新緑の中で高瀬舟に会う。



のちほどこのホテルの新緑も見るけれど。



この辺りは島津製作所創業の地であるらしい。


少し離れたところに現在はレストラン兼披露宴で人気の場所がある。


土日は披露宴で平日のみランチがある。


(と、玄関の受付嬢に聞いた。

ここは以前は島津製作所社屋だった。

現在はパフェが美味しい♪)




高瀬川はかつては幅8メートル。

大坂と京都を結ぶ大動脈だったと。


今は狭いけど、やはり川があると心地良い。



大正に廃止となり、舟は全て燃料として用いられ、現存する高瀬舟はない。


森鴎外の「高瀬舟」の風情は消えたのか。


違う作品の言葉が思い浮かぶ。


「お上の事には間違はこざいますまいから」


少女が発するこの言葉が書かれた「最後の一句」。


この作品や高瀬舟が書かれたのは大逆事件の後である。

事件当時、鴎外は権力中枢に意見具申ができる立場にあったはず。


しかし鴎外が明確に動いた記録はないようだ。


つまり「後の祭り」というか「後の小説」。




名店が並ぶ木屋町の方たちが保存されているみたいだ。



「国の史跡に指定されているこの場所を除いて全て埋め立てられている」


もう少し歩くと。



ここを見に来る方も時折り見かける。



佐久間象山と大村益次郎は、この近くで刺客に襲われた。


当時は良く通る道だったのかな?



「風雲児たち」には佐久間象山は、かなり自意識の高い人物として描かれる。



こちらは大村益次郎。


手塚治虫が描いた上野戦争。

「陽だまりの樹」で出てきます。

そこではアームストロング砲を用いて相手を壊滅させた軍略家の大村益次郎が現れる。


こちらとはずいぶんお顔が違います。




多くの血が流れた幕末を思いながら天ぷらを目指して歩む。