インカレ感想の続きです。

 

佐上凌選手のことを書きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐上凌選手のSP。

第1グループ2番滑走。

 

SP give me love

2A 1F1T FCSp 1Lz CSSp StSq CCoSp

冒頭は2A。安定している。

でも、2個目、3個目と・・・

ジャンプが・・・こんなに抜けるなんて・・・

都民大会の時も、えええ・・・でしたが、インカレですから・・・

練習の時は入っていたような気がしました。

(というか、このグループ、目が足りなかったです・・・)

Spはしっかり回っていたし、ジャンプ以外で大きなミスはなし。

FSに進出できれば、そこから上がれるだろう、と思いました。

 

SP 44.01で19位。

TES 16.93、PCS 27.08

FSに進むことが出来ました。

 

SP終了後、凌くんには不思議と会いませんでした。

他の選手はロビーにいたり、食堂にいたりして、見かけたのですが。

見かけたからと言って、翌日のフリーもあるので選手にはあまり話しかけません。

気づいてくれれば会釈はするし、一言、お疲れさまぐらいは言う・・・

そんな感じでいつもはいました。

 

でも、もし、凌くんに出会ったら、必ず声をかけようと思っていました。

目が合うと必ず立ち止まってこちらを見てくれる凌くん。

(多分、他の方にも、そうなんじゃないでしょうか。)

だから、黙っているより何か一言でいいから、言葉を伝えよう!と勝手に思っていて(笑)

7.8級女子のSPの最中に監督と一緒に歩いている凌くんと遭遇しました。

なんとはなしに目が合って、ちょっと照れたように、でも何度か会釈をして、こちらを見ていました。

ちょっと距離もあったし、監督と一緒だったし・・・

ということで、サムズアップで「フリー、ガンバ!」と言いました。

ロビーの喧噪の中だったから声は聞こえたかどうかわかりません。

でも、見ててくれたようでした。

本当に本当に、フリーをがんばって欲しい、そう思いました。

 

 

FSは第1グループ1番滑走。

 

FS The bruce lee story(Dragon)

2A3T 3F 3Lz2T CSSp ChSq 3Lz 2A1Eu2S 3T FCSp StSq 3S CCoSp

ジャンプはオールクリーン!(ジャッジディテールでは3Fで<)

カッコよかった-!!

ChSqは堂々としていて、一つ一つのポーズに俺の演技を見てみろ的な気迫も感じた。

コンボ抜けもfallもなく、パーフェクト!

とにかくすばらしかった!

 

ここに来て、このプログラムのクリーンなカタチがみられて胸熱でした。

あのSPはなんだったの?と思うくらいのすばらしい出来。

どんな気持ちで挑んだのだろう?

ご本人と話す機会はなかったけど、明スポさんが特集記事で、凌くんの言葉を上げてくれました↓

5年ぶり男子団体優勝

「自分のスケートをやればいい」と他大学の選手やコーチなどから激励され、それを支えにフリーに挑んだそうです。

佐上凌のスケート。

自分のしてきたことを信じて出し切るスケート。

それが今回はしっかり出来たのかな、と思いました。

 

FSは110.97で9位!

SPの19位から一気に上げました。

TES 54.99、PCS 55.98。

 

TOTAL 154.98で11位。

 

 

 

 

 

 

 

 

インカレ後、凌くんがツイートしました↓

https://twitter.com/extremeryo34/status/1082804665564114944


簡潔な言葉ながら、凌くんの全てが詰まっている。

そんな風に思いました。

読めば読むほど、ファンとしては、嬉しくもあり。

でも、淋しくもあり。

凌くんのコンペの演技はこれが最後になりました。

 

今季の凌くん自身は、決して順風満帆とは言えなかったと思います。

ショートは継続、フリーはラストシーズンにしようと思っていたプログラムを「カサブランカ」以来の岩本英嗣先生に振り付けてもらい、新しいシーズンを始めました。

3Aは挑戦の日々。飯塚杯で認定された時は嬉しかったです。

表彰台に上がる時もあれば、そうでない時もあり。

そして、全日本通過は出来ませんでしたが、インカレの最後の切符を東インカレで掴みました。

 

その一方で、明大主将として挑んだ今季。

明治の7.8級男子部門は、春関、東インカレ、そして、インカレと大学主要大会は団体優勝しました。

主将として、これは輝かしい記録だと思いました。

 

 

 

春関の頃、「よ!主将!」と何かにつけて、イジられていた(?)凌くん。

・・・でも、主将ですから、コンペでは見えない部分での苦労もあったと思われます。

側でみていた副主将の梶田健登くんのツイートが物語っています↓

https://twitter.com/kajiken0712sk8/status/1082266161864032256

 

フィギュアスケートは個人競技です。

日本人だったら、全日本はその最たるもので、まさに個人の技を競う大舞台です。

所属はいろいろあれど、全ての結果はスケーター個人に帰るものだと思います。

 

