やっとホッカホカの香箱に巡り会えた❗️


それは簡単なことではないのです。

例えば。



金沢卯辰山にある松魚亭。

こちらで昼御膳をいただく。

それから香箱を注文すると。



美しく届く。

だけど冷え冷え。

朝に調理すると言ってたのに。

昼の開店直後なのに。


なんで冷え冷えになるんだろう😢



夜は個室から金沢の夜景が見渡せる。

悪くない店なんだけど。


蕎麦懐石星🌟の蕎味櫂さんなら趣向を凝らすのでは?

そう思って電話する。

メニューに香箱があると奥方が言う。


さてどうだろう。



ひがし茶屋街に着きました。


この辺りから細い路地を抜けていきます。

趣のある通り。

なぜかピアノの音が聞こえる。

そうして。



開店前に着いたから暖簾は出てません。

AKAIさん以上の古民家のリノベーションです。

(開店の為に暖簾を架けに出られるとすぐ、

「お待たせしました」と招かれるので撮れないのだ)



内部はとても和風の趣味の良い装い。

季節で置物も変えてますね。



この季節だけの天狗舞を選ぶ。



これもボクの好みに合います。


店の席数は多くない。

他の席はグループみたいだ。

中国語が聞こえるが女将さんには流暢な英語で話している。若いお金持ちの装い。

(女将さんと言ってもダンナともども若いけど)



白子の茶碗蒸し。


ひと口。

相変わらずそれだけで安心できる高いレベルを保っている。


しみじみと旨い。



そばがき。

中に胡桃が入っている。

甘い。



能登宇出津港からの寒ブリ。

ワサビの下に大根おろし。


寒ブリそのものが素晴らしい。

それに大根おろしは定番だけど何か手を入れていると思われた。



甘鯛に口子を載せている。

甘鯛はもちろん良いのだけど、

口子が複雑に味が変化する。深く!


口子がここまで美味しいと思ったのは初めて❗️


(口子を英語でどう説明するが聞き耳を立てたのだがボクの英語力では聞き取れなかった)



八寸。

見ての通り様々な肴と趣向が熟されている。

(魚の名前は聞いたが多すぎて覚えきれない💦

ヒラメ、ニシン、牡蠣(奥の方の器に隠れてるが大ぶりの牡蠣)までは覚えられたけど他にも多くて。


ひとつずつ発見があり悦びがある。


そうして。



来ましたああああ➖


暖かいのが見るだけでわかる。

ほんとうの口福をしばし味わった。 


今までの苦労が報われた気がする。


一応カニ酢がある。

舐めると酢よりも蕎麦のつゆの味がした。

これも合うかもしれない。

(使わないけど飲む)



合鴨のつみれとカブラ焚き合わせ。

カブラに味が染み込んでいる。



蕎麦屋さんに天ぷらはつきもの。

もちろん海老。



塩がね。

甘いのだ。

(少し舐めた)



そして蕎麦。

十割蕎麦。



ワサビや塩がなくても旨い。

奈良の人気店のように。


でも蕎麦つゆもつけて。



蕎麦湯の器も美しい。



〆のデザートに苺大福。

蕎麦で包んである。


普段は甘いものをいただかない。

けれどおいしい料理の後は甘味が幸せを運んでくれる。


ご馳走様でした。

また春に来るかな。


こちらでもご夫婦に見送られてバス停へ歩く。


空は暗いが心は晴天。




風という名前をつけてあげました

それから彼を見ないのですが


笹井宏之