムエ全てに言える事ですが・・・
パーソナルでフィジカルトレーナーが付いている
訳でもないのに、ここまでの超人的なフィジカルと
身体能力を見せてくれる・・・彼らの能力の秘密は
実は全てムエタイのジムワークの中にあると思ってます。
( この話もいつか詳しく記事にしたいです )
話が反れました・・・
カルハートの話に戻すと、
その類稀なる実力をもって、
ルンピニーでは4階級を制覇。
そして、これも有名な話ですが、
カルハートが全盛期を過ぎた1995年、
自身のジムの会長職に就いていた彼は、
ジムの若手に八百長を強要し ( 薬物投与? )
それがバレて ムエタイ界を追放 されてしまいます・・・
しかしながらルンピニーを主戦場にしていた時期は
( ムエタイの歴史上でも類を見ないほど
レベルが高かった80年代後半から90年代初頭 )
同階級の ほとんどのトップ選手達と
激闘に次ぐ激闘をを繰り広げていました。
この時期のムエタイの凄まじさだけは
どれだけ時が経っても色褪せる事はありません。
本日 紹介する動画は まさにその時期の物であり、
一見してカルハート全盛期の凄まじさが
分かる物ばかりです。是非お楽しみ下さい!!
▼ vs ゲンサック・ソープルンチット
▼ vs ヌンウボン・シットルートチャイ
▼ vs ラムナムーン・ソースマリー
▼ vs ブーンライ・ソータニクン
▼ vs ウィラポン・サハプロム
▼ vs ヒッピー・シンマニー
▼ vs メーティ・ジェーディーピタッグ
▼ vs ワンチャンノーイ・ソーシラダー
▼ vs チャッチャイ・パイシートン
▼ vs シラパタイ・ジョッキージム
▼ vs マイケル・リューファット
前田選手 立嶋選手との死闘で日本でも有名な
リューファットは、オランダの選手ですが、
それ以外の選手は皆、 80~90s の
所謂 “ ゴールデン・エラ・オブ・ムエタイ ”
のトップ中のトップ選手ばかりです。
このバケモノだらけの水泳大会 ^ の中で
厳しい戦いを重ねていき、追放されるまで
190戦165勝23敗2分・・・
ちなみにカルハートがキャリア中で
最も強敵だと思ったナックムエはブーンライ!!
その次がワンチャンノーイだそうです。
ヒッピーにも強い印象を持っているそう。
( ヒッピーとは4戦して1勝2敗1分 )
外国人選手の中で強いと思ったのは、
ラモン・デッカーとJCSの2人だそうです。
※ ソースは全て海外の専門誌のインタビューより
さて、ムエタイ界から追放されたカルハートですが、
実はその後すぐに復帰しています ^
ここら辺、ムエタイの適当さ加減が伺えますが・・・
その後も引退と復帰を繰り返し・・・
実は・・・今年2014年にもなんと試合をしています!
しかも 刑務所内のムエタイ興行で ( ! )
現在は服役中では無いでしょうし
( 服役中なのかな? ^ )
出場の詳細は不明なのですが・・・
現在、御歳46歳ですよ!?
何はともあれ・・・
ムエタイの高い芸術性、
ムエタイ ( タイ人 ) の緩やかさ、
そしてムエタイの底無しの暗部・・・
ムエタイの全てを体現していると言っても
過言ではないカルハート。
やはり自分にとっては
どこまでもリスペクトすべき存在なのです。