高台から十輪寺を眺める。



わりと交通不便な地にある。


唐辛子が🌶名産(らしき)駅まで京都から赴き、

バスに🚌。

どこぞで降りて。


そこから徒歩30分弱で着くのだ。

京とは思えぬ田舎の風情を歩くのも楽しい。

(竹工芸のお店などあったり)



やっと着いたか十輪寺。



表の佇まい。



本堂と鐘楼が文化財指定を受けている。

応仁の乱以後の再建は京都に多い。



受付のお坊様に参拝料を支払って。

道を歩む。



悪くはないや。



突いても良い鐘らしい。100円。

(決心がつくご利益があるそうな)

試しに突くととても良い音色。

ゴ〜ンンンンン〜〜〜

響きが長く続く。

10秒以上続いた気がする。


ちょいとしみじみするね。

決心することは別に何にもないや。



在原業平は晩年をここで過ごしたという。




少し登ります。



まずは左手に。



ここだろうか。



「在原業平卿之墓」と書かれている。

分骨もされた様だが、ここもお墓でしょう。



少し不思議なデザイン。

しばし考えに耽る。

(他にどなたも参っていない)


唐衣 きつつなれにし つましあれば

はるばるきぬる たびをしぞ思ふ


折句で名高い伊勢物語の歌は教科書で習った。

業平は容色に優れ浮名を流す。


歴史書の評価では、

「略無才学、善作倭歌」と。

つまりは、「あまり学識はないが歌はうまいよ」って所だろうか。





在原業平朝臣塩竈之由来。


高貴な身分のかつての恋人の晴れ舞台に業平は紫の煙を立ち上らせて想いを託したと。

彼女の晴れ舞台だった大原野神社はここから遠くはない。

立ち昇る煙が見えたかも。





再建された塩竈。

古代の製塩法なのだろう。


来ぬひとをまつほの浦の夕なぎに

焼くや藻塩の身も焦がれつつ 定家


と歌にもあるし。


月やあらぬ 春や昔の春ならぬ
わが身ひとつは もとの身にして

ボクは業平ではこの歌が好きだ。

(逢瀬を重ねた夜と同じ様に)
月も照り梅も薫り早春の夜。
自分の愛しい気持ちもまた同じなのに。
ただ貴女がいない。
僕だけを残して。


ここから見える景色は気持ちが良い。



業平に挨拶して降りる。




本殿に参る。

中は撮影🆖

渡り廊下を通る。



大樹があります。




ここで座ってても和むなあ。



長い廊下を歩く。



ここから見える庭は有名だそう。



業平御殿と名付けられている。



興味深いけど向こう側へは行けない。



枝垂れ桜の頃は多くの参拝客が訪れる。



これを横になって観るのも不作法ではないの?



満開の頃は綺麗だろうなあ〜


世の中にたえて桜のなかりせば

春の心はのどけからまし

(これも業平)



庭に大樟樹がある。

樹齢800年で、本殿も樟で造られていると。



見上げてごらん〜



業平紅葉。

今は桜でもなく紅葉でもない哀しさ。



“二条后もともにおわすか”

二条后は藤原高子。

業平の恋人でもあった。


(他たくさんいるんだけどね)



庭を楽しむ。



ちはやふる神代もきかず竜田川

からくれなゐに水くくるとは


この業平の歌は落語で演目のひとつとして定着しました。

何でも知ってる大家さんが歌の珍解釈をします。

楽しいですよ。



謡曲「小塩」では業平(の亡霊❓)が出てくる。



こちら側の入り口では石碑となってます。



十輪寺から大原野神社へ行こうと思ったが、

調べると遠すぎて時間がかかり過ぎる。


途中に、竹の子サンドウィッチで人気の店が有ると聞くが、そこにも遠すぎた。

(歩きならね)


諦めてバスで帰るか。

ここの昔ながらのバス停なら1時間に1本くらいは通るのだ。

(さつきがメイを背負ってそうだけど)


席に腰掛けて向かいの緑深い丘を眺める。

バスが来るまでまだ時間は長い。

長閑に眺める。


ふと業平の歌が浮かんで感慨に耽る。

時は移り人は変わる。


ボクだけを残して。