10月28日(土)、甲府市の小瀬スポーツ公園アイスアリーナで開催された東日本選手権に行って来ました。
この日はジュニア男子SP、シニア男子SP、ジュニアアイスダンスFDと東日本アイスダンスFDを見ました。
ジュニア男子SP編→感想① ジュニア男子SP[東日本2017]
の続きです。
シニア男子SP
梶田健登くん
やや固い印象だったのはトップバッターだったから?東日本だったから?でも、一つ一つのエレメンツは余裕も感じられた。StSqのエッジワークはしっかり踏んでいてレベル3。固い中にも、着実な練習の成果を見たように思った。
鈴木元気くん
冒頭3Aso、3T2T、3Fは着氷がヒヤ、StSqの音ハメはバシッと、キレていた。
村上大介くん
風格を漂わせる滑りというのだろうか。一人、雰囲気が違う。西日本で言うなら日野龍樹くんに通じるものを感じる。4Sクリーン、3F2Tの1stの幅大きい、3A流れありの美しさ。ジャンプが決まるとプログラム自体が締まって見える。StSqの上体の使い方はウットリする。
小林建斗くん
3T3Tは1stは幅あり2ndは高い、と言う理想的なジャンプ(私比)。3Fは高かったけどfall。軽快な曲に乗ってお洒落にスケートをする。イーグル2Aは気持ち良かった。
小林諒真くん
衣装がいつもと違う、と思っていたら曲も変えていた。「Sing,Sing,Sing」は前のプロ。諒真くんのスケートは無駄な音がしない美しいスケート。ジャンプは不調で淋しかったけど。
佐藤洸彬くん
StSqのめまぐるしく、でもしっかりとした動きに釘付け。滑りながら踊れる洸彬くんはカッコいい!3Aは安定の美。4Tは軸がぶれてのfall(泣)3Lz3Tは1stで軸ぶれ?ちょっと不思議な雰囲気のプログラムというのも洸彬くんぽくていいのかな。
唐川常人くん
月光の最初のスムーズな動き、好きだ。メモにはイーグル、バックスパイラル、膝付きなど様々な動きが書かれている。流れの中にスーッと入るSSpとかフォアからバックへとフリーレッグの伸びているほんの一瞬の動きなんだけど、ハッとしてちょっと心躍る。プログラムが良いなあと思うと同時に様々な動きができる唐川くんが素敵だと思う。
佐上凌くん
慎重にいきすぎたのか。2A高く、3Lz3Tは着氷がやや詰まる。3Ffall。そしてStSqでもfall。演技後、ステップで転んだところをじっと見ていた姿が印象的。凌くんのスケートは、いい意味で違和感がない。一蹴りがグンと伸び、エッジワークが深い。曲が男性ボーカル入りで、解釈や雰囲気が求められるけどそれに応えられるスケートをしているから違和感がないのだと思う。私の感覚として、曲が良いのに滑りがイマイチだとその演技に青臭さを感じてしまう。それはそれで一つの成長過程の姿なんだと思うが、凌くんにはそれがない。というか、その過程を経ての、曲に合った滑りが十分出来ているからだと思う。だけに、この出遅れはきつい。FSでは気持ちを入れ替えて、ガンガン攻めて滑って欲しいと思った。
小平渓介くん
2TはCOMBO扱いだがGOEで減点、スピンも2つノーカンとなった。きつい言い方かもしれないが、この勝負時にエレメンツの抜けは痛い。確かに水面を渡る鳥のごとく、風ではなく音を捉えた演技は素晴らしいものを感じる。だけに、歯がゆくなってくる。後にケガをしていたことが小平くんの友人のツイートでわかって涙(;_;)
宮田大地くん
6分間練習では、3T、3F、2Lz、3Lz3Tと順調な仕上がりを感じたが・・・
演技冒頭の3Lz低くhandfall、2AO.K.、スピンも膝を使ってレベル保持。3Fでリカバリ付けようとしたように見えたが出来ず。FS抽選後、ロビーで会えたので演技のことを少しお話しました。リカバリは付けようとしたが練習をあまりしていなかった、6分間練習ではいい感じで集中できたが、本番ではうまくいかなかった、とのこと。私が思うに、リカバリは前のジャンプの失敗がなければ、しなくて済むものだから、練習では仮想してしなければできないもの・・・今回のことがこれからの教訓になるといいな、と思いました。そして、メンタルは、いざ本番となれば気持ちがなかなかコントロールしにくいのかな、と思いました。ジャンプ以外はレベルやGOEがとれていたから、課題は明らかなのかな、とも。この時点で、9位ギリギリ通過。私としてはギリギリでもいいから、通過して欲しいと思いました。練習で積んできたことがちゃんと出せるといいな・・・と思いながら大地くんの姿を見送りました。それが、東日本で私が大地くんを見た最後になりました・・・
鎌田英嗣くん
前回の東京ブロックの演技を払拭するかのような演技だった。3Lz3Tがしっかり入って美しかった。StSqの曲想の捉えは素晴らしかった!演技後に、ガッツポーズ。客席に丁寧にお辞儀をしていたことも印象的。
