7月10日(月曜日)に行われた、国家戦略特区に於ける加計学園への設置認定に関する衆参合同の閉会中審査の録画をようやく拝見し終わりました。
午前の衆議院と午後の参議院で計7時間の長丁場でした。午前の部のハイライトは参考人として証言した特区ワーキンググループの民間委員、原 英史氏による文部科学省の担当者を交えて行われた諮問会議ワーキンググループでの議事内容でした。
この問題の本質は、半世紀にも渡って獣医学部の新設は認めないとした、文科相の告示である岩盤規制に対して、国家戦略特区として愛媛県今治市が提案した加計学園の設置認定の経緯に於いて、その岩盤に穴を開けたことが加計学園ありきで行政が歪められたのか?
この日、参考人として出席した前川喜平氏の言葉を借りれば、規制緩和の結果とした加計学園だけに獣医学部の新設が認められるに至ったプロセスに行政が歪められたのではないか。の一点に集約されます。
「そもそも、新たな獣医学部新設を認めないとした文科相の告示に合理性があるのか?」
(因みに、今の所まだ国会の議事録検索サイトにその閉会中審査の議事録が載っていないので、録画したものから文字起こしをします。)
午前に行われた衆議院で、四国香川選出の自民党の平井卓也議員が、問題になっている文書の出所が前川氏自身がメディアに流失したのでは無いかの問に、前川氏が発言を控えると答えた後、特区諮問会議ワーキンググループ民間委員で参考人として出席していた、原 英史氏への質問です。
四国は以前から獣医師不足に悩んでいて、四国四県の知事が合同で、2002年以降の小泉内閣時代の構造改革特区の頃から15年間にわたり獣医学部新設の申請をして来たが文部科学省の告示により獣医学新設は、半世紀に渡り門前払いされてきた経緯があると指摘。
前川氏が言う「加計学園ありきで規制緩和が行われ、行政が歪められた。」とする主張について、特区諮問会議のワーキンググループの中でどのようにして愛媛県今治市の加計学園の獣医学部新設が国家戦略特別区域として選ばれたのか、その経緯について参考人として呼ばれたワーキンググループの原 英史氏に説明を求めました。
▪️原 英史氏 諮問会議民間委員
・特区諮問会議とワーキンググループの民間委員は、岩盤規制改革実現のために真摯に取り組んでまいりました。利益誘導に加担したかのように言われているのは残念で仕方ありません。特区ワーキンググループでは今治市の国家戦略特区提案がなされる以前の平成26年から、当時は新潟の提案を前提として何度も議論してまいりました。
「加計学園ありき」などと言う指摘はまったくの虚構であることは、公開されている議事録を見ていただければ直ぐに分かることではないかと思います。
根本的な問題は、獣医学部新設の禁止という規制が正しいものであったのかどうかだと思います。一般の学部の場合、新設の申請があれば設置審査に入り計画が適正かどうかを判断します。ところが獣医学部に関しては審査に入る事を一切認めないと言う規制がなされてきました。然もこれは法律ではなくて(文科相)告示でなされている訳でございます。
規制の根拠は獣医師の需給調整であるとしています。しかし、学部の新設を禁止する事によって需給調整をしていたとすれば、今ご質問にあったように、現実には既に破綻していると考えます。
現場では産業動物獣医師の偏在、公務員獣医師が確保できない、製薬業界の獣医師が足りていないなどの問題がすでに顕在化しているわけでございます。
特区ワーキンググループでは規制の合理的な根拠を文科相に繰り返し求めてまいりましたが、十分な説明が成されませんでした。このような場合、本来は告示の規定そのものを廃止するのが筋であると思っております。しかし、規制所管省の文科相が中々動こうとされない中で、特区限定で前進をはかりました。
文部科学省とは何度も議論を重ね、当初は立場が異なっておりましたが最後は一緒に同じ方向を向いて政策決定したと思っております。政府として従来の歪みを正す取り組みを進めて来たと認識しております。
ーーー以上、ワーキンググループ原 英史氏の証言より
原 英史参考人の発言の中の、国家戦略特区の地域指定について平成26年から新潟を前提としていた事は、内閣府のホームページにその経緯が載っています。
規制改革実現(3つの取り組み)と言う所の3番目には、
(3)指定区域の追加 - 1次指定(2014年5月、6区域)、2次指定(2015年8月、3区域)。
