プロレスなくして昭和を語ることなかれ!


プロボクシングはスポーツなのに、レスリングもスポーツなのに、なぜプロレスはスポーツでないのか?

ジャイアント馬場さんが 世界最高権威のタイトルNWAをジャック・ブリスコから奪取したのに なぜスポーツニュースに報道されないのだろう?巨人が優勝するより凄いことなのに・・・子供の時不思議かつ遺憾にさえおもえた。


 プロレスはショーだ!八百長だからくだらない!真向から否定する両親。対照的に必死にTV観戦する祖父母。これまた不思議だった。

でも プロレスを理解できるようになったとき知れば知るほど その謎が解けた。


この先はプロレスを否定する方は読まないでください。


 戦争で日本が負けた。大日本帝国が敗戦。戦前の人たちの悔しさは底知れないものだったろう。アメリカの言いなりで復興は遂げたものの そのコンプレックスは残っていた(祖父母世代)。当時子供でどうでもいいことだった(両親世代)。 そのアメリカ人に 武器を持たずに正々堂々と裸で戦う。最初は不利でも 大和魂で 逆転しつつ勝利する!なんと素晴らしいドラマではないか。筋書きのあるドラマこそプロレスだ。これは戦争なくして存在しない興行だ。

  やすりで歯を磨き 噛み付く、栓抜きを隠し持ちたたく。 公正に判断する審判もこれまた役者。見逃さねばならない。


反則 スポーツで反則は やってはいけないことを意味するが 5秒以内なら立派な技である。

この矛盾こそプロレスルールでありファジーな人間味のあるところだ。


 不思議と日常頻繁にみられる交通違反: 信号無視するが事故も起こさず警察も見ていなければ 違反にならない。まさにプロレスのレフェリー見逃しの術。


 また長いものを車に積もうとしたら少しはみでた。

これまた よっぽどのことがなければ見て見ぬふりをしてくれる。これを俗に (ブッチャー)凶器シューズ違反と呼ぶ。いずれもセーフ。


 それではプロレスに全くルールがないのか?

とんでもない ロープに振られたら 自分の意志に関係なくリバウンドし自分がどんなに不利になろうとも戻っていかねばならない。そこに足の裏があれば 激突しなければならない。16文の定理。


技をかけられたら いたくなくても痛い顔をする。また自発的にその技にかからなければならない。


大胆にみえる技にかけられたら ダメージがなくとも倒れなければならない。


相手に怪我をさせる技はかけてはいけない。


ファイトマネーを貰って戦う以上,それなりの演技が必要で 一方的強いは駄目、やられてやられ返して持ち時間を戦う。TV放映試合は 8時50分に勝負を決める。

凶器を持っても致命的な箇所での攻撃はしない。かつてサーベルを持ったレスラーがいたが殴るときは先ではなく柄だった。これぞまさにプロレスラー 


北米から来日しても インド人に似ていれば インドの虎と言われ。試合の前には インド国歌がなる。

日本人でも モンゴル風に見えれば戦うモンゴリアン。

ロシア系なら 名前にスキーがつく、ドイツ系なら カール、南米系なら ロベルト と名乗る。

日本人が味方で 外人が敵だから 彼らは観客に嫌われること 憎まれることに徹していた。

本当に強いのは誰?なんてどうでもよいことだった。誰が人気、集客力があるかで 王者が決まる。そして最後は日本人が勝つ。これぞ 昭和のプロレスである。


 そのプロレスが盛んだった 昭和っ子のけんかは プロレス技が多くみられた。まともにかけられたら痛いから かけても加減をする。 

 今のような残虐な事件が少なかったのもプロレスのおかげだと思う。


 少年時の喧嘩で相手が鼻血を出した。 

先生に怒られた 「ブレンバスターをかけるときは砂場でしなさい!」  


これが昭和だ!