今週も本を読み上げました。
読んだ本は「黒木亮」の「国家とハイエナ」です。
この本は上下2巻からなる長編小説です。
この小説のテーマは破綻しつつある国を食い物にするファンドの話です。
しかも、コンゴ共和国債、リベリア債務、ペルー国債、ザンビア債務などで、
この小説に書かれたことはすべて現実に起こったことをベースにしてます。
作者の「黒木亮」はロンドンで銀行・証券・商社での長い勤務経験が在り、
その経験を活かした金融ドキュメンタリー小説で、臨場感があり、説得力があります。
腐敗した権力者が自らの私利を貪り、国家を破綻させて行く。
その破綻した国家の国債を二束三文で買い叩き、欧米で債務国相手に元本に
遅延利息まで乗せて返済を求めて訴訟を起こし、法律論を駆使して勝訴し、
勝訴判決を受けるやタンカーや人工衛星を差し押さえ、
投資額の10倍、20倍のリターンをむしり取るファンドが実際に存在します。
それに対抗するNGOが在り貧しい国家の為にファンドに挑む人々もいる。
知らない世界を観た感じがして興味津々で読み上げました。
最後に。小説の中で大活躍をするNGOの代表者は日本人女性で、
実在の「北沢洋子」さんという、人がだと知りました。
小説で在りノンフィクションの部分も在るストーリーでした。