周囲から言われました。
「凄い」って。
でも、誰も後の言葉を続けませんでした。








早い段階でスポーツ医療の立場から意見が出ていました。


羽生選手に「感動」するだけでよいのか? 誤ったスポーツ観が選手「生命」を奪う 脳震盪後、1日は安静に


http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryouchida/20141109-00040588/


羽生選手の姿に「感動」の問題点

この週末(11/8-9)、スポーツ医学の中核を担う「日本臨床スポーツ医学会」の学術集会が東京で開かれている。脳震盪(のうしんとう)に関する調査研究がいくつも発表され、日本のスポーツ界において、脳震盪への対応が喫緊の課題であることを感じさせてくれる。

まさにその最中に、羽生結弦選手の事故が起きた。それは端的にいうと、(脳震盪であったとすれば)その事後対応は、多くのスポーツドクターが目を疑う光景であったといってよい。

フィギュアスケートのGPシリーズ第3戦。羽生結弦選手は、フリー演技前の練習中に中国の選手と正面衝突し、顔 面からリンクに倒れていった。羽生選手は、一度は起き上がろうとしたものの起き上がることができず、リンクに仰向けになった。脳震盪の症状があったのでは ないかと疑われる。

なお補足までに言っておくと、「脳震盪」とは、意識消失のみを指すわけではない。頭痛、吐き気、バランスが悪い、めまい、光や音に敏感など、その症状は多岐にわたる。このことさえ、一般にはまだよく知られていない。

話を戻そう。羽生選手は、倒れてから10分後には練習に復帰した。そして、さらに本番にも登場した。本番は転倒をくり返しながらも、幸いにしてなんとか演技を終えることができた。

さて、ここで最大の問題は、その姿を、マスコミや観客、視聴者は、「感動した」「涙が出た」とたたえたことである。

羽生選手側にもさまざまな事情はあっただろう。今回はそのことは置いておくとして、この事案から、脳震盪の怖さと日本のスポーツ文化のあり方について考える必要がある。

「魔法の水」の時代はもう終わった


「魔法の水」という言葉をご存じだろうか。ラグビーの試合中に選手が脳震盪で倒れたときに、ヤカンに入れた水(=魔法の水)を選手の顔にかける。選手は水の刺激で気を取り戻し、競技に復帰する。観客はそれを、拍手でもってたたえる。

いま、プロの公式戦でそのような姿をみることはなくなった。なぜなら、脳震盪の症状があらわれた場合には、試合を続行してはならないという考えがスポーツ医学の常識となったからである。「魔法の水」の時代は、もう終わったのである。


なぜ、試合を続行してはならないのか。


脳震盪について考えるときには、交通事故による脳震盪とスポーツによる脳震盪のちがいを認識するとよい。その決定的なちがいというのは、スポーツでは脳震盪を含む脳損傷が、「くり返される」可能性が高いということである。

交通事故をたびたび繰り返す人はそういないが、スポーツの脳損傷はくり返される。そしてそうした脳へのダメージのくり返しが、致命傷になりうることがこの数年、脳神経外科医の間ではもっとも重大な関心事となっている。

しかも恐ろしいのは、脳へのダメージがくり返されるときには、2回目以降の脳への衝撃がそれほど大きくなくても、致命傷になりうるというのである。字義どおりの、選手「生命」の危機である。

柔道事故からの教訓


脳へのダメージがくり返されることが致命傷となる。

その危機感を可視化させたのは、2009年頃から話題になった柔道による重大事故であった。柔道では学校管理下だけでも過去30年に118件の死亡事故が起きている。この数年を振り返ってみると,たとえば、2011年には名古屋市内で、柔道で投げられて頭部を打ち付けて,「頭が痛い」と言っていた高校1年の生徒が、数週間後にまた頭を打ち、そのまま頭痛を訴えながら,3回目の頭部の受傷により命を落とした

また今年の3月には、沖縄県の町道場でも小学3年男児が同じような事故に遭った。男児は柔道の練習中に、頭が痛 いと感じそれを指導者に訴えたものの、最終的には男児が練習を続ける意志をみせたため、練習を継続。その後男児は、意識を失い倒れる。急性硬膜下血腫を発 症し,重大な後遺症が残る事態となってしまった。

