「今がいちばん幸せ」ですって。







コラムです。





【フィギュアスケート】
高橋大輔、若手包囲網の中でも「今がいちばん幸せ」




http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/2012/11/06/post_159/index.php



 今シーズン初戦の中国杯に向かう高橋大輔に対して、相当きついのではないか、という声もあった。


 昨シーズン、世界選手権の表彰台に返り咲くことはできたが(2位)、追いかけてくるのは元気な日本の後輩たちだ。

 世界選手権3位の羽生結弦(ゆづる)と、今季スケートアメリカで優勝した小塚崇彦は着実な成長を見せているし、ケガから復帰した織田信成もコンスタントな強さを発揮。さらに倉敷翠松高校と関西大学の後輩で、バンクーバー五輪第一補欠の町田樹(たつき)もスケートアメリカで3位表彰台に上り、代表争いに加わった。

 現在、高橋は26歳。4回転が戦いの軸になる時代、同時に、密度の濃いプログラムを滑り切らなければ勝てない時代。体力的に不利なベテランにとって、過酷な状況にもなっている。彼自身も世界の男子シングルの潮流、技術レベルの動向を気にして、グランプリシリーズ最初の2戦は、じっくりと見たのだという。

「スケートアメリカ、スケートカナダは全部見ましたよ。正直に言えば、今回もその内容を気にしていた部分は、あったと思います。日本人に限らず、みんなレベルが高いな! と……。やっぱり気になるのは、4回転ですね。みんなもう、ボンボン跳んでるから!」

 追いかけられる立場に焦りもあったのか、ジャンプミスを繰り返し、優勝が当然と思われていた今回の中国杯で2位――。

 しかし、中国杯はそんな単純な図式では終わらない高橋大輔の凄みを、感じさせてくれた大会になった。

 まずあらためて感じたのは、彼のパフォーマーとしての器の大きさだ。

「4回転以外は特に……不安はあまりないんですよ」

 ライバルたちから刺激を受けたのは、4回転のみ――。つまり、彼の中では、4回転さえクリアすれば、まだまだ若い選手には負けないという意識がある。その発言は心強いし、実際に公式練習や試合を見ても、決して強がっての発言ではないと思われた。


 中国杯初日、公式大会で初披露となったショートプログラム(SP)。夏のアイスショーでは、プログラムの構成や振り付けがうまくかみ合っていないようにも見えたのだが、今回は違った。前半に4回転の両足着氷+回転不足というミスはあったものの、ボーナス加点の付く後半にトリプルアクセルをきれいに決めると、あとは一気に観客を引きこんでしまった。

 日中両国のファンによる声援が渦巻くなか、リンクにおおらかな円を描くステップは、軽やかで小粋。銀盤にストレートラインを引いていくことの多かった彼のステップだが、今回は会場のすべての観客に向けてアピールしていくサーキュラータイプのステップ。

 高橋自身は、アメリカでのブラッシュアップを終えたばかりということで、「滑りこみのできていないプログラム」と不満の様子ではあったが、短期間でまた新しい大輔を作ってきたな、と、そのエンターテイナーぶりにあらためて感心させられるSPだった。

「ステップで浮いてしまったり、きっちりしたステップワークを踏めなかったり……まだまですよ。やっぱり修正をしてからまだ時間がたっていないので……というのも、まあ言い訳ですね(笑)」

 一方のフリーでは、4つのジャンプミスがあり、「最悪です!」と本人も苦虫をかみつぶすしかない出来。しかしこちらのプログラム『道化師』も、ジャパンオープンで感じたインパクトの薄さを払拭し、味わい深く仕上がりつつあることは、公式練習を見ればわかった。

 中国杯では、試合当日の練習は軽く流すことの多い高橋にしては珍しく、気合いの入ったランスルー。印象的な動きだけでなく、ただ場所を移動するだけの単純な動きさえも、さすがの美しさでこなしていく。この調子なら、シーズンの後半を待たずとも、前半のどこかできっと完成形を見せてくれるはずだ。

「公式練習では良かったんですよ(笑)。でもショートとフリーを通して、パフォーマンスという部分では、最初から最後まで何も出せなかった。演技として見せられた部分は、ない。まだいっぱいいっぱいでやっている感じは、自分でもありました。今回は、『演技』ではなかったと思います」

 納得のいかない演技で出した総合得点も、231.75。優勝した町田樹や、スケートアメリカ1位の小塚崇彦、2位の羽生結弦の得点だけでなく、自身の昨シーズン最低点さえ下回ってしまった。ソチでのGPファイナル進出のかかった次戦NHK杯では勢いのある若手たちを相手にせねばならず、なかなか厳しい局面だ。

