「こういうのは嫌いなんです」

そう仰っていた。

よくわかるけどね。

緊張感が伝わります。



金沢シネモンドで上映が始まり、

森達也監督が来ると言うので観にゆく。




シネモンドの資料展示は相変わらず緻密。



全面が福田村事件の記事で溢れている。

シネモンド側の熱意を感じる。



100年前の時代背景。


1923年はシベリア撤兵の翌年。

映画の冒頭で骨箱を抱えた女性が出てくる。

シベリア出兵で戦死した夫の骨箱を抱き抱える。


そして水平社宣言の翌年でもある。


死を覚悟した被差別部落の薬売りたち。

お経から少年が口火を切る。

水平社宣言が語られる。誇りとしてだろうか。


長くなるが引用しよう。


【ケモノの皮剥ぐ報酬として、

生々しき人間の皮を剥ぎ取られ、

ケモノの心臓を裂く代価として、

暖かい人間の心臓を引き裂かれ、

そこへ下らない嘲笑の唾まで吐きかけられた

呪はれの夜の悪夢のうちにも、

なほ誇り得る人間の血は涸れずにあった】


確かこの辺りまで少年は読み進めていたと思う。



水平社宣言はこう結ばれる。


【人の世に熱あれ

 人間に光あれ】



ちょっとシネモンドからの写真を借用。


森達也監督と一緒に来たMIOKOさん。

金沢美大で学び、6年間金沢に居たそうな。


映画ではトミ役。

最初に鳶口を脳天に振り下ろす役ですね。

(オーディションから選ばれたそう)



森達也監督。


「実は役者さんが集まるかどうか心配していたんです。(右から)上映中止運動が起きたり、反日映画というレッテルを貼られるかと思っていたが、

でもスケジュールが空いている方は二つ返事で出ると言ってくれました。

中にはコメントに“日本でもこんな映画は創らねばなりません”と書く方もいらっしゃいました」


「どこも首を縦に振りませんでしたし、

これは大きめの自主映画です」


やはり大手は避けたか。



「守る、ということが大義になってしまう。

その危険性を描きたいなと思った」


そうも語る。

ウクライナやガザを踏まえて。

つまり「福田村事件」は現在に射程を合わせているのだ。



サイン会が開かれボクの番が来た。


「京都シネマで観て、水平社博物館に行ってきました」と言うと、

顔を上げて何か言いそうになって取りやめた雰囲気。

「2度目でわかる点がありましたか」

そう聞かれて、

「あっけっこう謎が解けました」

と答えた。


「2度目が良いです」とは壇上でも仰っていた。


でも本当は何を言おうとしたのだろう。



いつの間に撮ったのかシネモンド。




2人のサインをもらいました。


香林坊を歩いて。



市役所前でイベントが開かれていた。

護憲集会には貸してくれないのに。



よく行くカレー屋さん。

いわゆる金沢カレーではないが、

金沢のカレー屋さん。

(ややこしや)



ご飯が2種のカレーの防波堤になってます。

スープなども美味しいからここは良店ですね。

(混みます)



市役所を眺めながらいただく。


甘味が欲しくなったので。

柿木畠へ降りてゆく。




つぼみという本格的な甘味処。

⭐️が付く高級料亭さんの系列。

中庭で金沢城の石垣と辰巳用水が眺められます。

(夏のかき氷のファン多し)



いただきま〜す♪