このような事例は,まだまだある。これらは率直に、指導者が、くり返しの脳損傷に敏感であれば、明らかに「防げた事故」である

脳震盪後、24時間は競技に復帰すべきではない


スポーツ時に脳震盪が生じたときには、それをくり返さないことがとても重要なことである。それゆえ、「競技復帰」には慎重を期すべきである。

脳震盪問題に早くから取り組んできたラグビー界は、この競技復帰のあり方について詳細な取り決めをおこなってい る。日本ラグビーフットボール協会(JRFU)では、国際ラグビー評議会(IRB)の規定にならって、医師が状況を管理してくれる場合は「受傷後最低24 時間」、医師により管理されない場合には「最低14日間」は競技に復帰すべきでないという方針である。

この基準に照らし合わせると、仮に羽生選手が脳震盪であったとすれば、羽生選手は、医師の管理下にあったと考えられるため、それでも「受傷後最低24時間」は安静にすべきだったということになる。

羽生選手の側には、本番をこなさなければならない事情もあるだろう。ファンの声に応えたい気持ちもあっただろ う。そのことは個別の問題として置いておくとしても、どうしても気がかりなことがある。それは、脳震盪に対する関心の低さと、脳震盪(の疑い)を乗り越え る姿が美談化される日本のスポーツ文化である。日本のスポーツ文化は、根性で危機を乗り越える場面を、拍手でもってたたえる。そこには感動の涙が溢れてい る。

脳震盪の可能性が疑われるのであれば、どうか今回の出来事を機に、考え直してほしい。そうした「拍手」や「感動」は、選手の生命をむしろ危機に追いやる可能性があるのだということを。








この意見は、痛烈です。
でも、それがあの時の日本メディアの対応だったことを忘れてはいけません。
そして、個人的には、猛省すべきだと思います。





この記事が出て一日あけた月曜日には、
医療面の意見が増えてきました。





選手の健康管理に課題=羽生の激突負傷で-フィギュアスケート

http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2014111000642


 【上海時事】フィギュアスケートのソチ五輪男子金メダリストの羽生結弦(ANA)が8日、上海でのグランプリ(GP)シリーズ、中国杯のフリー直前に頭 部などを負傷しながら、2位に入った。強い精神力が称賛された一方で、選手の健康管理という点では課題も浮かび上がった。
 羽生は6分間の直前練 習中に中国選手と激突。しばらく起き上がれず、右側頭部や顎から出血した。棄権は不可避のように見えたが、本人が出場を強く主張。ブライアン・オーサー・ コーチは「健康が最優先だったが、脳振とうの兆候はなかった」と説明した。9日の精密検査で脳に異常はなかったが、判断を誤っていれば、重大な事故につな がる可能性もあった。 
 近年、スポーツ界では脳振とうなど頭部の負傷に対する意識が高まっている。ラグビーは対処に関する規則を設け、柔道でも 正しい認識の周知に努める。国際サッカー連盟は9月、医師が診察するために試合を3分間中断する新規定を承認した。選手は本能的に競技続行を求めるため、 状況によっては周囲による制止も必要になってくる。
 羽生が事故に遭った直前練習では、リンクに6人がいた。今回のような強い激突はまれだが、過去にも練習で日本選手同士がぶつかり、本番に影響したケースもある。
  日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長は「6分間の仕上がりが演技に影響するので、皆気持ちが高まっている。特に男子はスピードがあり、リンクが 狭く感じることもある」。人数を減らすべきだとの意見もあるという。また今回、日本チームには医師が同行していなかった。フィギュア界も、事故の予防策を 真剣に考える時にきている。(2014/11/10-17:20)







帯同ドクターについては、既に別記事が出ています。






羽生の悲劇で連盟動く 医療態勢改善へ…遠征にドクター帯同検討

http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2014/11/10/kiji/K20141110009257750.html


 フィギュアスケート男子のソチ五輪金メダリストで8日のGPシリーズ第3戦・中国杯で頭部、顎などを負傷した羽生結弦(ゆづる、19=ANA)が9日、 上海から成田空港着の航空機で帰国した。フリー直前の6分間練習で閻涵(エンカン、18=中国)と正面衝突して流血したが、強行出場して2位。この日のエ キシビションを欠場した羽生は、都内の病院で精密検査を受けた。検査結果は10日にも発表される。また、日本チームは中国杯にドクターを帯同していなかっ たため、日本連盟が医療態勢の改善について検討することが判明した。

