お便りありがとう。
この9年間、暇さえあれば勉強会をしていたわたしたちが、こんなに暇なのに集まらないのは妙ですね。リサと先に進めていた「林檎園日記」、日々読み解いては「何じゃこりゃ!」「え? おもしろすぎませんか?」と唸っていたので、さっこにも合流してほしかった。本当に色々やってきたよね。久保栄、大橋喜一、そして“「どん底」の勉強会”。

お茶場や衣装の仕事を黙々とこなしながら静かにもがいていたさっこ、誰にもわからないように自分を殴った様子も目に浮かぶようで、笑ってしまいました。

4月公演が延期になったのは残念でしたが、何でも時間が掛かるわたしはいつもいつまでも稽古していたくて、初日が延びたら喜んでしまうかも。
こんなことを言うとお客様に怒られてしまうし、「そうは言ってもシホ、芝居は表現だからな」と幾人かの先輩が諭すように言うのが浮かびますけど。内を充たしていけば、いつか勝手に表に現れるものだと信じています。いや、だから先輩たちは、「現れる前に初日が来てるぞシホ」って叱っているのかな。

今さっこが考えて考えて初日を迎えたとき、どんなものが現れて見えるのか、楽しみでなりません。それはきっと、はっきりと現れるでしょう。

役者とは何なのか。民藝とは何なのか。わたしもこの機会に先輩方に様々な問いかけをしてみました。返事が来たらこっそりお裾分けするね。

では、今はこの東京の春を、ひたひたと生きましょう。


2020年4月11日
シホ