日本盲導犬協会のオンラインセミナーを受けてからは、コロナの緊急事態宣言が早く解除されて、盲導犬の1日体験が再開されるのを首を長くして待っていた。

そんな日々を過ごす中、白杖を使った歩行訓練を終えて、リハビリセンターへ戻ると、偶然にも盲導犬ユーザーさんが来られていた。

視覚支援課の方にお願いして、私にその方を紹介してもらった。

その方は初対面の私に対して、本当に親切に質問に答えてくれた。

その方の盲導犬は中部盲導犬協会から貸与を受けており、そのメリットとして、協会の所在地が名古屋市で自宅に近く、何かあった時にすぐ対応してもらえる事をあげられた。例えば、フォローアップで何かサポートが必要になったり、盲導犬を急に預かってもらう事態が起きた時に、遠くの協会ではスムーズな対応が難しいとの事だった。

そして中部盲導犬協会(以下中部)と他の協会との違いも教えてもらえた。

中部では、人が常に車道側を歩くように決められており、盲導犬のハーネスを持つ手は自分が歩く場所に合わせて、右手と左手を使い分ける。

他の協会は常に盲導犬のハーネスを左手で持つ。

もう1つの大きな違いは、盲導犬への指示で、中部ではOKとGOODの英語以外は日本語の指示となる。一方、他の協会では、全て英語で指示を行うようだ。

私はただ単純に英語の方が良いなと思っていた。


確かに協会の所在地が自宅に近い事は1つの大きなメリットであるし、そのユーザーの方から、目が多少でも見えている間に盲導犬との生活を始めた方がいいよ!とアドバイスを受けた事で家族も賛成し、中部へも連絡を取ってみる事にした。

まずは複数の協会に連絡を取って、少しでも早く前に進めることにした。


中部盲導犬協会へ連絡を取ったところ緊急事態宣言が解除されれば、4月に1日体験が受けられると言われた。


盲導犬との歩行が、白杖を使った歩行とどのよに違うかを早く知りたかった私は、一歩前に進めたことに小躍りした。