私がいつも愛読している「Lock-on Giants」ブログさまですが・・・
今後、プロ野球の3時間半ルールが撤廃される可能性があるというブログを読みました。
それがどんな影響を及ぼすのか、検証している内容でした。


3時間半ルールを逆手にとって先発投手が短い回で交代しても、投手リレーで抑える。
いわゆる「先発(2~3イニングくらい)→ロングリリーフ→勝ちパターン」の展開にフォーカス。
で、ブログ主さまは
中継ぎ陣の疲労を考え「今年からはこういった展開の試合については多少違った投手運用をするのではないかなぁと思っています」と〆ています。


私自身はこういった先発投手を簡単に交替させる考え方は「大嫌い」という(好き嫌いで恐縮ですが)考え方をしているもので、受け入れがたい。じゃあ、実際の内容はどうなのって事で、簡単に調べて見ました。ブログで紹介されているパターンは5試合。こちらでもその5試合にフォーカスして話を進めたいと思います。


基準として「先発が4回未満の投球回で降板して、結果勝利した試合」でブログ主さまでも検証しております。以下、その同じ試合について投球回の分担をデータとしてお借りして記載します。


5/16 宮國(1)・福田(3)・星野(3)・一岡(2)
5/27 小山(3)・星野(3)・福田(1)・山口(1 2/3)・西村(1/3)
7/-1 田原(2)・福田(3)・西村(2)・高木康(1/3)・山口(2/3)・マシソン(1/3)
8/23 小野(3)・高木京(2)・高木康(2)・山口(1)・西村(1)
9/18 笠原(2)・高木康(2)・福田(2)・高木京(2)・田原(2/3)・西村(1/3)
Lock-on Giants様しらべ


ここからは小次郎しらべです(笑)。

<状況のまとめ>
--------------------------------------------------------------------------------------
5月16日 巨人先発 宮国 1回
オ 相手先発 金子
初回巨人が5点取っての5-0 初回裏を投げきるも右肩に違和感。初回攻撃中に代打石井(凡退)で交代。


5月27日 巨人先発 小山 3回
日 相手先発 武田勝
巨人苦手の武田勝。1-1でロースコア対決の予感。その中三回裏の攻撃(1アウトランナー無し)で代打エドガー三振で交代。


7月1日 巨人先発 田原 2回
中 相手先発 山内牡
0-0。6番からの下位打線で四球、四球、エラーで満塁。打席に田原で代打矢野。二塁打で2点先制。1ヒットで好投手山内をマウンドから引きずりおろす。


8月23日 巨人先発 小野淳平 3回
ヤ 相手先発 マロン
0-2。3回先頭の8番打者に死球。投手犠打。そしてミレッジの本塁打。酷い独り相撲。後続の二人を抑え3回投げきる。4回は先頭から5人中4人がヒットで同点。小田淳の打席で代打矢野で交代。見事ヒットでつなぎ満塁へ。この回一挙4点の逆転。


9月18日 巨人先発 笠原 2回
1-5。笠原のコメントしたくない酷い内容。3回先頭打者で代打矢野。その矢野がヒットで出塁し、巨人はその後4連打。坂本の満塁ホームランで5-5の同点に追いつく。
--------------------------------------------------------------------------------------

こんな感じでした。で、切り分けをしたいところですね。作戦が良かったのか、脅威といえる選手の踏ん張りなのか、試合が荒れ運が重なったラッキーなのか。


【交代せざるを得ない状況】
5/17 宮国(故障のアクシデント)。
8/23 小野(交代するか迷うが打たれた内容が悪い。しかも2点ビハインド)
9/18 笠原(ボコボコ。論外)


【交代の必要性が低い】
5/27 小山(もう少し引っ張ってもよさげ)
7/01 田原(投げさせるべきと思いました。交代を聞いて阿部もベンチからずり落ちる)


