今年8月に移転オープンしたばかり。

もともと子規庵から徒歩2分ほどだった。

今はお隣りさん。


子規庵は補助金をもらってるわけではない。

入庵料とボランティアが頼りだった。

そこにコロナ禍があった。

お金が一切入ってこない。存続できない!


検討した結果、史跡地の一部を所縁のある地元老舗料理店に売却することになった。


それが笹乃雪さんだろう。



正岡子規はここの豆腐が好きで、よく買い求めた。

ここの豆腐の句も作ってしまうほど好んだ。


笹乃雪の店先には子規の句碑がある。


水無月や 根岸涼しき笹乃雪

蕣(あさがお)に 朝商ひす笹乃雪


子規


4千円と5千円コースがある。

奮発して高い方を頼んだ。



小村雪岱の美人画など店内には名のある方の書などが飾られている。


ボクは河東碧梧桐の書が掲げられている席に座った。


笹乃雪は長い歴史を持つ。

1691年元禄四年。

京より上野の宮様のお供をして江戸に移る。

江戸で初めて絹こし豆腐を始める。


店名の笹乃雪も宮様が、

「笹の上に積もった雪の如き美しさ」

そう賞賛したことから名付けたという。



前菜。

「生盛膾」

季節の食材を豆腐白酢に自分で混ぜていただく。


美味しい❗️



冷奴。

これは醤油を必要としなかった。

豆腐そのもので完成している。



あんかけ豆富。

店主が料理店に「腐」の文字は似合わないとして、こちらでは「豆富」となってます。


宮様が美味しいとお代わりした名残で2人分が出てきます。



湯葉の豆乳蒸しだったかな。

美しく美味しかった。


豆富は精進料理だけではないんだね。

可能性を感じられるコース料理です。



絹揚げかなあ?



何のかき揚げだったかなあ?



炊合せかもしれない。

(旨かったけど名前が覚えられない!)



ご飯。

このご飯も素晴らしかった。




デザートは季節の果物。


ボクは冷奴に一番感動しました。


ご馳走様でした。


こちらの店ではもうひとつの物語がある。


細川家に内入りをした赤穂浪士17人が預けられる。

そこに届けられたのが笹乃雪の豆富。

討ち入りした磯貝十郎左衛門には店の娘さんの恋心があった。


最初に笹乃雪の娘お静が雪道で足を取られそうになった時に助けられたのが出会い。

彼は俳人の宝井其角に連れられて何度も来店したのだとか。

もちろん名前や身分は明かさなかった。


討ち入りの結末はご存知の通り。

実ることのない恋でした。



さて能登の大災害。

断水が続いています。

しかし地震の時のような災害救助法は適用されてないので自衛隊員は来てくれたものの、公的な食料などの支援はない。

水を切実に必要としていますが国会は能登を向いてはいない。


支持政党は置いといて。

10月に入ってから山本太郎氏が奥能登の困難地区に入った様子がXに投稿されています。

小泉進次郎も入ったがあちらは大名視察なので役に立たない。


ぜひご自分の目で投稿をご覧になってください。

能登の見捨てられた現状が見えると思います。



(珠洲にボランティアで入っている「おいこらさん」からもしっかりした情報が見られます)