熊本駅再開発地区の下に眠る古の痕跡 | 人吉鉄映会

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熊本県人吉市・球磨郡を走る肥薩線・湯前線・くま川鉄道の今と昔を発信していきます。

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今回は人吉・球磨地方の話ではなく、鉄道に直接かかわる話でもありませんが、よければお付き合いください。

 

現在、熊本駅周辺は大幅な再開発工事が行われております。

 

熊本駅在来線側 右手にビックカメラのビル

 

 

 

左手にはアミューズメント施設

 

それにお決まりのJR九州 MJRマンション建設中

 

駅周辺の風景が一変する程の大規模開発です。

 

今日はこの熊本駅再開発の商業施設建設前に発掘が行われた、熊本駅周辺の「二本木遺跡」の話です。

 

 

 

新熊本駅駅舎の前で行われていた「二本木遺跡」発掘

 

二本木とはこの一帯の地名で、熊本駅周辺は肥後国府(今でいう県庁)があった場所ではないかと推定されています。8世紀後半から9世紀にかけて繁栄していた地域と考えられています。数多くの陶磁器、土器などは一般の遺跡では見られないもので、ここに政治的中枢があったと推定されています。

 

上記写真は2019年1月に撮影したもので、正にこの発掘調査終了後後、この上にアミューズメント施設の建屋が立てられました。元はJRの駐車場となっていた所です。同じように今ビックカメラのビルが建設されているところ、そして今は高架になって消滅しましたが、少し南側に行った春日踏切周辺とかなり広範囲で同時に発掘が行われていました。二本木遺跡というのは今になって発見されたものではありませんが、再開発に合わせて大規模発掘調査を行ったようです。

二本木遺跡 熊本駅南東 現ビックカメラビル周辺

 

二本木遺跡 旧春日踏切前(現在民間駐車場)

 

まさか熊本駅周辺にこんな8、9世紀の古代の痕跡があったとは予想してもいませんでしたが、今はその上に21世紀の建物が建てられているというのも不思議な話です。

 

熊本駅周辺開発終了したら、是非みなさまも熊本にお越しください(今でも「よかもん市場」というお土産・お食事が楽しめる所もありますよ)。そして古代のお役人もここを闊歩していたのを想像してみるのも一幸かと思います。

 

今回もご覧いただきありがとうございました。

令和2年豪雨で被災された方にお見舞い申し上げます。

また復旧支援をされていらっしゃるボランティアの方に、心から感謝申し上げます。

コロナに配慮しながら復旧頑張っていきましょう。

 

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