「GATAKA」はWikiによるとDNAの基本塩基の頭文字を取ったタイトルらしい。
少しはSFをかじった身としては評判の高い作品は観ておきたかったのだ。
この世界では、
「適正者」と、
「不適正者」に別れる。
自然出産の子は「不適正者」
遺伝子操作でデザインされた子が「適正者」
適正者は健康で優秀。
だから社会的地位が高い。
病気したり寿命が短い不適正者は清掃員などを生業とする。
主人公は自然出産。
だが宇宙に憧れる夢が消せない。
不正業者の力で適性者になりすます。
適性者の血液や指紋で認証を潜り抜ける。
様々な訓練もひたむきな努力で乗り越える。
だがそれはいつか破綻する。
タイタンに向かう候補生となるのだが…
適性者の恋人とのやりとりもヒヤヒヤ。
恋人の衣装も容姿もスタイリッシュ。
ガタカ社の建物も洒落てる。
(フランク・ロイド・ライトの設計建築をロケ地としたそうな)
映画全般にデザインセンスが溢れる。
毎日の生体認証は事故により車椅子生活となった適正者からのものを使う。
だから共に生活する。
この階段はDNA🧬の二重螺旋構造のメタファーなのかな?
殺人事件があり。
適性者の弟が現れ。
犯人として疑われた。
疑惑は晴れても不適正者疑惑は晴れない。
恋人のアイリーンは勘付いてはいても彼を受け入れる。
背広でタイタンへの宇宙船に乗り込む。
車椅子のジェロームの手紙を携えて。
1997年の作品。
けっこうむかしになったが、
遺伝子のデザインは現在でも重要な問題となっている。
作品のメッセージはわかりやすい。
だが現実はわかりにくいのだ。
ボクは自分の子にデザインを望むだろうか?
それが可能になったとして?
その問いが投げかけられます。
ちょいと余談をすると。
ある一定の先住民たちは、少ないカロリーで生活できる遺伝子を持つ。
現在の彼らは、肥満に悩まされ短命である。
ならば遺伝子操作すべきか。
だがもし仮に。
世界の食糧不足がリアルなものとなったとしたら。
行き伸びるのは彼らだけかもしれない。
“優秀”は、その時の社会の一般的な価値に過ぎないかもしれないね。
そのあと。
「遊星からの物体X」を観た。
あの傑作「エイリアン」の後に作られた作品。
ひとことで言うと気色悪い。
名作の後で作るならもっと洗練されないのか。
怪物もケッタイだし。
デザインセンスは映画に重要なんだなあと知りました。
エイリアンはデザインが優れてました。