先日、神戸を訪れた際に「兵庫県立兵庫津(ひょうごのつ)ミュージアム」へ足を運んできました。
ここには、明治元年に開設された当時の「初代兵庫県庁」が復元されており、
歴史ファンにはたまらないスポットになっています。

もともとこの場所は江戸幕府の「大坂町奉行所兵庫勤番所」だった建物。
そのため、明治の県庁でありながら、江戸時代の面影が色濃く残っているのが面白いところです。



まず驚くのが、県庁の中に「御白洲(おしらす)」や「牢屋」があることです。

 


当時は行政と司法が未分化だったため、県知事が裁判官の役割も担っていました。 

 


砂利が敷かれたお白洲(吟味場)を眺めていると、
時代劇の世界に迷い込んだような不思議な感覚になります。
木製の重厚な牢屋の格子も、当時の厳しい空気を今に伝えていました。



そして一番の見どころは、のちに初代内閣総理大臣となる伊藤博文の執務室です。 
彼が若干27歳の若さで初代兵庫県知事に赴任した際、
実際に座っていたとされる席も再現されています。

 


彼がこの場所から新しい日本の夜明けを見つめ、
神戸の街づくりを構想していたと思うと、胸が熱くなります。

和風建築の落ち着いた佇まいの中に、近代日本の始まりが凝縮された空間。
美しい日本庭園を眺めながら、激動の時代を駆け抜けた先人たちに思いを馳せる、
贅沢なひとときを過ごせました。



神戸観光といえば異人館やベイエリアが人気ですが、
この「兵庫津」で歴史の深層に触れてみるのもいい感じです。