でも、インカレはちょっと違う。

競技は個人の技を競うのだけど、出場者全てが大学の名前を背負っている。

伝統校もあれば、今季から登録して出場する新参校もあります。

でも、選手の所属は、大学の名前しか存在しない大会です。

そして、その「大学」が団体で競う大会です。

 

団体だから、選手一人一人の力量が問われます。

個人で1位を獲ったから団体で1位を獲れるか、といえばそうとはならない。

ある一定の力量が揃う総合力が問われるように思います。

その意味で、今回の明治はまさに、それだったのかな、と思います。

 

そして、応援の熱量も大きかったです。

明治は、今大会に出ていない選手も応援に来ていて、リンクサイドがいつも熱かったです。

出場選手にとって、心強いものだったんじゃないかな、と思いました。

 

 

 

 

 

明治の「一定の力量」。

そこには、凌くんの底力を感じます。

 

凌くんは、2年前の長野国体で個人優勝しています。

あの国体のフリーの時の、リンクへ出でていく凌くんの背中は忘れられない。

大きく見えた。

失敗しない予感がして、まさにその通りになったのです。

 

一方、凌くんと言えば、私の中で3Aチャレンジャーのイメージがあります。

夏季フィギュアのSPでの3Aは10.40。

とても美しい3Aでした。加点が付くのも納得です。

 

しかし、転倒や着氷のミスがあれば、減点されます。

大技は成功すれば莫大な点数が入るけど、成功しないと点数が上がりにくい。

特に今季のルールはGOEの振れ幅が大きくなった分、顕著になったような気がしました。

 

凌くんはインカレでは、3Aがありませんでした。

私の見た感じでは、入れなかったような気がしました・・・

 

たいそうなことは言えませんが、私はアスリートであるなら勝ちにこだわって欲しいと思います。

1点でも多くとる。それで順位を上げる。

そういう気持ちで試合に臨んでほしいと思います。

おそらく、多くの選手がそのような気持ちで臨んでいると思います。

 

そうであるなら、試合にどのような構成で臨んだらいいかも考えてると思います。

ジャンプは、自分の出来るジャンプで試合で確実に点をとるなら、どのように組み合わせれば良いか。

スピンもステップも新しいステップを習得したり練習したりして、レベルを上げる。

そうやって練習していると思うのです。

 

だから、凌くんもそうだったのかな・・・と思うのです。

ご本人と話してはいないので、3Aのなかった理由はわかりません。

でも、崖っぷちのSPからジャンプアップしたFSはそう感じるものがありました。

何より、クリーンに滑りきったことが、その構成で間違いでなかった、とも思うのです。

 

私的には、これが東日本だったら・・・と思いました。

今更ですが、全日本に出る凌くんを見たかったです。

東日本後に会った凌くんは、「まだ2戦あるので、がんばります。」と前向きに話してくれました。

でも、本当は、相当に、悔しかったはずです。

凌くんの先の言葉を聞いて、梶田くん曰く「え?今日の夜は長いって言ってたじゃん!」と。

・・・眠れない夜になると思ったのかな。

胸がチクリとしました。

私の前では語らずにいた凌くんに。

 

悔しさを胸に秘め、言葉としては前を見ている凌くんに、その時、不思議と感動していました。

凌くんが主将たる理由を感じたからでした。

 

東インカレでは悔しさをバネに演技をしたように思いました。

主将としてのプライドも。

途中崩れそうだったジャンプ、されど最後の3Sはビシッと決まった。

意地すら感じたその演技に、心底、カッコいいと思いました。

 

そして、悲願のインカレ男子団体優勝。

2位との差は1点。

この接戦を制したのは、凌くんの粘りと言っても過言でない気がしました。

 

もちろん、既に述べたように優勝は一人の力で勝ち取れたわけではありません。

順位をフリーでアップさせた中野耀司くん、鎌田英嗣くんあっての優勝だったと思います。

 

でも、やっぱり、ごぼう抜きしていった凌くんがいなければ、と思うのです。

贔屓と言われるかもしれないけど(笑)

 

こと、大学スケートのことになると強い凌くん。

 

佐上凌のスケートをすればいい。

 

それは、「明大主将佐上凌のスケート」と私は言いたくなるのです。

 

 

 


 

ちょっとぼけているけど、満面の笑顔の凌くん。

 

優勝、本当におめでとう!

 

 

 

 

 

 

 

表彰式の後は、バタバタしていて、凌くんとはじっくり話せませんでした。

プレゼントと手紙はかろうじて渡せたのですが。

でも、凌くんとは「明治×法政 ON ICE」で会えるかな・・・

 

凌くんにプレゼント渡す時に、エキシビションで何を滑るの?と聞きました。

凌くん、ニヤっと笑って、教えてくれませんでした。

お楽しみ、てことね(^_^)

 

 

 

 

そこで、最後の応援をしたいと思います。

 

凌くん、いつも応援しています。

 

 

未鳥