僕は盲導犬3年生のバディ。足が長く、瞳が綺麗で、小顔のイケメンとよく言われる。
僕はおっさんを案内して交差点の左側にある横断歩道に到着した。
僕たちは信号の変わるのを待っていた。
やっと信号が変わり、おっさんはゴーと言って、横断歩道を渡るように指示を出すと思っていた。
でも、おっさんはちっとも指示を出さないんだ。
どうしたのかな?と思っていたら、しばらくしてからやっと横断歩道を渡るようにゴーと指示を出した。
その間、僕たちの右後方にいた車は左折するために横断歩道の前で止まって待っているし、前方の車も右折したいけど、僕たちを待っている車がいるので交差点に入れず、その場所で停止して待っているんだよ。
僕はおっさんがちっとも指示を出さないので本当に困っていた。
どちらの車もハイブリッドで、エンジン音が聞こえなくて、おっさんは横断の判断ができなかったようだ。
交差点右側の横断歩道を自転車が渡る音がして、やっと渡ろうと決心したようだ。
交差点ではたまに信号無視をして渡る歩行者や自転車がいるので、歩行者や自転車の音は信用しないようにしているんだと思う。
目の不自由な人が信号無視したら、本当に命に関わるもんね。
視覚障害者も車の音で横断を判断する必要がない時代になるといいよね。
スマホのアプリでは視覚障害者用に信号の色を識別してくれるものが出てきているが、実用的になるにはもう少し時間がかかるかな。
でもスマホを起動したままにしておくと、バッテリーをくっちゃうから、何か対策が必要だよね。
もしサングラスにスマホ用の小型カメラが付いたものがあり、それが信号の方に顔を向けると、色を識別して耳の横でしゃべってくれるとすごく便利だよね。
きっとこのような装置がいずれ開発されると思うな。待ってるよ!