 華々しい凱旋ではない。午後5時15分、車いすに乗った痛々しい姿で、羽生が成田空港の到着ロビーに現れた。約160人集まったファンの中から悲鳴にも 近い「頑張って~」という声が上がる。上下黒のジャージーに身を包み、マスクを装着した19歳の表情はうかがえないが、感謝を示すように何度も何度も頭を 下げた。警備員10人が配備されて規制線が張られる厳戒ムードの中、空港を後にして都内の病院で精密検査を受けた。

 悲劇は前日(8日) の男子フリー直前の6分間練習で起きた。羽生と閻涵が正面衝突。氷に顔面を激しく打ち付けた羽生は、頭と顎から流血してしばらく動けなかった。棄権しても 誰も責めない状況だったが、「演技したい」と直訴して止血後に強行出場。ボーカル入りの「オペラ座の怪人」に乗って、ジャンプで5度も転倒しながら2位に 入った。スコアを確認すると、人目もはばからずに号泣した。

 演技後、顎を7針縫い、側頭部は医療用ホチキスで傷口を3カ所留めるなどし たが、処置したのは米国チームのドクターだった。これまで日本チームは世界選手権や世界ジュニア選手権など、派遣選手人数が多い大会には日本連盟の医事委 員会に登録しているドクターを帯同していたが、出場3人の中国杯は帯同を見送った。上海に滞在中の伊東フィギュア委員長は「全てのチームがドクターを連れ てきているわけではない。他国のドクターに協力してもらうケースもある」と説明した。

 だが、羽生のあまりにも衝撃的な事故を受け、日本 連盟は今後の医療態勢の改善を検討することが判明。伊東フィギュア委員長は「帰国後に医事委員会に報告し、話し合うことになる」と明かした。予算の関係も あって全世代の全大会にドクターを帯同することは難しい情勢だが、日本連盟の強化選手の中で最高ランクの羽生ら、特別強化選手の海外遠征の際にドクターを 帯同するプランが有力だ。

 羽生は宿泊先の上海のホテルを出る際も車いすで現れ、足元がふらつき、車に乗り込む際には介添えが必要だっ た。「お大事に」とファンから言葉をかけられると、会釈して車内から手を振って見送りに応じた。日本連盟関係者に「朝早くからすみません。ありがとうござ います」と感謝していたという。左脚に軽い肉離れも起こしている不屈のプリンスは28日開幕のNHK杯(大阪・なみはやドーム)出場に意欲を見せていたと いうが、全ては10日にも発表される精密検査の結果次第。

 今は願うしかない。魂の4分30秒が、未来ある19歳の選手生命に影響しないことを――。







帯同ドクターについては、私もtwitterである方が述べられていたのを読みました。
帯同ドクターは、ご自分の仕事もあるし、確保も配置も大変とのこと。
いろいろと大変な面があるようで・・・となると新しく任せられる人がいないとか。
でも、上の記事にあるように、
スケ連は、気長に構えている場合でないのでは、と思いました。

それにしても・・・
負傷した選手がファンに会釈する状況って・・・
会釈させないことが大事ではないですか?











羽生選手:演技は無謀? 専門家「脳しんとう疑った」


http://mainichi.jp/sports/news/20141111k0000m050094000c.html

毎日新聞 2014年11月10日 22時00分(最終更新 11月10日 22時30分)

 日本スケート連盟は10日、フィギュアスケート男子の羽生結弦(はにゅう・ゆづる)選手(19)=ANA=が9日に東京都内の病院で精密検査を受け、頭部挫創(切り傷)などで全治2~3週間との診断を受けたと発表した。

 直前のアクシデントにもめげず演じきった羽生選手は不屈の精神を見せたが、選手の健康や競技の安全性の観点では決して美談で終わらせることはできない。頭部も負傷しており、専門家は「棄権させるべきだった」と警告する。

 日本スケート連盟の伊東秀仁フィギュア部長によると、日本チームには今大会、医師が同行しておらず、2人の激突後に羽生選手は米国、閻涵選手はカナダのチーム医師の診察を受け、競技に支障がないと判断された。伊東部長は「(氷には)頭を打っていなかったし、医師のゴーサインもあった」と述べ、フリー演技を行った判断に問題はなかったとの認識を示した。

 だが、脳神経外科医らで組織する日本脳神経外傷学会員の野地雅人・神奈川県立足柄上(あしがらかみ)病院医師は、テレビや新聞の報道を基に推測した激突後の羽生選手の状態が、(1)すぐには立てなかった(2)視点が定まらなかった(3)コーチとの会話で混乱があった(4)演技で5回も転倒するなどバランス感覚を失っていた--ことなどから、脳しんとうが疑われたと指摘。「絶対に演技をさせるべきではなかった」と懸念した。

