全国中学校スケート大会が先週末にありました。
その記事です。






宇野が2連覇 全中スケート第3日

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/winter/skate/figure/headlines/20120130-00000038-kyodo_sp-spo.html


 全国中学校スケート大会第3日は30日、長野市ビッグハットなどで行われ、フィギュア男子は宇野昌磨(愛知・冨士)がショートプログラム(SP)に続いてフリーでも1位となり、合計183・58点で2連覇した。
 同女子はSP首位の宮原知子(大阪・関大中)がフリーも1位になり、173・17点で初優勝。(フィギュアスケートのみ抜粋)






全中って、夏季大会は知っていました。
冬季大会も当然あるわけです。
昌磨くん、ユース五輪後なのに、優勝おめでとう!
宮原知子ちゃんもおめでとう!






下のURLから結果が検索できます。

http://www.skatingjapan.jp/



昌磨くん、知子ちゃん、圧倒的勝利です。
男子の2位は本田太一くんでした。
女子は、全日本に出た鈴木春奈ちゃんが5位、ノービスAチャンピオンの松野真矢子ちゃんが8位でした。






宮原知子ちゃん関連の記事がありました。






[フィギュア]宮原いける初V!真央越え“世界”へ弾み…全国中学校大会

http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20120130-OHO1T00090.htm

◆フィギュアスケート 全国中学校大会第2日
(29日、長野市ビックハット)2月27日開幕のフィギュアスケート世界ジュニア選手権(ベラルーシ)の日本代表、宮原知子(さとこ、関大中2年)はSPを58・68点の1位で終えて、30日のフリーで初優勝に挑む。宮原は昨年12月の全日本選手権で総合6位、フリーでは3位と大健闘し、世界ジュニアでは浅田真央(中京大)を抜く日本人最年少Vの期待がかかっている。

 フィギュア界の新たなプリンセス候補が関西から羽ばたく。昨年11月に全日本ジュニアを制した宮原は、世界ジュニア代表(男女各3人)に初選出された。

 「SPから自分の一番やれる演技をして、フリーにつなげたい。順位とか考えると、あんまりよくないんで、練習通りにやれればいいです」。控えめな13歳だが、氷の上では一変する。この日のSPでは、2位に7・82点の大差をつけての首位。世界ジュニアを前にしての最後の試合で、上々のスタートを見せた。

 昨年12月の全日本はフリーで最初の3回転ルッツ―3回転トーループを決め、その後も次々に3回転を着氷した。「すごい選手が多かったけど、自分も負けないくらいの滑りをしたいと思ってました」。フリーだけの点数では鈴木明子(邦和スポーツランド)、浅田に続く3位。しかも技術点は出場24人中でトップだった。SPは15位と出遅れたが総合6位。衝撃のシニアデビューを飾った。

 昨秋から身長は2センチ伸びて143センチになった。浜田美栄コーチ(52)は「背が高くなったぶん、滑りに大きさが出てきた」と評価する。持ち前の軸がブレないジャンプに加え、表現力も身についてきた。さらに「30年指導してきて、こんな謙虚な選手を見たことがない」と浜田コーチ。氷上だけでなく、筋力トレ、バレエ、ヨガなどの懸命な取り組みが好結果につながっている。

 世界ジュニアでは、ソチ五輪ホスト国として強化を進めるロシア勢がライバル。ただ、13歳11か月で出場する宮原が頂点に立てば、05年の浅田(当時14歳5か月)を抜いて日本人最年少での優勝になる。「五輪には行きたいとは思ってますが、今は意識してないです。まず世界ジュニアで表彰台に立ちたい」。多くの先輩スケーターと同じように、この世界タイトルをステップに大きく飛躍する。

 ◆宮原知子(みやはら・さとこ)1998年3月26日、京都市上京区生まれ。13歳。米テキサス州に住んでいた4歳の頃にスケートを始める。7歳で帰国した後、京都市内のリンクで浜田美栄コーチの指導を受ける。全日本ジュニアには2009年から出場し、昨年初優勝。昨年はジュニアグランプリにも参戦し、ポーランド大会で2位。143センチ、30キロ。






 






何度も言いますが、全日本の知子ちゃんのFSは圧倒されました。
小さな体で、こんなにジャンプを決めるなんて・・・!
スタオベでした。







そんな知子ちゃんの技術の高さの一端を知ることのできるコラムがありました。






城田憲子のフィギュアの世界

全日本選手権 期待の若手、宮原知子



http://hochi.yomiuri.co.jp/column/shirota/news/20120126-OHT1T00143.htm

 13歳の新星が、初登場のシニア大会でフリー3位と大健闘した。3回転ジャンプを次々成功させ、会場をわかせた。連続の3回転ジャンプを含む5種類7つを決め、3つのスピン要素は全てレベル4とノーミスに近い演技でフィニッシュで、フリー3位の116・79点をたたき出すなど、SP15位と出遅れたものの163・85点で総合6位に入った。

 
 SPはジャンプで2回転倒し15位。フリーで気持ちを切り替えることが出来たのは、日ごろの鍛錬のたまものだろう。緊張しながらも、それを強さに変えられたのかもしれない。それでも本人は度胸が少し足りないと思っているらしいが…。練習が自信へ、確実性へと変えられるところはクリスティ・山口(米国)と似たところがあるのかもしれない。


