今回のブログは前回掲載した『出発式』の話を早くアップしたかったので、話をまとめるのが遅れてしまいました。
でも白杖を使っていた私のような方に、ぜひ知ってもらいたくてアップします。
中部盲導犬協会での共同訓練も3週間が終わろうとする頃に、訓練士の方から「アイマスクを付けての歩行訓練をやってみますか?」と聞かれた。
私は二つ返事で「お願いします。」と答えた。
以前に盲導犬ユーザーの方と話をした時に、「目が見えなくなる前に、盲導犬との生活を始めた方が良いですよ!」と言われた。
私も1年前と見え具合を比べると、霧のかかりがひどくなっており、盲導犬との歩行の違いを把握したいという思いと、目が見えなくなった時の心構えの事前準備を進める目的があった。
私は目を閉じて白杖を使った歩行訓練の経験はある。この時は点字ブロックや壁面など歩行時の基準がないと、私はまっすぐに歩く事が非常に難しい事を体験した。
白杖を使った場合、自分の1歩先の地面の状況を把握しながら、左右の足の向きと歩幅に注意して歩く事になる。
一度方向を見失うと悲惨で、ピンボールゲームのボールのようにジグザグに歩くことになる。歩く先には、歩道の端、壁が前方に待ち構えているだけでなく、植木や電柱、旗や駐車場の入り口などの罠が潜んでいる。そのような中を歩くことになり、とても早く歩くことは出来ない。だから一歩足を出すのが、不安でしょうがなかった。
しかし、バディとアイマスクを付けて歩いた時は違っていた。
もちろんバディと歩行する場合も、最初は不安であったが、歩行テストの時と同じように、バディに自分の身を委ねる事にした。
歩行した場所は荒子川公園内の道だった。
ハーネスから伝わってくるバディの動きから来るシグナルに集中出来るようになり、歩行がスイスイ出来るようになった。
アイマスクを付けていたので定かではないが、公園内の道をまず、真っ直ぐに進み、それから右に大きくカーブし、今度は左へカーブし、最後は右に折れて、デコデコした道を少し下り、上がって下るアーチ状の小さな橋を渡った所がゴール地点だった。そこは池に飛び出した出島だった。
おそらく5分間ぐらい歩いたと思う。これならば目が見えなくなっても、白杖を使った場合よりも、断然早く歩ける事がわかり、本当に安心するとともに、盲導犬のありがたさがわかった。
そして将来目が見えなくなった場合の不安も解消出来た。
これからはバディとの二人三脚の新しい世界が始まる。
