【懐かしの人吉球磨鉄道写真40】えびの地震での肥薩線(人吉)の様子 | 人吉鉄映会

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熊本県人吉市・球磨郡を走る肥薩線・湯前線・くま川鉄道の今と昔を発信していきます。

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東日本大震災からやがて10年を迎えます。最大震度7を2回記録した熊本地震からも5年目を迎えようとしています。

 

東日本大震災ではTVの前で津波の恐ろしさを目の当たりにし、熊本地震では自らも大きな揺れを体験しました。何事もない平穏な日々がありがたいと思うのは被災しないと分からないというわけではありませんが、地震王国日本ではいつどこで起こってもおかしくないと思います。備えあれば憂いなしを常に心しておきたいところです。

 

今回の懐かしシリーズは1968年(昭和43年)2月21日に起こった「えびの地震」での人吉での肥薩線の運行状況をお送りします。

 

えびの地震は2月21日の10時44分、韓国岳(からくにだけ)付近を震源地とするM6.1の地震で宮崎県えびの市真幸(まさき)で最大震度6を記録しています。この本震を含め前と後の25日まで地震が続き「えびの群発地震」と称されています。この地震でシラス台地の崩落が各地で起こり甚大な被害を引き起こしてます。ちなみに1972年(昭和47年)7月豪雨で真幸駅が土砂崩れで埋もれた原因もこの地震でシラス台地が緩んでしまっていたのが原因と考えられています。(この土砂崩れの記事は真幸駅ホームの落石と合わせて以前ブログで紹介しています)

 

上2枚の写真は肥薩線下り2121レ(門司港-都城)の旅客列車です。牽引D51-545  人吉市内 撮影日付は1968年(昭和43年)2月21日8時頃。正にこれから大変な事態になる真幸方向へ運行している列車の写真です。この車両は真幸駅付近で地震に見舞われ真幸駅で立ち往生したという記録が残っています。

 

この地震により翌22日は肥薩線は人吉-栗野間は不通 人吉駅掲示板

 

 

 

通常運行時の肥薩線下り2121レ 5両編成  大畑-矢岳 1967年(昭和42年)1月

 

地震後は人吉以南への運行ができないので2121レは門司港-人吉間の運転になります。

2121レ オハフ33 536  手書きサボ(涙)

 

折り返し出発まで人吉区にて駐機

 

やたけ号(熊本-吉松)においては車体に直書き「人吉行」

 

やたけ号も折り返しまで人吉機関区に駐機ですが、中途半端な入り方ですね(笑)長い車両ですから仕方ない。

 


この地震での運休も3月1日の吉都線吉松-京町間の開通で全線開通の運びとなりました。人吉駅

真幸以南の被害状況の写真は手持ちにありませんが、本震後10日程度で全線開通しているところをみると鉄道の被害は甚大ではなかったようです。

 

今回もご覧いただきありがとうございました。
令和2年豪雨で被災された方にお見舞い申し上げます。
コロナが収束していない状況です。
皆さんお体ご自愛ください。

頑張ろう!   人吉・球磨・芦北・八代 
祈 復旧!!  肥薩線・くま川鉄道