景気下振れはあるか?
底は打ったというのが大方の共通認識である。
本当に底を打ったのか、景気下振れはあるのか、その要因を確認します。
まず世界の実体経済規模が約5000兆円、バブルといわれた金融規模が3京から6京。
実体経済の約10倍の金融の一部が痛んで、世界最大規模の保険会社や投資会社が破綻した。
10倍規模の金融バブルの喪失分を10分の1規模の実体経済部分で補う必要があるわけである。
いまだ毀損部分の総額がはっきりしていない。200兆~300兆とも2000兆ともいわれる。
金融規模を5京とする。5京は50000兆円である。
企業の破綻規模を考えると、その毀損部分は最低でも20~30パーセント以上と考えるべきだろう。それは1000~1500兆円となる。
現在の各国の財政出動が想定しているのは、200兆から300兆の毀損規模を前提としたものである。
では現在蔓延する怪しい安心感の根拠は何か?
第1は米国で実施した金融機関への「ストレステスト」(どの程度の毀損があるかの聞き取り調査)結果で大きな問題が出なかったからである。
しかしこの調査は金融機関の自己申告をそのまま受け取るものであるから、損金の確定や資本不足懸念などの風評を考慮すれば、当事者としては最低限のものしか出さないと考えるべきだろう。
むしろFRBも政府も金融機関もしらんふりを決め込んで、経済がそのうち立ち直れば全てが解決されるという(根拠なき楽観主義)ひそかな期待に身を任せているというのが実態であろう。
第2は政府の禁じても伴う財政出動(中央銀行が自国の国債を買い取り、民間の社債も買うという行司が試合に参加するような事態)が一定の需要【特に中国の54兆円】を生み、1部企業の実績が底を打って来たからである。
行き過ぎた在庫調整の戻しと政府の財政出動需要が景気底打ちを演出しているのである。
問題はこの「底打ち?」が景気の自律回復につながるかどうかである。
米国、中国、EU、中東、日本の各国別にその可能性を検討する。
【次回へ】