昨年予約できた三谷幸喜の「オデッサ」


この土日は能登へ向かう予定はない。

少し気晴らしするか。

とうに予約済みのJALダイナミックパッケージで行ってみた。

(これキャンセル料高し)



とはいえ小津安二郎が生まれた江東区で特集展を開催している。

ヴィム・ヴェンダース監督の「東京画」も上映され、かつ「PARFECT DAYS」を共同脚本・プロデュースした高崎卓馬さんのトークがあると言う❗️


悲しいことに時間がかぶる。

オデッサを諦めて東京画を観よう。


そう思って会場に行くとご覧の通り。

急な海外出張で来れないと。


池袋へとって返す。



特集展の展示は魅力的だった。

後日書いてみよう。



地下鉄丸ノ内線から東京芸術劇場へ。

(またもGoogleに騙されそうになる)



ここの建築も見事だなあ。



プレイハウス入り口は2階にある。



展示があった。

この3人だけのお芝居。

舞台に出るのはね。

(字幕の切り替えをする方もたいへん。

生演奏をする方もいる)



動画が観られた。

このQRコードから皆さんは観られるかな?



「未来少年コナン」を舞台にするのは難しいと思うよ。



ちょいと開演前に水分補給。



この後満席になるのだけど遠くに見えますね。

意外と観やすかった。




明日「突貫小僧」の新たに見つかった20分版の弁士付き上演があるのを楽しみにしながら舞台を待つ。






1999年アメリカテキサス州のオデッサ。

(「オデッサの階段」の地かと思ってたのに)


一室で1人の青年(柿澤勇人)が誰かを待っている。

現れたのはオデッサ警察のカチンスキー警部(宮澤エマ)

近くで起きた殺人事件の重要参考人として日本人の旅行者(迫田孝也)が事情聴取を受けているが、彼は全く英語が話せなかった。

カチンスキー警部も日系人だが日本語が話せない。

警察関係で日本語を話せる人がいなかった。

そこで地元ジムトレーナーをしている日本人青年、スティーブ日高が通訳として呼ばれたのだ。

やがて重要参考人が現れる。


英語

日本語

鹿児島弁が交差する。


後ろの背景は全て字幕画面になる。

大声で字幕は拡大する。

左右上下あちらこちらに移動する字幕。

色すら変える。字体も変わる。


(字幕が第4の登場人物かもしれない。

或いは黒幕?文字通り字幕を映す黒幕なんだけど)


どう見ても犯人に思えない容疑者は自分が殺したと言い張る。

通訳は彼を救おうと、

「自分は蕎麦屋だと言ってます」

(ここで会場が沸く😆)


殺した様子を全て蕎麦打ち動作に当てはめる。

警部が疑った時は、

「日本人は俳句や詩を好みます」

と言うと警部は容疑者の詩が聞きたいと言う。

「こんなテキサスの殺風景な景色に⁉️」

そう疑うのだ。

通訳の青年は苦悩しながら言葉を紡ぎ始める…


へんてこりんでチグハグな会話と字幕に会場は笑いに包まれる。


もちろんドンデン返しがあります。

良くできたお芝居だと思う。

客席からもスタンディングオベーション。




警部の宮澤エマさんが可愛いのであった。

英語も見事に長台詞をこなすし。

3人とも「鎌倉殿の13人」に出てます。


ただ不思議だったのは。


警部が席を外した際に、

通訳が容疑者に自殺を思いとどめさせようと語る言葉のとき。


「偶然じゃないんです!

 あなたは生かされているんです❗️」


ありふれた言葉なのになぜが響いた。


目頭が熱くなり涙が溢れる。


あれ?

あれ?

あれ?


気持ちの整理はつけたと思っていたのに、

心のどこかは未だ傷ついているのか。


涙が止まらないや。