中野耀司くん
フットルース、軽快かつカッコいい!3Aotとは言え回りきっていた。3T3Tクリーン、3Lz堪え。踏ん張りは大事。
本田宏樹くん
冒頭3Lo3Loは2ndが足りなかったけど、ナイスガッツ。スピードを生かした3Lzは好き。ターンからの2AもO.K.。何よりもStSqが力強いけど清々しくて見た後が気持ち良い。ユーリオンアイスを滑りきってる。
鎌田詩温くん
足の不調がわかるだけに祈るような気持ちで見ていた。最初の3Lz堪え、3T2T、コサック2A。ジャンプはどうにかだがCSpはノーカンに。それでも、ジャクソン5の曲の雰囲気そのままに明るく軽快な空気を出していた。
石塚玲雄くん
3F堪え、3Lz2ftああコンボ付けられず(;_;)、ジャッジアピールの多いStSq、2AO.K.。目線などしっかりとしている。指先までの演技は、やはり美しい。
鈴木潤くん
3AO.K. 3F 3Lz2T ブロックの時のLzのお返しO.K. コンビネーションは後半ジャンプ。ところどころに入るイーグルも素敵。素敵素敵としかメモしていない(^◇^;) 6練ではルッツトゥのコンビネーション跳んでて、あれ?ブロックはどうだったっけ?とメモを見ると、ブロックでは前半に3F2T。3Fのリカバリとしての3Lz2Tなのか。それとも、意図的なのか?意図的だとしたら、失敗を考えるとかなりの冒険。としたら、リカバリと考えたほうがわかりやすい。とすると、6練でのリカバリ練習が生きたということになる。リカバリ・・・大事です。
渡邉直弥くん
3FO.K. ジャッジアピールありのTR 3Sあぁつけられず(;_;) お洒落なStSq、クリムキンイーグルからの2A ノリノリの素敵プロ。こんなに素敵なのに、最後のプロになるとは・・・いつかまた見られる日が来て欲しい。
シニア男子はやはり全員書いちゃいました(^◇^;)
アイスダンスSD
ジュニアアイスダンスの東日本、西日本とシニアダンスの東日本、西日本とありました。
アイスダンスは、ルールなどあまりわかりません。だから、印象的だったことを書きます。
高浪歩未/池田喜充
東日本ジュニアカップル。歩未ちゃん池田くんは今季から。だけど、笑顔がとても印象的な爽やかカップル。見ているこちらが楽しい気分になってくる。
矢島榛乃/嶋﨑大暉
東日本ジュニアカップル。榛乃ちゃんは2年前は水谷心くんがパートナーだった。毎年、うまくなった印象。嶋﨑くんとも合っているように見える。大人の雰囲気ももち、他のジュニアカップルより一歩リードしている感じがした。
平山姫里有/東健太
西日本ジュニアカップル。個人的にすごく印象的。2年前の笠松でも見たはずなのだが、私の記憶容量からこぼれていて自分に残念。1年間、休養していたらしく、今年の4月に復活。倉敷FSCさんのInstagramにご報告あり↓
https://twitter.com/kurashiki_fsc/status/849550904416235522
姫里有ちゃんの衣装がカラフルで目を引く。そして、スタートポジションも。曲はヴァネッサ・メイの「エメラルドタイガー」。ヴァイオリンのうねるような音の連なりとエキゾチックなメロディーラインは私好み。それ以上に、東くんのリードがかっこよく、身長差のあるカップルではあるが滑らかにステップを踏んでいく。後半はアップテンポで音のヴォリュームも増していくので体力的にきつくなると思われるがスピードは落ちない。フィニッシュは、スタートポジションと同じ場所、そして同じポーズ・・・に見えるがちょっと違うというい心ニクい振付。
折原裕香/森望
東日本シニアカップル。昨年まではジュニアカップルだったが今季から拠点をカナダにし、カナダでシニアデビューしている。ライストでその演技は見ていたが、やっとこの目で見られた「ラ・ラ・ランド」!やっぱりこの2人は華があって惹きつけられる。スケーティングが速くなってステップもしっかり踏んでいる。カナダでの練習がいいのだろう。リフトのレパートリーも増えたかな?2年間でここまで出来るようになるとは。お二人の努力の賜だろう。
深瀬理香子/立野在
東日本シニアカップルでゆかなたぴー(折原/森組)と同じく今季シニアデビュー。世界ジュニアに派遣されている実績もあるが、ステップの多様性はさすが。在くんの安定したリードと理香子ちゃんの同調性が素晴らしい。「ハロードーリー」は快活な女性が主人公のミュージカル映画。前季の「王様と私」も女性が主人公で作品の系統が似ている感じはするが、この2人にはぴったりの気がする。
ここまで見て、私は帰りました。
全日本出場の決まる最終日については、次の記事で。
未鳥