- 2016年1月、3次指定として、広島県・今治市、千葉市(東京圏の拡大)、北九州市(福岡市に追加)を指定。(合計10区域)
とあります。
第二次安倍内閣が成長戦略の柱の一つとして掲げ、国家戦略特別区域法2条で地域振興と国際競争力向上を目的に規定された経済特区制度で、上の日本列島の図にある様に2014年5月に第1次指定として、東京圏、関西圏、沖縄県、新潟県新潟市、兵庫県養父市、福岡市の6区域が、また
2015年8月の第2次指定区域として、秋田県仙北市、宮城県仙台市、愛知県の3区域が指定。
そして、2016年1月の第3次指定区域として、広島県と愛媛県今治市、東京圏に千葉市、福岡県に北九州市を追加指定。
2014年に成長戦略の一環として国家戦略特区による規制緩和の政策を推進してから三年以上経過した2016年の1月の第3次の特区指定でようやく愛媛県の今治市が特区の指定区域となっています。
文科相による獣医学部新設を禁止するとした告示による規制が合理的な判断だったのか当時の事務方トップの前川参考人の反論です。
▪️前川参考人
・獣医学部に限らず、医学部、歯学部、その他ですね、量的規制の対象になっている分野でございますけども、こういった特定分野について大学の新増設を認めないと、コレは委員御指摘のように告示で決められているわけですが、告示そのものの在り方を見直すとこれは政策論として十分必要でございますし、時代時代の流れで必要な事だと思います。ただ、今後18歳人口が減っていく中で、或いは獣医師に関しては犬も猫も、豚も牛も減っていくと言う中で本当に増設が必要であるかどうかと言うことはやはり、しっかりした議論が必要であったと思っております。
しかし、問題は、規制改革が必要かどうかと言う一般論ではなくて、そう言った規制改革の結果、平成30年度に今治に加計学園が獣医学部を作ると言う結論になっている。それだけが結論になっていると言う所に問題がある訳でございまして、結論に至る部分についての意思決定が極めて不公平であり不透明であると、私はそこを問題視しているわけですがございます。
▪️自民党 平井 卓也議員
・文部科学省内で行われた2002年中央教育審議会に於いて、大学設置の審査は本来、質を評価するものであり、新設を一切認めないとした、この様な告示による需給調整をする規制には問題があるとしてさらなる検討課題であると答申をまとめています。文部科学省内でも2002年に問題提起されながら以降野ざらしにされてきたが前川氏の考えは?
▪️前川参考人
・この質問は、文部科学大臣或いは高等教育局長にお尋ねになった方がいいと思いますけども、私が理解する限りは、獣医学部に関しまして責任ある省庁の農水省から将来、獣医師が不足する。さらなる養成が必要である。こう言った意思表示なり要請がなかった。これが大きな理由であると思っております。
▪️自民党 平井 卓也議員
・獣医学部新設を認めないとした文部科学省の告示で獣医師の需給調整ができるのか?文部科学省の量的規制である告示による需給調整で現場の大学では今どうかと言えば、獣医学部の定員930名に対して、1200名を受け入れており既存の大学では定員はオーバー。水増し入学を黙認している現状は問題であり、文部科学省は定員超過の是正に現在取り組んでいると聞いている。
既存の獣医学部では約3割の水増し入学が横行しており、文部科学省は現在、定員超過の是正に取り組んでいると聞いている。
▪️前川喜平参考人の反論
・獣医学部の新設について一律に申請を受け付けない告示が有るわけですが、告示に対して特例を設けるかどうか、或いは告示の撤廃を考えるかどうか、獣医学部入学定員について定員管理をすると言うポリシーを捨てるか捨てないか。これは政策論議をすべき問題でして、それは国家戦略特区を舞台にして議論する事もできるでしょうし、或いは一般論として議論する事もできます。この規制緩和をすべきかどうかと言う問題とその規制緩和の結果として加計学園に獣医学部の新設を認めるかどうかと言う問題とは次元の違う問題でありまして、私が歪められたと思っております部分と言うのは規制緩和の結果として加計学園だけに獣医学部の新設が認めらるに至ったプロセスでございます。その部分が問題であるし、不公平な部分があるのではないか?不透明な部分があるのではないか?そこの解明が必要な事ではないかと考えております。
ーー以上、午前中の衆議院、閉会中審査でのやり取り
