大好きだった先輩の演出家は、いつか『マクベス』をやりたいとおっしゃっていました。

その場合きっと木下順二訳だったでしょうし、いつかまた民藝でシェイクスピアが上演されるなら観てみたい、というより、聴いてみたい。

 

そんな願望が、どちらかというと叶いそうにない現実のなか、

木下順二訳『ローミオーとジューリエット』の一部、バルコニーの場面を読む機会をいただきました。

 

明治大学博物館での展示「明治大学とシェイクスピア」で木下順二が取り上げられており、それこそ会ったことのないわたしも「先生」と呼ぶくらい民藝と関わりが深いということで、明大卒で民藝劇団員であるわたしに、声を掛けてくださったのです。

 

劇団員としての仕事ができたかわかりませんし、また、もっと対話を愉しみたかったという気持ちなのですが、今はこの段階なのだと思います。まずは木下先生の言葉の持つちからを、ものにしたかった。音にしたかった。どうか言葉に注目してください。

そして木下先生の翻訳のこだわりについては、ぜひ展示会で知っていただけたら。

 

大学生のときには 「マクベス」のマクベス! と、遠い人だった西村俊彦さんとご一緒できました。

エンドロールまでお楽しみくださいませ。