 スポーツ界では、2012年度から中学校で武道が必修化されたのを機に、安全対策の必要性が認識されてきた。同学会でも、柔道で頭を畳に強打しな くても投げ技で脳内の血管が切れて障害を負うケースや、意識障害がないタイプの脳しんとうの例も示し、慎重な対処の啓発に努めた。だが、フィギュアスケー トは演技では選手同士が激しい身体接触を伴わないため、コーチらに安全への意識が浸透していない。その中で今回の事故は起きた。

 フィギュアの大会では6人程度が一つのリンクで同時に練習を行うのが通例。日本選手関係だけ見ても、2010年GPファイナル(北京)の練習中に高橋大輔さんと小塚崇彦選手(トヨタ自動車)が激突するなど、事故は度々起きている。







うーん・・・コーチらに安全への意識が浸透していない・・・と書ききっていいのかな?
私はそうは思わないのですが・・・
CBCの放送で、カート・ブラウニングさんたちが
オーサーコーチの対応は大丈夫だったみたいに言っているとか?
・・・未確認なので、なんとも言えないのですが、
米国のメディカルチームが結弦くんのメディカルチェックをした、
とどこかで読んだのですが、ちょっと記事が探せません。
今日の記事にそこらへんのことがありました。
「とくダネ!」の特集のようですね。



「羽生結弦選手は棄権すべきだった」衝突経験ある安藤美姫!あとで出てくるダメージ



http://www.j-cast.com/tv/2014/11/11220550.html



 フィギュアスケートのグランプリ(GP)中国杯で羽生結弦選手はケガを負いながら棄権せず、健闘した姿にファンは感動したが、危険な判断だったという見方も多い。

   きのう10日(2014年11月)に精密検査を受け、頭部挫創、下あご挫創、腹部挫傷、左大腿挫傷、右足関節ねんざ、全治2~3週間という診断だった。

「ここで止めるとGPシリーズ最終戦で出られない」焦る気持ち...

   羽生は衝突のあと1分以上も氷の上に横たわって動かなかった。頭とアゴから出血していた。脳震とうが懸念されたが、アメリカ・チームの医師の 診断でこれはクリアされた。コーチのブライアン・オーサー氏は「会話もできたし、目の動きも問題なく、数字を逆から数えることもできた」と話した。


   オーサー氏はこの時点で「体が一番大事だ」と棄権を促したが、羽生の意志は固かった。10分後の直前練習に頭に包帯、あごに絆創膏姿で現わ れ、そのまま本番に臨んだ。ジャンプで転倒しては立ち上がる姿に、テレビのアナウンサーまでが「がんばれ」と興奮状態で、4分半を滑り切った。終わった後 はコーチに支えられて退場した。

   羽生は腰痛のためこの半年競技には出られなかった。この大会に出ないと月末のGPシリーズ最終戦に出られなくなる。そうした判断もあったので はないかともいわれる。意欲は本人次第だが、強行出場はダメージはさらに深くするかもしれない。それを考えるのは周囲の役割だ。


右足首ねんざは衝突より5回の転倒原因

   横浜市立大の中村格子客員教授(整形外科)は「心を鬼にしても周りが止めないといけなかった。止めた人はあとで悪者になっちゃうかもしれないけど...。

   判断をみんなで共有するためにルールが必要」という。

   プロスケーターの安藤美姫はさすがによく見ていた。「彼らしい強い気持ちが出ていましたね。でも、首から上のケガは、今後の選手生命を考える と、棄権したほうがよかったかもしれません。けがのうちの右足のねんざは、明らかに5回も転倒した無理な演技の結果だと思います」

   司会の小倉智昭「安藤さんも練習でぶつかったことがありましたよね」

   安藤「ありました。激しい衝突ではなかったし、選手権がかかっていたのでそのまま出ましたが、あとでダメージがありました。跳べないとか」

   竹田圭吾(「ニューズウィーク日本版」編集長)「決断は選手のものだが、選手を守るのは周囲の義務だと思います」

   出たいという強い気持ちがなくてはスポーツは成り立たない。この判断は難しい。






ついでに美姫ちゃんのコメントも載せました。
美姫ちゃん、捻挫についてのコメントはさすがです。
私もチラッと思っていたけど、スケーターから言われるとなるほど、と思いました。



