LineのHR領域新規戦略について。やっぱすごい。 | OldLionの備忘録

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いつまでも自分を忘れず、狩りを忘れぬライオンでありたい。
そんなライオンになるための日進月歩。

あなたがLineの新規事業を考えるとしたら何を考えるか?

 

そう問われたらどう答えるか、とずっと考えていたが一つの解答がLineからひっそり提出されていた。

LINEと、求人情報サービスのエン・ジャパンは4月5日、転職情報を配信する新サービス「LINEキャリア」を提供する合弁新会社「LENSA株式会社」を設立すると発表した。LINEキャリアは、夏にサービス開始予定だ。

「LINEキャリア」では、エン・ジャパンの転職情報サイト「エン転職」「ミドルの転職」「AMBI」による求人情報と、LINEの国内7300万人超のユーザー基盤を生かし、「これまでにない求人企業と求職者のマッチングを創出する」としている。

 LINEはパーソルキャリア(インテリジェンスから社名変更)との合弁企業「AUBE」(オーブ)を通じ、アルバイト求人情報を提供する「LINEバイト」も運営している。AUBEの会長にもLINEの舛田取締役が就任している。

なるほど、これはやられた。求人情報は既存の発言力の大きい供給元に頼り、Lineは中抜きを行うモデルだ。プラットフォームといえば、供給側も需要側も自由に提供しあえるという頭の前提があるとだめだ。プラットフォームへの卸は価格交渉力がある大手に頼むのが安く仕入れるこつではないか。確かにこれならユーザーに意味ある価値を一瞬で提供し実現できる。

これはLineバイトのデジャブだった。パーソルはテンプスタッフ、anを持っているんだった。ここと組んで一気に求人情報数を増やすと共に、求人企業への採用、決済管理などの分野にも入っていく戦略らしい。マジか。。。一切リスクとマーケ費用が掛からず、出稿企業のプラットフォームへのコミット感だけを残すことができる。リクルートがHotpepperから他のプロダクトに切り込んでいったような、そんな既視感も出てくる。

やられた。さすがすぎる。

 

、、、でも転職にLine使うか?という冷静な突っ込みは実は大事だったりする。Tinderライクなマッチングを行うGlitなど、なぜ受けないかと言えば、キャリアの選択と気軽なUIUXが相容れないからだ。だからキャリアアドバイザリーが未だ根強い人気なわけで。もし可能性があるとすれば、企業に気軽に訪問するUXを突き詰めるWantedly方式だが、それもプロフィール埋まらないし、そもそもEnの求人情報載せてる企業に訪問したいか?と思ったりする。企業側にしてみても、Lineから応募が来た候補者への印象が「軽い」となってしまう可能性も高い。今はやりのLinkedinやWantedlyプロフィールのAPI連携流し込みという離れ業位やってしまうのかもしれない。

 

さて、それにしてもLineの1,670億円、営業利益250億円は同プラットフォームの認知度からしたら少し物足りなくない?と思ってしまう。MAU1.68億人、純利益80億(事業収益は3億円だけど)、時価総額1兆円なので、PERは120倍くらい。投資先行で純利益が少なすぎるのでPERでは評価高く見えるんだけどね。広告事業が前年比136%の760億円という成長を遂げ、よりFacebook広告のような位置づけに立っていくのだろう。資料では、Line とTwitterとFacebookでLineしか使わない人は18%で他の同比率の3倍近くある。今後代理店を通しての販売の制約がなくなれば、アドネットワーク最強になるかもしれない。

またClovaを軸にしたAIスピーカー事業、Fintech事業など、競合激しいけど今から戦うのが正しいと思われる事業が盛りだくさん。今後も順当に成長していくのだろう。悔しいが同じHR屋として負けてられんね。

 

最後に、他の国で始まった面白いアプローチのHR企業を挙げて今日はおしまい。

1. Beamry

この企業は知ってたけど、思ったよりできることが多いATS。「候補者をお客のように扱おう」という標語。候補者のプロフィールの各種プラットフォームからのアグリゲーション、EmployerBranding、詳細なレポートとキャンペーン送信。まさにパイプラインを構築、最適化するためのツール。シリーズBで25MUSD調達。

https://beamery.com/

 

2. Homebase

シフト管理についてのユーザビリティを徹底追及したアプリ。給与計算、休憩の残り時間の表示、遅刻の自動通知、シフト作成など。これ、バイトのシフト組にあったら便利だったろうに。シリーズBで20MUSD調達。

https://joinhomebase.com/

 

3.Bob

今度は従業員に最高の環境を提供することを主眼にしたスタートアップ。HRISの基本機能に加え、投書機能をつけたり、インタラクティブな従業員コミュニケーションの場を用意したり。

https://www.hibob.com/features/your-voice/

 

4.Quali.fit

人材紹介会社向けにプラットフォーム作成機能を提供する会社。求人情報を元に、企業候補者それぞれにおすすめが表示されたり、通知が飛んだりする。今まで人が担ってきたのは表面上の情報ではわからない部分をくみ上げること。ロボは効率性を志向し、代替できない部分に人間が集中すればいい。

https://www.quali.fit/#how-it-works

 

5. Emerji

このアプローチのHR企業は初めて聞いた。社内のメンター発見プログラムのサポートを行う。誰にも知られたくない相談を、こっそり最適な人間に行えるというもの。アプローチは面白い。孤立してしまった従業員を拾い上げるきっかけになりそう。ちなみに企業は従業員がどんな悩みを抱えているかフィードバックで知れる。

http://emerj-work.com/

 

https://www.linefriends.jp/ コンテンツ事業。

http://bizperson.blog.jp/archives/55434834.html

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/05/news061.html

https://developers.line.me/ja/docs/messaging-api/overview/

https://anagrams.jp/blog/line-ads-platform/

https://scdn.line-apps.com/stf/linecorp/ja/ir/all/Q4_earningreleases_JP.pdf

https://www.persol-group.co.jp/service/personal/index.html?referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.th%2F