作戦性の高いのは5/27と7/1。先発投手を育てて欲しいという考えのあるファンは物足りなさを感じると思います。私も強く思っています。ですが、結果として「武田勝」「山内牡」を相手から勝利を拾っています。特に山内牡の内容は中日サイドに悪いイメージを残したのか、巨人戦の登板はこの1試合のみとなりました。投手のところで、代打矢野は非常に大きな意味を持ったと思います。


また、ブログ主様があげた5試合全てにいえますが、相手の先発投手が巨人の先発投手に比べ格が上であるというポイントです。普通に戦えば負ける。8/23小野の交代もこのまま引っ張るだけリスクが高まり、勝利の確率は下がる一方だったと思います。で、交代の代打「矢野」がまた試合をひっくり返す切欠を作ります。矢野凄いよ。投手に関して、格が違うのでがっぷり先発投手対決になる前に試合の流れを変えてしまえという判断なのだと思います。普通で勝てないなら、普通じゃなくせばいい!巨人選手と対戦相手に「巨人はこの試合を本気で取りに来ている」と感じさせる。実際そんな流れ。


実際にこのブログに対して
Lock-on Giants様よりコメント頂いたのですが、それを裏付ける情報も一緒に頂きました。それが下記の内容となっています(2013/2/11 18:00追記)。


5/27:10連勝が止まって、ズルズルと連敗は避けたい
7/1-:勝てば中日をかわして単独首位
8/23:勝てば(プラス中日敗北でしたっけ)マジック点灯
Lock-on Giants様しらべ


例外が笠原の乱調で試合が壊れたと思われる9/18。完全に先発投手の責任。変えて当然。これは2回の時点で負け試合なんですが、またまた代打『矢野』がヒットで出塁。この後同点になり、試合が逆に巨人のペースになりました。というか矢野凄すぎる。仕事しすぎ(笑)。誠いい選手でございます。


この状況を見て感じたことは
・試合の流れを変えるほどの代打に恵まれていること。
 →よって代打交代をしやすいし、劣勢ではしたくなる。

・特に矢野すげ~
 →勝利の女神が光臨したかのようです(笑)。まさに「決め屋」。

・7/1を除けば後続の失点はなんと「0」(7月1日の5失点は試合が決まってしまってから)
 →ブルペンの調子が良いという判断で作戦としては良策だったかと。
・この作戦・・・意外に良いのでは?



田原や小山の試合の勝利は先発投手の非情見切り無しに発生しないため、個人的には「もう少し我慢して使おうよ!若手育たないよ!」と思っていました。しかし、想像以上に試合の内容が良い。先発投手だけを比較すると負け試合の可能性が高いのをひっくり返しています。素晴らしい。本来継投は数が増えるほどリスクを背負うものですが、川口コーチのブルペン管理能力・継投判断力は目を見張るものがあります。矢野の力はありますが、7/1以外のリリーフ失点が0という数字。そして強力代打陣というオプション。ただのラッキーではありませんね。これを見てしまうと私の意見などちっぽけに見えて、どこからでも戦える集団の地盤を感じます。この戦い方の可能性を消す必要は無いのかな…と自分の今までの意見を覆す発見にもなりました。


3時間半ルールもありますが、延長を考えながら過度に温存を考え継投すると逆に足元をすくわれる展開になると思います。必ずしも延長になるわけでもなし、12回まで行くと決まったわけでもなし。継投はあと一人必要かどうか位で、対策になると考えます。最悪ばかり考えても…という感じですね。負け試合では上手く温存すること。勝てるチャンスがあれば、思いっきりぶっこむこと。メリハリをつけて、可能性のある二軍の選手をシッカリと一軍でも回すことがこの作戦の生き所になると思います。今シーズンは尾花コーチが二軍に入り下から使える中継ぎが増えるかもしれません。というか大いに期待してます。豊田コーチ含め、コーチ陣で連携して1年間耐え切れるように人材を運用して欲しいと思います。


大変な長文失礼しました。
ここまでお付き合い頂いた皆様、ありがとうございました!
また気が向いたら是非お越しくださいませ。
ではでは。