「やっぱりそうか・・・」JR九州青柳社長の肥薩線復旧の発言 | 人吉鉄映会

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熊本県人吉市・球磨郡を走る肥薩線・湯前線・くま川鉄道の今と昔を発信していきます。

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最近のJR九州 青柳社長の肥薩線復旧に関するインタビューなどで肥薩線復旧のハードルが予想以上に高いことが分かりました。

 

青柳社長は令和2年球磨川水系水害による肥薩線川線壊滅直後「鉄道として復旧を検討する」という発言がありました(7/28定例会見より)。この記事は当ブログでも上げさせてもらいましたが、確かに被害全容が把握できない状況の中であったとはいえ、非常に重要で有難い発言でした。

 

それから2か月、被害額が100億円を越える、復旧は新規と同様程度の大工事になる、球磨川第1,2橋梁は現在の法律では2mほどかさ上げが必要で、これならば橋の入り出口で急激な坂が生まれる、など予想を超える問題点が発覚し、肥薩線復旧に赤信号が灯り始めた感じでした。

 

9/23 毎日新聞による青柳社長インタビュー(概要)

・JR九州単独での復旧、運行維持は「非常に厳しい」と難色を示した。

・鉄道軌道整備法の適用、関係機関との協力も模索する。

・復旧方針検討には「球磨川の治水の協議を待つ」

 

これに関して

・国土交通省は「復旧に向けてサポートしたい」 県は「検討状況を注視する」

 

まぁそうでしょう。年間5億もの赤字を生み出している路線を100億円以上かけて安易に復旧に着手するなんて到底考えられられない事です。私は肥薩線をこよなく愛する人間ですから軽々しく「復旧して」なんて言いますが、捻出する側は飛んでもないことです。

県は「検討状況を注視する」なんて悠長なことを言ってるらしいですが、早く国土交通省と治水対策を検討しなきゃいけないんですよ。川辺川ダム建設も視野に入れているそうですが、早速複数の建設反対の団体が役所に請願に行ったニュースが流れてまして、これだけでも長い時間がかかるんでしょうね。やっぱり私が生きている内にまた肥薩線を見ることはできないのでしょうか。

 

次は9月24日の青柳社長の定例記者会見から(熊本日日新聞記事より抜粋)

・被災規模は当社(JR九州)で過去最大級

・整備法を活用しないと鉄道としての復旧はできない

・日田彦線での自治体での運行補助の例を踏まえ「肥薩線も同様」

 

これに対し熊本県交通政策課は

・鉄道軌道整備法の公的支援を活用した復旧スキームは選択肢の一つとして認識

・JRからの要請があれば国、地元自治体との協議を進める

 

人吉市市議会

・肥薩線とくま川鉄道の早期復旧を求める陳情を採択

 

松岡人吉市長

・「早い復旧を望む」

・「(法適用は)JRから聞いておらずコメントできない」

 

問題はどれだけ県や自治体が補助に協力できるかがカギとなるのではないのでしょうか。ただ人吉・球磨に億単位の支援が出来るのでしょうか。企業などでは「費用対効果」で出費したお金以上に儲けがでるかどうかで判断します。この案件も同じことだろうと思います。自治体の出費は血税からのものです(交付金であっても)。地元が鉄道復旧で潤うなら文句もないでしょう。JR、国、県、地元市町村 難しい判断です。

 

この記事に書かれていた名古屋大 加藤博和教授(公共交通政策)の話

・JRや国に任せきりでなく、地域が主体的に関わらないと鉄道は守れない

 

ごもっともです・・・・

 

最後に楽しみな話題を

 

 JR九州は、人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃」の映画「劇場版鬼滅の刃 無限列車編」(10月16日公開)を記念してのコラボ企画の一環として

11月の土日祝日の5日間、映画に登場する蒸気機関車にちなみ、運休中のSL人吉に「無限」のプレートを付け、熊本発博多行きの片道のみ運行させるそうです。

こんな列車だそうです。JR九州より

 

ん~~、何か変な感じだな。 でも、とりあえずまた走る姿が見れるからいいか・・・ワクワク♪

 

今回もご覧いただきありがとうございました。

令和2年豪雨で被災された方にお見舞い申し上げます。

また復旧支援をされていらっしゃるボランティアの方に、心から感謝申し上げます。

コロナに配慮しながら復旧頑張っていきましょう。

頑張ろう!  人吉・球磨・芦北・八代   

甦れ!!   肥薩線・くま川鉄道