 それでも高橋は大丈夫、と思わせてくれる。彼の言葉や態度から、彼がこの後のシーズンの戦い方をよく心得ているということが伝わってくるのだ。


「シーズンの初めにこんな試合になってしまって……いいきかっけにはなりました。これで気合いが入ったので、まずはよしとします(笑)。次の試合では、『中国の失敗があってよかったな』と言えるようにしたい。
 プログラムも、ひとつ試合が終われば、ある程度身につくものがあります。これから徐々に、よくなっていくと思いますよ! 今回は試合前の練習の調整もうまくいかなかったけれど、この試合から気づいたことをいろいろ改善していけば、たぶん大丈夫。量とか、質とか、氷上だけでなく陸上トレーニングの調整の仕方とか……いろいろなパターンを試しているので、今後こんな状況になった時、今回の失敗は参考にできる。
 体力面の心配も、あまりないですね。フリーではスケートこそ十分滑らなかったけれど、ミスが続いたことで体力が落ちたかというと、そこまでガクッと落ちはしなかった。最後のステップも、僕の中では思い切りできたと思っています。今回はまだまだ、自分の求めるものの20%も出し切れなかったけれど……でもさまざまな点で、今は自分のスケート人生で、一番いい状態だと言える。次の試合でやることをやれば、大丈夫だと思います!」


 高橋は、今シーズン中に27歳になる。世界ジュニアチャンピオンとなった16歳のころから、ずっと世界のトップで戦ってきた積み重ねは伊達ではないと思った。体力面など、ベテランゆえの不安も含め、冷静に自分を見ることができているし、次に向けて自分が何をすればいいのかも、十分心得ている。

 さらに、過酷な競争の渦の中にいることについても、茶目っ気混じりにこんな余裕を見せてくれた。

「スケートアメリカやスケートカナダを見て……みんながいい演技をしていたことで、今回は緊張もした(笑)。日本の男子も、厳しくなりましたよ。アイスショーの練習でも合宿でも、あっちも4回転を跳べばこっちでも跳ぶ! そんなふうに、いつも近いところで刺激しあっていますからね。きっと一歩引いて僕たちを見れば、すごくいい状況なんだろうな。
 バンクーバー五輪や世界選手権でやめずに、今、こんな気持ちでスケートができるのは、幸せだなと……。やりがいは、すごくありますよ。苦しくて苦しくて、できればこんな厳しいのはやりたくないとも思うけれど(笑)、でもこんな状況の方が、面白い! いいことも悪いこともいろいろ経験できて……あとになって振り返れば、『あんな時代にいてよかったな……』と、思えるんじゃないかな」

 他選手を圧するパフォーマーとしての魅力。時間をかけて身につけてきた、王者の戦い方。そして、成長著しい若手に包囲される厳しさを、楽しむ余裕。

 シーズン初戦のこの時点で、少なくとも今年の世界選手権代表争いにおいては、彼は見えない一歩をリードしている。「最悪の出来」のこの試合を見せられても、そう思わせてくれる高橋大輔の中国杯だった。


 最後に、もう一点。語り口は静かながら、これまで以上に感じさせてくれた「気持ちの熱さ」も、高橋の今シーズンを期待させてくれるものだった。リスクをおかしても4回転を2本フリープログラムに入れる理由を聞かれたときのこと。

「今、この試合を勝つためだけならば、4回転は1本でいいのかもしれないけれど、オリンピックで勝つためには、絶対必要でしょう! パトリックだって4回転は2本入っているし、崇彦だって結弦だって2本。オリンピックまでには、3本入れてくる選手も出てくると僕は思ってるんです。3本は難しくても、2本は成功させなくてはいけない。そのために、あと1年でできるだけ成長しなくてはいけない。オリンピックで、勝つためにね!」

 ソチ五輪で勝つために――。そうはっきりと口にするその姿勢。今回の中国杯は消化不良の感があったが、ケガをした08-09シーズンや、バンクーバー五輪後の10-11シーズンよりも、これまでのどの高橋大輔よりも、戦闘的だ。

 羽生結弦やフェルナンデスが待つ次のNHK杯、過去最高人数の日本男子選手が進出するかもしれない12月のGPファイナル、そして史上最高の激闘となることが必至の、年末の全日本選手権。

 まだ見たことのない、ライバルたちに牙を剥く高橋大輔を見られるかもしれない。



 









大ちゃんのインタビューがたくさん載っていて、うれしかったですね。
WEBニュース上に散らばっていたものがまとめられた感じもしました。





4回転以外は特に……不安はあまりないんですよ。


私もないです(ワラ


バンクーバー後の大ちゃんの演技は、ほぼ同時進行で観ているのですが、
安定感抜群だと思いました。
慎重に入りたいLoop、はこの間でしたけどね(^_^;)
大ちゃんの3Ltz、好きです。
個人的にふわりLtzと言ってます。
離氷後から回転に入るまでに少しタイムラグがある気がするんです。
その瞬間がふわりとしているんです。
だから、短い助走、蹴る、跳んで、空中で回って、下りる、流れる、の一連の流れが美しい!
他も安定してますからね。
何度も言いますが、4回転、だけなんです。
体力や体のケアは大事な部分だけど、
大ちゃん自身、今の身体は一番いい状態と言っているから、
私は近い日に4-3を観られる気がします。





ステップで浮いてしまったり、きっちりしたステップワークを踏めなかったり……
まだまだですよ。
やっぱり修正をしてからまだ時間がたっていないので……
というのも、まあ言い訳ですね(笑)






