メディアにおけるクロスオーナーシップとは、新聞社が放送事業に資本参加するなど、特定資本が多数のメディアを傘下にして影響を及ぼすことでメディアの中立性や公平・公共性が失われ国民の知る権利が著しく阻害される畏れがあり、マスメディアの集中排除原則の観点からも、新聞業と放送業などメディア同士は距離を置くべきものと考える。


現在、建前上は独立企業である放送局(特にローカル局)も一種の子会社レベルの存在意義である現状である。しかも、クロスオーナーシップの影響で新聞社>キー局>ローカル局という力関係ができ、新聞・テレビともお互いに方針に逆らえずまた、マスメディアがマスメディアを批判出来ないという弊害が出ている。

ヨーロッパ先進国や米国では「クロスオーナーシップ」を制限・禁止する制度や法律が既に制定されているが、日本では未だ、「クロスオーナーシップ」が温存されている。鳩山由紀夫内閣当時の原口一博総務大臣(民主党)が2010年1月13日の文化通信社のインタビューや、2010年1月14日の外国特派員協会での会見で「クロスオーナーシップ」禁止の法制化を行うと発言した。

しかし、これに対しマスメディアは強く反発し、日本新聞協会はインターネットの普及などでメディアが独占している電波事業や広告収入がネットメディアに奪われ自らの存在意義が脅かされると言う危惧から、地デジ化と多チャンネル移行やメディアの多様化などを建前の理由として、クロスメディアオーナーシップ規制の撤廃を求める意見書を同年3月1日に総務省へ提出し明確な反対の意を表明した。


 当時、総務相の原口氏はこれを押し切り、3月5日には事実上形骸化している現行のクロスオーナーシップ規制について3年後の見直し規定を盛り込んだ放送法や電波法などの改正法案を閣議決定させたが、菅改造内閣で原口氏が総務大臣を退任し、後任の片山善博氏によってクロスオーナーシップ規制の見直し条項を盛り込む予定だった(改正版)の放送法ではクロスオーナーシップ規制の強化が見送られる事となった。



【クロスオーナーシップ制度の問題点とその弊害】

※ メディア同士が互いの利益を享受するあまり、本来は権力側や反日思想を持つ外国の団体や外国人または、暴力団組織等の、反社会的行為や不正行為を糾弾する事に及び腰になり、【報道の自由】よりも【報道しない自由】が優先され虚偽・捏造・歪曲・洗脳が可能で、知る権利の主権者である国民が中立で公平・公正な情報の取得を阻害される危険がある。


※ マスメディアの中でも影響力の大きなテレビ局に資本投資する株主に実際には20%を越える議決権を保有され投資家の意向を忖度(そんたく)する事で報道姿勢が簡単に捩曲げられるなど、中立であるべきメディアが外からの圧力を簡単に受けてしまう。


※ マスメディア以外の資本を持つ新規参入希望者に対して排斥的である。


※ メディアが、国からの付託を受ける免許事業で権力の影響を受けやすい放送局を所有することによって、時の政権与党に擦り寄り政策上の問題点について報道しないかわりに、政策としてメディアの既得権を守るような、癒着関係が出来上がってしまった。


※ それぞれの新聞社、テレビ局同士、メディア業界全体が旧態依然の護送船団方式のシステムのままで、お互いの報道ソースが単一的なために、ニュースそのものに独自性がなくなっている。


※ 新聞の腐敗、あるいはテレビの腐敗を報道しない、一種の情報操作が恒常的に行われ新聞やテレビといったマスメディアに都合の悪い事が隠蔽されてしまう事。

症例)
※当時、原口総務大臣が外国特派員協会での会見で述べたクロスオーナーシップの禁止に関しても、当事者である新聞やテレビは一切報じなかった。

※東日本大震災による原発事故で、政府からの発表ばかりを報道し放射能被爆の危険性を全く報道しなかった。

(等、実際に国民の生命・財産に多大な悪影響を及ぼしている。)




 最近ネット上で良く目にする言葉で、何となく意味する事は分かっていましたが、《分かったつもり》になっている反省もこめてWikipedia等、イロイロ調べたら勉強になりました。


今まで、日本国内で問題提示も検討すらされていないだろうと思っていましたが、昨年規制強化の法制化をしようと試みていたのに既得権を享受するマスメディア側の強い反発でお蔵入りしていたとは。法案が通っていたらもう少し違っていたのかも知れません。


ある意味、ネットを使ったテレビ番組の放送事業の放送権が著作高裁で争われ、1、2審判決を覆し既存テレビ局側の訴えを認め、まねきテレビ側の敗訴が今のフジテレビの傲慢な態度に繋がっている様にも感じます。


 やはり、マスメディア改革が日本社会の構造改革のきっかけとなるはずです。距離的に大阪や東京でのデモには参加できませんから広報活動と、食品卸しの仕事を通じロッテ製品の販売自粛と花王、ライオンの不買を毎日コツコツ続けようと改めて決意いたしました。



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