人吉鉄映会です。
3月22日、JR九州からニュースが発表されました。内容はSL人吉を5月1日から当面6月末までの土日祝日に、熊本-鳥栖間を運行するとのことです。
再びSL人吉を見られるのは結構なことですが、「また熊本以北運行かよ!」というのが正直な気持ちです。できれば熊本-八代間の運行も設定していただきたかったのが正直なところですが、これは以降の展開に期待したいところです。指定券の価格が倍になってるようですが、それでも即売(秒売?)は間違いないでしょうね。
思えば約1年前の2020年の3月14日がこの年のSL人吉の初運行でした。
SL人吉 鹿児島本線下り 人吉行き 川尻-富合 2020/3/14
SL人吉 人吉駅転車台にて 2020/3/14
思えばこの頃はコロナが流行しだした頃で、運行自体も危ぶまれてました。結局コロナ、それに豪雨の影響でSL人吉は人吉で見られなくなってしまいました。
今回は運行再開記念ということではありませんが、この人吉の宝、「58654号」が人吉機関区に配属された時の様子をご覧いただきます。ちなみにブログタイトルは以前のC55が配属されたときをそのまま流用しました(笑)。我々の世代はこれがわかりやすいだろうと・・・・
C57195が牽引する861列車に付随して若松区より人吉区に移送される58654号(2両目)
1968年(昭和43年)6月1日 肥薩線下り 西人吉-人吉
正に今人吉機関区に向かっている58654号です。2両目なので肝心の「顔」まで見えませんが、この車両が今後日本で一番有名なハチロクになるとは誰も予想だにできなかったことでしょう。
転籍翌日は人吉構内で貨物入れ替え作業を行い、「慣らし運転」を行ったようです。
58654 人吉構内 入れ替え作業中
1968年(昭和43年)6月2日
人吉区在籍としての「最古」の写真です。
そして58654号は主戦場たる湯前線で主に木材を運ぶ貨物列車牽引機関車として活躍します。
58654 湯前線下り貨物372列車 川村-東人吉
1968年(昭和43年)6月6日
58654 湯前線下り貨物 川村
1968年(昭和43年)6月13日
(ネガの劣化で色合いが悪いです)
スタイリッシュで黒光りしたSL人吉号はデフも煙突もリニューアルしてますので、現役時代の58654号とは多少趣きも違いますが、やはり昔から湯前線を走っている姿をみてきただけに、自分としてはこちらになじみがあります。
58654号 人吉機関区 1968/12/6
ここからは余談になりますが、なぜこの時期に8620型が人吉に転籍したのかの理由の1つに、人吉区の78690号が1968年(昭和43年)5月10日(もしくは11日)にシリンダーに亀裂発生し、休車になったことがあげられると思います。これで湯前線の貨物牽引車が1両減ったわけなのでどこかから持ってくる必要性があったと推測されます。それがたまたま若松区の58654号だったのでしょう。この78690号は5月23日に一休車駐機のため真幸駅に回送され7月20日に廃車になってます。
D51700に牽引される肥薩線下り861列車(人吉-吉松)に連結され(2両目)真幸駅に回送される78690号
山田川橋梁 1968/5/23
今回もご覧いただきありがとうございました。
令和2年豪雨で被災された方にお見舞い申し上げます。
コロナが収束していない状況です。
皆さんお体ご自愛ください。
頑張ろう! 人吉・球磨・芦北・八代
祈 復旧!! 肥薩線・くま川鉄道