国別レポート、どこまでできるかわからないけど、始めます。
4月20日金曜日は、ペアSP、アイスダンスFD、男子FSがありました。
今回、親孝行のつもりで、実家の母と出かけました。
母は、はじめから観ることができましたが、私は、平日だし、どうしても抜けられない仕事があったので、はじめから観ることはできませんでした。
でも、せめて、男子だけでも全員分観たい・・・
世界フィギュアを観たとき、強くそう思いました。
でも、フィギュアスケート観に行きます、と今の職場では言えなかったので、
黙って静かに仕事のやりくりをして、どうにか開始時間に間に合う新幹線に乗りました。
代々木は初めてです。
テレビで観ると、様々な服装の人がいて、寒いのかそうでないのかよくわからなかったのですが、会場に入った印象は、あたたかかったです。
私の席は、今回は、アリーナSS。
キスクラ寄りの前から3列目でした。
こんな良い席はFOI以来。
実は昨季中止になった国別も、横浜アリーナだったのですが、だいたい、同じよう感じの席でした。
でも、競技会のアリーナは初めてだったので、選手が目の前を滑っていく姿を初めて観ました。
大輔。
6分間練習の時から、いいお顔で滑っていました。
落ち着いていて、でも、4回転や3回転をバンバン跳んでいて。
疾走していく姿を何度も観ました。
前を通る度に、「大ちゃん、ガンバ!」と声を出しました。
こんな目の前で、声を出せるなんて・・・それだけでもうれしかったです。
パトリックの次で、最終滑走者だった大輔。
私の側から観ると、後ろ姿。
演技前に滑走してくる大輔。
始まった。
http://www.youtube.com/watch?v=wjZ_AuUaoKU&feature=uploademail
追記
前の動画が、削除されましたので、差し替えました。
氷を滑る音から始まり、ギターの音を感じながら腕を振る大輔。
4回転に向けてスピードを出して滑走、ジャンプ。
着氷は、私の席からは見えない。
でも、やや深く沈んだ体から、着氷を危うんだが歓声がひときわ大きいので成功したと思いました。
モニターで見ることもできたけど、LIVEの大輔から目が離せない。
4Tが決まれば、実は3Aが心配。
でも、今日の大輔は心配なかった。
ふわりと無駄な力のない3Aは、流れがあって美しかった。
次の3Sもクリーン。
今回の私のハイライトは、実は、この後のキャメルキャメルのスピンとサーキュラー。
本当に安定感の出てきたキャメル。こんなに成長するなんて。
そして、サーキュラー。
世界選手権のサーキュラーはベストでなかった、ということがここでわかった。
キレと間のある大輔の最高のステップ!
誰にも真似できない彼だけの最高のステップ。
ゾクゾクーと背筋を、感動が走っていった。
裏拍でとる決めポーズは、やわらかな憂いを漂わせてコンビネーションスピンへと流れていく。
そして、あふれんばかりのつなぎのステップと振り付けの入ったジャンプシークエンス。
3A+3Tの高さ、流れ!
つなぎのステップの粋な3F+2T。
そして、3Loに行く前の指さしや腕回しの最後の投げやり感!
実は、3Loがちょっとクリーンでないのがいつも気になっていたけど、今日はばっちり。
その後の、煽りのポーズも今日は余裕を感じました。
3Lz+2Tのフワリ感は遠目でもわかりました。
クルクルと弧を描きながら跳ぶ3F。
このシークエンスが、大輔の得意なジャンプで締めくくるのがすごく好きです。
そして、コレオ。
もう、指さしまくりよ!
でも、はしゃぎすぎず、丁寧に音を出している。
こちらの方へ迫ってくる大輔を観ながら、興奮は絶頂に近づいていました。
キスクラ前でのアピール。そして、ラストスピン。
フィニッシュ前に会場中をあふれる拍手喝采。
もう、最高!
ラスト「ブルース」
最後の最後で最高の演技!
まさか、世界選手権の後でここまで、仕上げてくるとは!
もう、叫びまくっていました。

シェアさせていただきました。
こっからは、感じたこと。
行く前に「陽のブルース」を書き上げました。
「Sympathy」と「挑戦」
「シンパシーのブルースを感じたい」
大ちゃんへの手紙に書きました。
もう、充分、感じることができました。
四大陸の時は、テレビを通してでしたが、今回はダイレクトに体に感じました。
大輔が放つブルースの心地よい音。
サーキュラーのふんわりとしたやわらかい音。
ああ、これが大輔のブルースなんだ。
音は、人を表す。
彼のチームメイトへの思いやりにあふれた言葉。
チャリティーへの特別な思い。
そして、闘争心を秘めたスケートへの思い。
その全てが、このブルースの音になって表れている、と思いました。
この日のブルースは、大ちゃんのやさしさをベースにおきながら、時折見せる「挑戦」
そして、その放たれた音は観客が受けとって増幅して、大輔に返す。
そんな共鳴の中、フィニッシュに向けて盛り上がる興奮。
なんて短いんだろう。
その日の夜に飲んだお友達と、言い合いました。
4分30秒。
でもね、短く思えるのは後になってからであって、その時は、そんなこと全然思わない。
胸がいっぱい、なんです。
4分30秒の芸術。
私は、フィギュアをそう思っています。
そして、4分30秒でこんなに感動を与えてくれるフィギュアが大好きなんです!
その中でも、特別な芸術。
それが、高橋大輔の世界。
「こんな演技があったっていいじゃない」
とは、「陽のブルース」の中で書いた言葉。
この日、PCSは、10点が出ていました。
やっと、ジャッジにも、彼の放つ世界が明確に見えたのかもしれません。
もしかして、国別というチーム対抗戦が案外、このブルースに深みを増したのかもしれません。
チームのため、仲間のため。
キャプテンとしてチームメイトへの思いやり、また、チームへ順位で貢献する闘争心、という重圧を、うまく力に変えられたのでしょう。
「何という男でしょう!」
西岡さんじゃないけど、本当に、そう思います。
そんな頼もしさが、彼にしか描けないブルースになってジャッジに評価されたのかもしれません。
あの空間に、自分も今回は存在できて、本当に幸せでした・・・
今日はここまで。
そのうち、画像の切り取りや他に思ったことも書きたいと思います。
もう、思い出しただけで、胸がいっぱいになって幸せになるのです。
いつまでも、この余韻は体に残りそうです。