話はそれましたが、
専門家の判断があって、オーサーコーチは状況を見ながら出した・・・
手続き的には間違っていないでしょう・・・









【甘口辛口】

賛否あった羽生の強行出場…コーチだけでなく連盟もストップかけられなかったか


http://www.sankei.com/column/news/141110/clm1411100001-n1.html



■11月10日

 見るたびに「選手同士ぶつかるんじゃないか」と、ひやひやさせられるのがフィギュアスケートの直前練習だ。国際規格 で幅30メートル×長さ60メートルと、リンクは狭い。そこで6分間、6人ずつ練習する。6分間で選手は最後のイメージ作りに集中し、他の選手の動きにま ではなかなか気が回らないだろう。

 GPシリーズ中国杯(上海)で起きた羽生結弦と中国選手の衝突は、9日朝のテレビで何度もビデオで流れ たが、そのたびに目を背けたくなるような光景だった。ラグビーのように相手が当たってくることが予測できれば身構えられるが、まったくの出合い頭。互いに 吹っ飛ぶほどの衝撃で羽生は頭とあごを負傷した。

 流血した頭に包帯をグルグル巻きし、あごにテープをつけて再登場。本番では冒頭から4回 転ジャンプを立て続けに失敗するなど、足元はおぼつかなく計5度も転倒しながらなんとか2位になった。さすがにソチ五輪金メダリストの意地といいたいが、 美を競うフィギュアでの包帯やテープは違和感がありすぎた。


 「演技したい」という本人の意志の強さは称賛される。しかし、リンクにあおむけに倒れ脳振とうも疑われただけに周囲が引き留めるべきではなかった か。オーサー・コーチは「いまはヒーローになる時ではない」と諭したそうだが、「現場にいたスケート連盟のしかるべき立場の人たちは何をしていたのか」と 首をひねる関係者もいた。

 引退した高橋大輔に代わる連盟の“米びつ”が羽生でもある。スポンサーや日本から大挙やってきたファンに気を使ったわけでもないだろうが、羽生の将来を思えば連盟として棄権の決断を下しても文句は出なかったのではないか。 (今村忠)








包帯の違和感は、既に述べましたが同感です。
スケ連に対しての、名前を出しての辛口ご意見。
・・・どうなんでしょうね。
誰がどこまでヒールになれるかっていう・・・










難度追求 増す危険 フィギュア羽生選手 直前練習で衝突

http://www.tokyo-np.co.jp/article/sports/news/CK2014111002000065.html


 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦、中国杯大会の男子フリーの直前練習で羽生結弦(はにゅうゆづる)選手(ANA)が閻涵 (えんかん)選手(中国)と激突したシーンは衝撃的だった。ただ大会の練習で、選手同士がぶつかりかけてひやりとすることは珍しくない。地上のスポーツと は比べものにならない速さが出るフィギュアスケートには、一歩間違えれば大きな事故につながる危険が常に潜む。 (海老名徳馬)

 二〇一〇年十二月のGPファイナルの公式練習では高橋大輔選手と小塚崇彦選手が衝突。昨年十一月のGPロシア杯でも村上佳菜子選手がエリザベータ・トゥクタミシェワ選手(ロシア)とぶつかった。

 羽生選手と閻涵選手の場合、どちらもトップスピードに近かった。「危ない」と思った次の瞬間には衝突し、羽生選手は氷にたたきつけられ、流血した。

 日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長は、技術点が青天井になった近年のルール改正と技術の進歩が危険性を高めていると推測する。演技直 前の六分間練習をほとんど六人が同時に行うことは変わらない。しかし「選手たちが練習で確認したいことはどんどん増えている。ジャンプもステップも、どん どん難しくなっているから」と話す。

 羽生選手はフリーの四回転ジャンプを昨季までの二度から三度に増やした。中国杯は今季の初戦。大技に挑むための集中力が、周囲への警戒心を弱めていた可能性はある。

 「特に男子はスピードがある。トップレベルになるほど、リンクが狭く感じる」と小林強化部長。高橋、小塚両選手のケースでも、同様の感想を持った という。国際スケート連盟(ISU)に何らかの対策を求めるかは「私一人では何とも言えない」と答えを避けたが、よりよい制度に向けた議論は必要だろう。

