有り余る時間ができたら、人はどんな風に過ごすのだろう。
近年Fireという勝手に早期退職が巷ではブームになっていて、それでいて尚且つFireに飽きたから仕事に復帰する人が増えているという記事を読んだ。勝手なものだと感じていたが、思わぬ形で私にも「働かない」という状態がやってきてしまった。日本担当の経営層とスタッフが自分以外居なくなったのである。
厳密には、スタッフはパフォーマンス不足で解雇され、そして経営層も解雇された。そして米国側にいる役員は、それこそ早期退職という形で日本法人を投げ出した。そうすると、スタッフなのに日本法人に唯一残されるのは自分だけになる。(おそらく法的にも成り立っていないと思う。)
一応オフィスはある。だからオフィスには行くようにしている。だけど誰もいない。熱めのコーヒーを飲んだ後、東京タワーを見ながらスクワットをしている。誰も来くることはないから人目を気にすることない。
このような外資系のゴタゴタは、世の中で普通に起こることなのだろうか。いや、多分起こらないだろう。会った人皆にこの話をしているのだけど、眉を顰めて「可哀想なやつ」という目で見てくる。他に話しをすることもあるだろうに、それなのにこの話題を真っ先に話さざるを得ない自分に嫌気が指す。近況を聞かれたら、これしか話すことがないのである。もうこの会社に自分の話題にもなって欲しくないと思ってしまう。こんな状況で働けるのか。
どこかの誰かが、人間にはエネルギーの総量があると言っていた。こうやってブログを書くこともエネルギーの発散だと思うのだけど、最近は有り余って仕方ないエネルギーがあると感じている。確かに自分で強制的にエネルギーの発散先を作り続けるのはシンプルに大変だと感じる。飽きるというか大変だ。
自分は今は、とりあえずあんまり働かないという自分の状態を観察することから始めることにした。1日で本業に使う時間は1時間もないくらいにして、とにかく色々やってみる。まずは家の整理をしてみた。100均に毎日通い詰めた。次はiPadで絵を描いたり、ワイヤーアートを作るみたいな時間を過ごす予定だ。そのあとは一人でキャンプに行きたいとおもう。もうこの時点で早く働きたいと思っている。誰かにミッションを与えて欲しい。ミッション渇望症である。
恐らくは今後も人員の補充計画はないであろう。そして万一人員が補充されても、ろくな人が入ってこないのだろう。早く退職してしまうべきなのだろうか。どうすればいいか正解がないまま時がすぎている。