大学無償化や3人目以降への手当など、少子化対策として行っていますが、これでは少子化対策にはならないかも。

 

特にひどいのが大学の無償化。

 

将来の負担が軽減されているから、子供を産もう!という方もいるかもしれませんが、今産んだとしても、そのメリットは最低でも18年後にしか得られない。

 

その上、もし子供が大学に行かなかったら、まったく意味がない。

 

さらに言うと、いま人手不足って言われています。

 

このまま人手不足が進んでいくと、若い世代の賃金はどんどん上がっていくと思うので、もしかしたら、大学を卒業して働くよりも、高校卒業で働いたほうが、生涯賃金は多い、なんて世の中が来る可能性だってある。

 

20年後は大学に行かないことが普通になっているかもしれないのです。

 

この高校卒業から働くことを支援して、大卒と高卒の賃金格差をなくす方向に動けば、人手不足の解消にもなりますし、今みたいな、大学に行くのが普通でその学費が心配、という不安も自動的に解消できます。

 

大学無償化以外の対策についても、児童手当の延長などは、少子化対策としては本当にセンスがない。

 

考えてみれば、今すでに生まれているこどもにお金をいくら配っても、少子化は改善しません。

 

たとえば、中学生以上のお子さんがいる家庭や子供を支援したとする。

 

我が家も含めて、児童手当が増額されたりするのは、家庭としてはありがたい。

 

でも、中学生の親の年齢を考えてみてください。

 

ある程度の年齢になってますし、いくら手当やお得な制度があったとしても、今から子供を産んで育てるか?というとかなり疑問です。

 

産めるかもしれませんが、体力的な問題もあって、なかなかよし産もう、とはならないと思うのです。

 

だから、今、政府が少子化対策として打ち出しているような支援策は、少子化対策、ではなく、子育て支援です。

 

では、少子化対策をするならどうするか?

 

これから生まれてくる子供、または、これから産む親に、手当を払うなどの対策をすべきなのだと思う。

 

すでに子供が3人いる家庭にはあまり支援しないで、これから3人になるであろう家庭だけ支援するような形になってしまうので反発は大きいかもしれません。

 

今から生まれてくる子供は、第1子でも多めの児童手当とする。

 

さらに、第3子には手当増額や大学については無償化だと第1子との不公平感が大きいので、無利子の奨学金を借りられる、というような制度がいいかも。

 

無償にしてしまうと、大学に行かないと損、というような気分になるので、別に意味はないけど大学行っとくか、になってしまう。

 

無利子とは言え、お金を借りても大学に行きたい、こういうこどもを支援するなら納得しやすい気がします。

 

こういうのが少子化対策としては正解なのでは?

 

この制度なら、たいしてお金もかからないままにこどもの数が増えるような気がする。

 

素人がちょっと考えただけでも、今の対策はいまいちに感じる。

 

そんなことをプロである政治家が気がつかないわけはありません。

 

では、なぜ有効な少子化対策を行わないか?

 

人口が少なくて、投票率も低い若い世代にお金を配っても、政治家自身が得しないからなのではないでしょうか?

 

それなら比較的投票率の高い世代、ある程度の大きな子供がいるような家族を支援したほうが、政治家自身の得にもなるので、思わず少子化対策と言いながら、本来は少子化対策としては、効果が無いような子育て支援策をとってしまうのかも!?

 

実際は、どうなのかはわかりませんが、政治家が無能ではなく、すごく有能でこういったことも計算の上に行動していたとしたら、って考えるとなんだか怖くなってきますね。