名古屋市総合リハビリセンター(以下リハセン)での白杖を使った歩行訓練には、その提案も含めて言葉に表せない程、本当に感謝している。

今は盲導犬バディのガイドでの歩行になったが、ちょうど1年程前から半年間の白杖の歩行訓練を受けた。

最初にリハセンへ行こうと思った目的は、目が見えていた時のように、スマホやパソコンが操作出来るようになりたいと思ったからだった。

リハセンの個別面談に行ってみると、私が受けられる訓練の中に白杖を使った歩行訓練もあった。

この頃は家族から、一人で出かけると危ないので、外出は家族が一緒の時のみという制約を受けていた。

リハセンで白杖を使った歩行訓練を受けるかどうかの質問を受けた時、一瞬、「え?私が白杖?」と予想外の質問に頭が回らなかった。今思えばおかしな事だが、白杖というものが、全く頭になかったのだ。しかし、その質問に私は「はい」と答えていた。また自分一人で出歩くことが出来るようになると思ったら嬉しかったし、白杖を使っている自分を他人がどう見るかは、全く気にならなかった。その時も今も。

この提案のおかげで、本当に私の活動範囲が広がっていく事となった。

訓練を受ける前は、出来ていたことが出来なくなった不満と、それを抑えようとするストレス、そしてそれにより家族へ悪い影響を与えていた。

歩行訓練が始まり、自分で何かを始めた喜びと、自分が視覚障碍者としては、まだ症状が軽く恵まれている事への気づきもあった。

そして訓練が進むにつれて、家族も徐々に私一人での歩行に安心感を持ち始め、私にとって新しい世界が始まって行った。

歩行訓練の内容や、感謝や感想は、その2でお伝えします。