血税2800万円の支出 可否同数、議長の判断で可決 フォレスト三日市問題 | だばなか大介オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本共産党河内長野市議会議員 だばなか大介

本日27日、2800万円を税金から支出する補正予算案は
8対8の可否同数となり
峯議長の判断により可決されました。
たいへん残念です。

日本共産党が行った反対討論(原稿)は以下の通りです。


 議案第3号平成27年度河内長野市一般会計補正予算について、日本共産党市会議員団を代表し反対の討論を行います。

 今回の「共益費の2重払い」事件で市は「財団と覚書を交わし、約2200万円を財団口座に振り込んだが、財団理事長が約束を守らず、他の支払いに流用した」と、まるで市がだまされたかのような説明をしました。「だまされた」果たしてそれだけで済むことでしょうか。

 市が交わした覚書の内容は、指定管理料で滞納金を支払わなければ、つまり約束を守らなければ理事長がそのお金を支払うと言うものです。

 当然、約束を守らなかった理事長は断じて許されるものではありません。市は1日も早く、理事長に対し法的な措置をすべきです。

 しかし委員会審議の中で明らかになったことは、

 第一に市は、昨年9月の時点で財団と理事長個人の不動産全てに抵当権が設定されていることを知っていた。
 第二に共益費の滞納を見ても、現金での返済能力が無いことは明らかであった。
 第三に共益費を支払う責任は最終的には市にある事がハッキリしていた。などが判りました。

 これらのことから、市が交わした覚書は、担保も持たず返済能力も無い相手を保証人として、お金を支払わすとしたもので、はじめから実行力の無い紙切れ同然のものでありました。市は民事で取り返す道を作ったなどと言っていますが、「支払い能力の無い相手」に裁判をやっても裁判費用が無駄になるだけです。

 常識的に考えても、滞納金と指定管理料を相殺、またはそれに準じる方法をとるのは当然のことです。市の顧問弁護士も「返済できるかどうかの確認を」と助言したと言います。
 常識をくつがしてでも、2200万円もの指定管理料を振り込んだのは「この事業を停めたくない」とした政治判断であった事は明らかです。

 この政治判断に誤りがあったのは明らかです。にもかかわらず義務的経費と言って、いとも簡単に市民の血税で穴埋めすることは断じて許されません。

 今河内長野市は「お金がない、財政調整基金は取り崩せない」と言って、小中学校の校務員・給食配膳員さんら39人に対して一方的な首切りを行うとしています。当然私たちは雇用責任を放棄し教育を後退させるブラック企業並みの教育委員会はゆるしせんが、この首切りの効果額を教育委員会は2200万円と説明しました。
 市長が今回提案している市税での穴埋め額は2800万円。被害総額は今わかっているだけでも4300万円以上です。
 こちらはどうして財政調整基金を取り崩すことが出来るのか、市民に説明がつきません。

 市は「財団や理事長の財産を調査すれば、損害を回収できるかもしれない」などと何の根拠もない答弁を繰り返し、市長は「理事長が分割で払ってくれると言っている」などと、とうてい理解の出来ない理由で血税の支出を求めました。
 共益費は市が支払わなければなりません。私たちは支払わなくても良いという立場ではありません。今回の事件には政治的に重大な責任が、市長と市長を支える両副市長にあります。市長と両副市長の責任で、穴埋めをすべきです。


 最後に今年に入ってから、あやたホール・くろまろの郷、今回のフォレスト三日市と、次々に出てくる指定管理での不祥事事件が発生する異常事態に河内長野市が陥っています。

 その原因究明が必要です、日本共産党市議団は3つの問題点を指摘します。

 第一に、問題が起っても表沙汰にしないように隠蔽し、とりつくろうことが傷口を広げていることです。
 フォレスト三日市では、2年前から共益費の遅延が始まり、昨年9月には2ヶ月滞納、12月には3ヶ月滞納と、指定管理の停止の機会があったにもかかわらず、お金を振込み事件が起りました。また現場労働者もこの先どうなるかわかりません。
 くろまろの郷では、今もなお問題を起こしている事業者が市が支出している指定管理料で営業を続け、現場では労働者が何の保障もなくブラックな働かされ方を強いられています。市は労働者に自己責任論を押しつけ、責任を取うとせず、表から判らないままに指定管理者を変えようとしています。これでは市もブラック自治体と言わなければなりません。
 市民からは市長選挙に向けて、事が表に出ないように税金が垂れ流されているとの声が上がっています。

 第2は、事業内容に対して指定管理料が安すぎるのではないでしょうか。あやたホールでは地域の住民をボランティアとして安上がりに起用したことにも問題がありました。今回の問題でも財団が年間約1000万円以上の赤字を出していた事も原因あったにも関わらず、市は相手事業者の財務状況を監視すると言うだけで、指定管理料が適正かどうかのと言うことを放棄しています。市が政策的に安上がりな指定管理に出すことに問題があります。
 また、安上がりな指定管理は労働者の賃金に跳ね返ります。今若い人たちが子供を産み育てられるだけの賃金が貰えない大変な状況にあります。人口減少に苦しむ河内長野市で出生率を上げるというのであれば、地域の労働者の賃金の底上げに市として貢献すべきです。また、市が市に関係する仕事を行っている労働者の賃金・働き方は市が責任を持たなければならないものであります。

 第3は、指定管理業者に任せてしまえば、その先は指定管理業者の責任であるという風潮で、市として管理監督が放棄しているのではないでしょうか「少ない職員に安上がりの指定管理」はまさに安物買いの銭失いです。

 今指摘した問題点は全て、市長の政治責任でただせるものであると同時に、次から次へと連続する指定管理の問題は市長の政策的・政治的責任であります。

自己責任論で責任放棄をする考えを捨て、市民や労働者、事業者に寄り添う政治に転換しなければ、事業の成功はありません。

 次々に起る事件の大本を転換し、自治体本来の仕事である住民福祉の増進にまい進する自治体になることを求めて、反対の討論とします。