はい、言い訳だと思います。
(ブログの友人に厳しい、と言われました・・・・・・(^^ゞ)
初演の大ちゃんはエレメンツに気を払うから、
ステップにキレが足りない、
ということが私にはあります。
それが今回だったとはー!!!と画面の前で叫んでいました。
誤解のないようにいえば、大ちゃんはちゃんと演技はまとめてきます。
ただ、ハートが追いつかない感じがしてもどかしくなるんですよね~(>_<)




公式練習では良かったんですよ(笑)。
でもショートとフリーを通して、パフォーマンスという部分では、最初から最後まで何も出せなかった。
演技として見せられた部分は、ない。
まだいっぱいいっぱいでやっている感じは、自分でもありました。
今回は、『演技』ではなかったと思います。






たらさんがカートとPJ・クウォンさんのカナダのTV局CBCが開設した「ポッドキャスト」放送を聞いて記事を日本語におこしてくれました。
それを読むと演技の部分が伝わってなかった感じがしました。
(けっこう、厳しいコメントでしたよ。)
カートは、音楽とコネクトしていない、とも言ってます。
実は・・・・・・私もまだ、あの瞬間が来ていないんです。
音になった大輔の瞬間。
ただ、FSは音に圧倒されているんですね。
昨季のVASのような背筋、ぞくぞくーはまだなんです。
でも、大ちゃんがここで「演技はまだ」と言っているから、
次のNHK杯で期待したいです。
VASの背中ぞくぞく-は昨季のNHK杯でしたしね!
(ちなみにたらさんの記事、ブックマークのところから読むことができます)






スケートアメリカやスケートカナダを見て……
みんながいい演技をしていたことで、今回は緊張もした(笑)。
日本の男子も、厳しくなりましたよ。
アイスショーの練習でも合宿でも、あっちも4回転を跳べばこっちでも跳ぶ! 
そんなふうに、いつも近いところで刺激しあっていますからね。
きっと一歩引いて僕たちを見れば、すごくいい状況なんだろうな。
バンクーバー五輪や世界選手権でやめずに、今、こんな気持ちでスケートができるのは、幸せだなと……。
やりがいは、すごくありますよ。
苦しくて苦しくて、できればこんな厳しいのはやりたくないとも思うけれど(笑)、
でもこんな状況の方が、面白い! 
いいことも悪いこともいろいろ経験できて……
あとになって振り返れば、『あんな時代にいてよかったな……』と、思えるんじゃないかな。







日本男子、サイコー!





やりがいは、すごくありますよ。
苦しくて苦しくて、できればこんな厳しいのはやりたくないとも思うけれど(笑)、
でもこんな状況の方が、面白い! 
いいことも悪いこともいろいろ経験できて……
あとになって振り返れば、『あんな時代にいてよかったな……』と、思えるんじゃないかな。






大ちゃんのこのPositiveThinking!
面白い!と感じる心。
好きだな-(*^_^*)
苦しくて苦しくて、というのも本音なんだろうけど。
いいことも悪いことも丸ごとのみ込んで。
ああ、失敗も正解だもんね。



それにしても、どう言う質問から出た言葉なんだろうね?
ちょっと気になりました。









今、この試合を勝つためだけならば、4回転は1本でいいのかもしれないけれど、オリンピックで勝つためには、絶対必要でしょう! 
パトリックだって4回転は2本入っているし、崇彦だって結弦だって2本。
オリンピックまでには、3本入れてくる選手も出てくると僕は思ってるんです。
3本は難しくても、2本は成功させなくてはいけない。
そのために、あと1年でできるだけ成長しなくてはいけない。
オリンピックで、勝つためにね!






今回のSP、FSで計3回の4回転に挑戦した大ちゃん。
これは、オリンピックへの助走。
4回転には攻めの姿勢を貫く大ちゃんがカッコいい!
と思いました。





ついて行きますよ、大ちゃん!






久しぶりに言ってみました(*^O^*)








 




カッコいい大輔、
ということで、twitterからシェアさせていただきました。








余談ながら。
ライターの青嶋さん、JOではインパクトが薄かったんですね。
シンプルスケーティングのなせる技?かしら(ワラ
昨季のFSブルースは、
音を刻んでいくようなカメ先生独特の振り付け、ステップでした。
それが、今季の「道化師」はスケーティングで見せる部分が多く、
つるつるスケーティングに見えなくもないのかな?と思いました。
印象的なアクセントとなるような振り付けが少ない?感じもします。
だいたい、そういう振り付けって大ちゃんの場合、
ステップシークエンスに多かったですからね
でも、今季から、コレオがステップを見せる場というのではなく、
音を表すための様々な表現を求められている場になったわけですから、
あの、コレオのS時カーブを描いて高速の1フットで行く大輔は、
むしろ好きなんですよ、私は。

・・・・・・1フット。
えーっと、とにかく1フットで行ったらカッコいいと思うんだけどね(^^ゞ
希望です希望!



















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