 例えば人数を減らしたり、練習時間を長くしたりするなどが考えられる。一方で同じ中国杯に出場した田中刑事選手(倉敷芸術科学大)は「周りを見て いれば問題ないし、六人でも多くはないと思う」と指摘した。どんな制度になっても最終的には選手の注意力だ。危機を回避する力も、スケーターには必要な資 質の一つといえる。










6分間練習については、さまざまな意見が出ています。
まさに議論を深める時かもしれませんね。
刑事くんの意見もスケーターとしてごもっとも。
たいていの場合は、それで回避されているのが事実だと思います。
でも、選手がそこまで気を遣って
ウォームアップやチェックをしなければならないのでしょうか?
私は、そういうことのない方が、良いと思います。











羽生の滑り、感動か危険か 専門家「ルール作りを」

http://digital.asahi.com/articles/ASGCB5VLZGCBUTIL02Q.html


「感動した」という声の一方、「危険だ」との指摘も相次いだ。フィギュアスケート羽生結弦(ANA)が、本番直前の練習中に他選手と激突。ふらふらになって滑りきった。どういう根拠で出場を決め、その判断を専門家はどう見たか。


 8日のグランプリ(GP)シリーズ中国杯。男子フリーの演技直前の6分間練習で、羽生は振り向きざまに閻涵(イエンハン、中国)とぶつかり、倒れた。しばらくして起き上がると、ふらつきながらリンクから退いた。

 GPシリーズでは、転落の危険があるペアが出ない国は通常、医師を同行させないため、米国チームの医師がリンク裏で羽生の処置をした。ライトを目に当て反応を見て、「100ひく3は?」などいくつかの質問をするうちに、羽生の意識がはっきりとしてきた。

 付き添ったオーサー・コーチは「脳振盪(しんとう)の主な兆候がなく、競技を続けるのに十分な状態だと確認したかった」と振り返る。医師からは出場の許可が下りたが、オーサー氏は「今はヒーローになる時ではない」と説得した。だが羽生は譲らなかった。

 倒れてから約10分後、頭にテーピングをした姿で練習を再開すると、手をつき、ふらついた。本番ではジャンプで5度転倒しながら、4分半を滑りきった。演技後は医務室に直行。拠点を置くカナダに戻る予定を変え、精密検査を受けるため、9日に帰国。10日に発表された診断結果によると、羽生の脳に異常はなかった。

 フィギュア界では4年前にも、GPファイナルの公式練習で高橋大輔小塚崇彦が激突。日本スケート連盟でショートトラック種目の強化スタッフを務める筑波大の河合季信(としのぶ)准教授(コーチング学)は「国際スケート連盟(ISU)や日本連盟は大会時の練習方法を再考し、ガイドラインを設けるべきだ」。

 カナダスピードスケート連盟は選手が脳振盪を起こした際の対処や段階的復帰の手順を独自に決め、ISUに対し、体のバランス感覚や二十数項目にわたる症状の兆候を見るテストを行い、一つでも当てはまれば脳振盪の疑いがあると判定するなどのガイドラインの設置を提言しているという。

 9日、東京都内で行われた日本臨床スポーツ医学会学術集会は、羽生の話題で持ちきりになった。理事を務める東京慈恵医大の谷諭(さとし)教授(脳神経外科)は「頭を打たなくても脳振盪にはなる。脳振盪の疑いがあれば24時間は運動しないほうが望ましい」と話す。いつもより感情的になったり、光や音に敏感だったりすることも兆候の一つだ。

 脳振盪は時間の経過と共に回復するが、短期間で何度も脳が揺れると危険だ。日本スポーツ振興センターの調査では、2005~12年度、学校の体育や運動部の活動中の死亡事故207件中、頭のけがによるものは33件。1度目ではなく、2度目の軽いショックで死亡した例もある。

 国際サッカー連盟や国際ラグビー評議会(IRB)は01年以降、数年ごとに「スポーツにおける脳振盪の国際会議」を開催する。IRBは11年にガイドラインで、「脳振盪が疑われた段階」でその日の練習参加を禁止。復帰まで少なくとも1週間かける。

 順天堂大スポーツ健康科学部の鈴木知幸客員教授は「羽生選手は脳振盪ではなかったかもしれないが、美談として強調されることで学校の部活動などで無理させる雰囲気になることが心配。そうならないよう、全ての競技でルールをつくるべきだ」と提言している。(金島淑華、後藤太輔)







全ての競技でガイドラインを作るべき。
そうあって欲しいです。























うーん・・・終わらない。










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