僕は盲導犬3年生のバディ。 足が長く、瞳が綺麗で、小顔のイケメンとよく言われる。
僕は北海道旭川へ旅をしたんだ。
今回の旅ではハプニングがあったんだよ。
名古屋駅でセントレア空港行きの電車を待っていたら、構内放送がかかったんだ。
人身事故が発生したので、空港行きの電車は途中で折り返し運転になるんだって。
それで、僕たちは電車で行く事を諦めて、急遽タクシーを使って空港へ向かったんだ。
奥さんは1日1便しかない旭川行きの飛行機に間に合うかすごく心配していたよ。
でもタクシーは渋滞に巻き込まれることなく、順調に空港まで走ってくれてほぼ当初の予定通りの時間に空港へ着くことができたんだ。
本当によかったよ。
そんなハプニングもあったけど、盲導犬認定証を見せてのチェックインもスムーズにおわり、次の保安検査場も本当にスムーズに通過できたんだ。
この2年で保安検査場の人たちも盲導犬への対応に慣れてきたのかな。
旭川行きの搭乗が始まって、僕はいさんで機内へ乗り込んで行ったんだ。
そこで僕は顔見知りのC Aさんがいてびっくりしちゃったよ。
その人は松山行きフライトの機内で僕たちのお世話をしてくれたんだ。
おっさんはCAさんから「この前松山へいかれましたよね。その時ご一緒しました」と言われて初めて気づき、そんな声掛けに喜んでいたよ。
でもこれは僕の印象がよかったからだと思うんだけどな。
旭川空港に着いて、到着ロビーへ出ると、奥さんの友人が待っていてくれたんだ。
そしてそれから旅の間ずっと面倒を見てくれたんだよ。
色々な所へ連れて行ってくれた中で、僕は富田ファームが一番好きだったな。
最近は日中が暑くて早朝しか歩けなかったけど、空気がよくて涼しいので、久しぶりにたくさん歩くことができて大満足だったよ。
おっさんはここでソフトクリームを食べていたよ。普段は食べないのに、この旅では4回も食べていたよ。
きっと北海道のソフトクリームは美味しいんだろうなあ。
そういえば、こんな出来事もあったんだ。おっさんは信号待ちの時に女性から声をかけられてその人と少し話を始めたんだ。
おっさんは人と話をするのが好きだからな。
信号が変わった時に、その女性がちょっと大きな声で「渡りましょう」と言ったんだ。おっさんは元気良く「はい!」と言い、それから僕に「ゴー」と合図したんだ。
おっさんはわかっていなかったんだけど、声をかけてくれた女性は団体の人たちをどこかへ案内している途中で、信号が変わったのでその人たちに向かって声をかけていたのだ。
目の不自由なおっさんにはこの勘違いは仕方がないね。だって視覚障害者は音で横断の判断をしているんだよ。
この交差点のように交通量が少ない時には本当に声かけが欲しいんだ。
おっさんはきっといつものように声をかけてもらえたと思ったんだろうな。
ありがたいことに、今回の旅行中には奥さんの友人の家にも招待されたんだ。
夕方になると、外から涼しい風が吹き込んできて本当に気持ちがよかったな。
僕は暑いのが苦手なので、毎年夏はこんな涼しいところで過ごしたいな。
旭川はシカゴと同じ緯度らしく、こんなに気持ちがいいなら、おっさんが長年住んだシカゴにも行ってみたくなったな。
さーて、来年の夏はどこへ連れて行ってくれるのかな。