 以前、両親がヒューストン(米国)で生活していたこともあり、宮原は5歳の時に現地のスケート教室に通い始めた。その当時は左利きジャンプを跳んでいた。7歳の時に京都に戻り、濱田美枝コーチに従事。初めは、みんなと違う逆回りでジャンプもスピンもやっていた。ある時どうもうまくいかなかったので、順回転にしてみたら、こちらの方が良い感じ。右利きにした結果、彼女の幅が広がった。今でも逆回転のダブルジャンプもスピンもやれるそうだ。しかし、変えたがためにダブルアクセルも確実になるまでには普通の人より時間がかかったが、左右の要素がすべて出来るため要素の幅も広がり、対象にしたプログラム作りも出来るようになった。


 パトリック・チャン(カナダ)がやるような、ウォーレンからのカウンターターンのジャンプはなかなか見ごたえがあり、難しいトランディションだ。それを宮原は、フリーの中で、ウォーレンからカウンターターンをして、トリプルフリップを難なくやってのけた。濱田コーチは夏休みを利用して、トロント、ボストン、コロラドと夏の海外合宿を毎年試みていた。そしてトロントで、パトリック・チャンのコンパルソリーの練習風景を何度も目のあたりにした。


 アウトとインエッジの乗り分けターンの習得。そこにステップが加わり、スケーティングと、そこからのジャンプやスピンへの導入など身をもって学んだ。その頃、私もトロントに在住していて、スケート・クラブの選手の練習でのアドバイスなどを頼まれ何度も行っていたので、パトリック・チャンの練習は見ていた。いつの日か彼が世界を制するだろうと察しは付いてはいたが、あれほどのトラディションを使いこなしながらスピードを伴い、各ジャンプやスピン要素をプログラムの中でこなして来るとは思えなかった。


 なぜかと言うと、彼はステップやターンでの転倒の繰り返しで、なかなかジャンプまで行き着かない状態が続いたからだ。これが出来るようになった時には、かなう選手はいるのか? と思うほど凝ったステップ・ターンでの要素のこなし方だった。それを夏合宿中見ていた濱田コーチにも響くものがあったのだろう。2年ほど続けてトロントで夏合宿をしていたから、同じ思いがあったのかもしれない。


 そんな中、トロント郊外のソーンヒルで毎年夏休みに競技会が行われていた。私も滞在中は審判員に呼ばれ、「両親が医師のお嬢さんで期待できるスケーターです」と紹介された。その時の宮原は小学3年生で、将来がありそうな選手だなぁーと思った記憶がある。さらにトロントでの狙いがもう一つあった。クラブのチーフ・コーチにジョゼ・シュイナール(アルベールビル、リレハンメル両五輪カナダ代表)がいたからだ。


 プロになってからもトリプルアクセルを成功させるほどジャンプが素晴らしい選手。今の10点法、5コンポーネンツも加わった新ジャッジング・システム。これにはルッツジャンプのアウトエッジの踏切と、フリップジャンプのインエッジの踏切が正確に出来ることが大切になってきたことだ。濱田コーチは、自分の生徒たちに、ルッツジャンプの正確なアウトエッジの踏切をジョゼに指導をしてもらった。その中の選手に宮原もいた。今回の全日本でも「e」はなし、13歳ながら正確にエッジのコントロールは出来ていたという事はコーチの先を見ての夏の訓練の成果と言える。


 3位になったフリーの振り付けは、昨夏合宿したコロラドのトム・ディクソン氏。曲は「マザー・グース組曲」。宮原は体力があるらしく、4、5回フリーを通しで滑っても大丈夫で、コロラドの高地でも初日からフリーをこなしてしまって、みんなを驚かせたらしい。競技会が近づくにつれ、ステップやターンを抜く選手が多い中、宮原は作ったプログラムを何も省かず忠実にこなしたそうだ。だからジャンプ、これから跳びます―という感覚ではなく、パトリック・チャンみたいにトラディションの中でジャンプやスピンをこなしていく、流れの中で要素を遂行出来るのだ。今、求められているプログラムへの挑戦をやり遂げたと感じたのは、本人ではなく濱田コーチだったろう。だから音の頭も上手く拾え、リズム感も良く、小気味が良い。今が一番、無心で滑ることが出来る若さという利点もあるかもしれない。


 今後は、子供体型から変化して行く過程で上手く調整しながら、宮原のオリジナリティを失わず新しい境地にも挑戦しつつ、自立したスケーターとして独り立ちできるようになるかが課題の一つ。スケートの質の向上、シニアとしての心と技と体の構成を濱田コーチと共に歩むことが出来るように、進化していけるように、失敗を恐れず攻めの気持ちを忘れないように。今大会はジュニアながらシニアと互角に戦い総合6位。それを証明出来たことが素晴らしかった。






濱田先生の先見の明。
そして、練習熱心な知子ちゃん。
インタビュー動画を観ていると、まだまだあどけない顔をした知子ちゃんだけど、
身につけた技術は確かなものなのですね。
先行きがとても楽しみです。






余談ですが、知子ちゃん、憧れのフィギュアスケーターは「織田信成選手」と言っていました。
「(滑りに)スピードの出ているところです。」と答えていました。
織田くんはジャンプをクローズアップされがちだけど、スケーティングもきれいですよね。
これを聞いた時、ちょっと意外な感じもしたけど、今なら、何となくわかる気もします。
同じ関大アリーナで、いっしょに練習して、見ている影響もあるかな・と思いました。



その特集の動画は、以前の記事に貼り付けてあります。
よろしかったら、見て下さい。

http://ameblo.jp/d0r1m1/entry-11114534965.html