2002年の文科相内で設けた中央教育審議会の答申でさえ、文科相による獣医学部を一律認めないとした告示による獣医学生徒の量的規制での需給調整には問題があるとしたものを、文科相自身が15年の長きに渡り無視してきたわけで、
民進党の議員や教育行政の族議員達をはじめ、この問題で最近良くテレビ出ているお気の毒な電波芸人と化した元文部省官僚の寺脇研氏などは、国家戦略特区による獣医学部新設により、教員の確保や入学者数の低下で獣医学部の質の低下を問題視していましたが、本質は既存大学の獣医学部の定員オーバーでの水増し入学の黙認が横行しており、文部科学省の量的規制の告示により、新たな獣医大学の受け入れ先がない事が逆に、既に教育の質の低下を招いていると言うのが実際のところの様です。
半世紀に渡る文部科学省による大学設置認可や新たな獣医学部を一切認めないとしてきた量的規制の告示で現状の大学の教育現場がどういう状況にあるかは、午後開かれた参議院での閉会中審査で、自民党 青山繁晴議員の質問の中で詳細に語られています。
▪️自民党 青山繁晴議員
・教室に入りきれない生徒が廊下に溢れて、授業を見学している、覗き込んでいる大学もある。一番大切な実習も背後から覗きこんで見るだけの所もあるそうです。文部科学省はこの水増し入学の是正に取り組んでいるといっています。ただし獣医学部の水増し入学が是正されたら年間270名、ほぼ、1/4にあたる新しい世代の獣医師が減ることになる。これは獣医師の養成が十分ではない事、ひいては獣医学部の数が足りていない証左ではありませんか。
それでは何故、獣医学養成を目的とした新たな獣医学部の新設が必要なのかと言えば、上で示したように実際の獣医学入学者は現在定員をオーバーしており新たな獣医大学がないことで獣医学教育の質の低下を招いている。そして何より、青山繁晴議員の質問での言葉を借りれば、
日本に於いては高病原性鳥インフルエンザが人に感染する恐れに備えなければなりません。また、牛や豚などの口蹄疫は既に宮崎県などて大発生し畜産農家に壊滅的な被害を与えました。(民主党政権下の対応の悪さもそのもの被害を拡大させましたね。)
狂牛病も北海道、千葉、神奈川、熊本で発症しています。マスメディアが報道しない為、危機意識が薄れている事こそが大問題です。
農水省によれば、全国39000人の獣医師の内、ペット関連の獣医師が39%と最も多く、家畜の防疫などを担う公務員獣医師は僅か9%です。今日改めて農水省に問い合わせたところ、産業動物獣医師、これは動物由来のウィルスなどに対応できる獣医師ですが、この産業動物獣医師を十分に確保できていない地域がある事から獣医師学生に対して地元に就職する事を条件に私学資金を貸与している。この様な地位では産業動物獣医師の確保が困難だとの回答でした。
最後に、マスゴミが全く報道しない現場の切実な声を、、、
▪️加戸 守行前愛媛県知事
ー冒頭略ー
当時、愛媛県知事として県民の生命・身体・財産、畜産業の振興、食品衛生その他で一番苦労したのが鳥インフルエンザ或いは口蹄疫の四国への上陸の阻止、或いはBSEの問題での日本への波及の阻止、四国と言う小さな島ではありますけどもこう言った感染症対策として、一番防御が可能な地域と言う意識もございましたし、
そしてアメリカが狂牛病問題を受けて先端切って国策として、これからはライフサイエンスと感染症対策をベースとした獣医学部の教育の充実という事で大幅な獣医学部の入学者の増加、そして3つの獣医科大学の新設と言う形で懸命に取り組んでいる姿を横で見ながらなんと日本は関心をもっていただかない国なのか。
私は少なくとも10年前に愛媛県民の今治地域の夢と希望と関心を託してチャレンジいたしました。
厚い岩盤規制で跳ね返され、跳ね返されやっと国家戦略特区と言う枠の中で実現を見ることになった今、それを喜んでいます。
先ほど(前川喜平氏の)発言にあった"行政が歪められた"と言う発言は、私に言わせますと少なくとも獣医学部の問題で強烈な岩盤規制のために10年間我慢させられてきた岩盤にドリルで国家戦略特区が穴を開けて頂いたと言う事で、歪められてきた行政が正されたと言うのが正しい発言ではないのかなと私は思います。
ーー以上、午後の参議院閉会中審査のやり取り
あくまでも僕個人の私見ですが、今回の閉会中審査での議論で分かるのは、何の法的拘束力の無い省庁からの告示を文部科学省は2003年に発出し、以来、獣医学部の新設を一律に認めなかった事で需給調整をしていた。
その事が後々、既存の獣医科大学をはじめ他の私学に対して私学助成を人質に天下り斡旋が横行した?
獣医学部新設を認めないように働きかけていたのが、獣医師会を中心とした既得権益側。先に天下りしていた元文科相OBの大学関係者は元より、自民党所属の文科相族議員である石破茂議員や民進党で獣医師会から献金を受けたと認めている玉木雄一郎議員などの意向を忖度した現職の文科相官僚が獣医学部新設を潰そうと働きかけていた。
これこそ、前川喜平氏自身が投げた「行政が歪められた」の言葉は、天下りの斡旋の元締めだった前川氏本人がそもそも「行政を歪めた」のではないかと思えます。
閉会中審査がおこなわれてから、録画したものを見終わるまで色んな報道がされてきました。前川喜平氏の発言は取り上げつつ、未だに与党側が参考人として呼んだ特区諮問会議ワーキンググループ委員の原 英史氏や前愛媛県知事の加戸守行氏の発言を詳らかに報道したメディアはありません。
閉会中審査の翌日11日(火曜)に放送された、BSフジプライムニュースでの櫻井よしこ氏は、前川氏の事を辛辣に批判していました。
櫻井よしこ氏
▪️私は今回の事はね、前川さんと言う、如何わしい場所に出入りをしていた。新宿の「LOVE ON THE BEACH」と言う。本当に如何わしい場所ですよ。行って金を払って少女を連れ出す。そう言う仕組みの所に、、、文部省の現役の事務次官が、多い時には週4回行って、三十数回だか四十数回も行ったと。こんな事を一回でも普通のまともな教師がしたらね、総スカン食ってPTAが文句を言って、辞任になるかもしれない。その前川さんは女子の貧困問題を扱うとかっていう、ある意味では厚顔無恥も甚だしい。そんな事を言う人が自分が次官の時に言わなかった。
獣医学部の教育の現場の状況を知らないで出会い系バーに行って女性の貧困問題の調査と嘘をつく事務次官など懲戒免職でも良かったのではないでしょうか。
前川氏が贔屓にしていた、新宿歌舞伎町にある所謂出会い系バーのその店は反社会勢力と繋がり暴力団の資金源になっていると青山繁晴議員は以前ブログで指摘されています。
そんな如何わしい店に出入りし、天下りで辞任した元官僚が、安倍内閣の倒閣に使えるとなると正義のヒーローとして担がれるマスゴミは本当に不要ですね。その内フジテレビデモの様なマスゴミ対象の大規模デモが起きても不思議ではありません。
今日、自民党は野党の要求に応え安倍首相出席の元、閉会中の予算委員会の開催を承諾したようです。自民党は野党への配慮をやめ、与野党の質問時間を同等にするようです。今回の閉会中審査で野党側の話には何ら説得力のない事がハッキリしました。
獣医師不足や既存の獣医学部の定員オーバーによる教育現場の質の低下が分かった今、野党側の追及する文科相内の備忘録云々は微細な話でしかありません。
次回の閉会中審査では、野党やマスゴミの悪事が白日の下に晒される事を期待しています。更に蓮舫さんの二重国籍問題も謄本を公開するのかしないのかハッキリしてほしいものです。
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