グランプリファイナルから1週間、経ちました。
早いですね。
今度は全日本へのカウントダウンです。
大ちゃんも4回転の成功に向けて、懸命に練習しているのでしょう。



ですが、今回の話題はグランプリファイナルの男子FSです。
前々から、FSのPCSで引っかかりがあるんです。



まずは、大ちゃんのFSです。

いい演技でしたよね。
冒頭の4回転はお手つきだったけど、他のジャンプは完璧。
スピンもキャメル以外はレベル4。
何より、渾身のコレオステップ。
これは1位だよね-。
と思っていたら1位はパトリック・チャンでした。
1.04点差。なんで?
あ、トランジッションが低い。
プロトコルを見ると、あれーこのジャッジの点数、低い・・・




FSの結果です。

Men - Free Skating

パトリック・チャンと大ちゃんの結果だけ貼り付けます。



 1 Patrick CHAN

CAN
TSS  

173.67
TES

87.59
PCS

87.08
SS

 8.75
TR

8.61
PE

8.61
CH

8.75
IN

8.82
Ded.

1.00
 
2 Daisuke TAKAHASHI JPN 172.63 87.05 85.58 8.57 8.36 8.61 8.50 8.75 0.00  




プロトコルです。

MEN FREE SKATING JUDGES DETAILS PER SKATER

貼り付けできませんでした(T_T)
よかったら印刷して下さい。




先ほどのトランジッション、TR。
「技と技のつなぎの部分に、どのような体の動き、バラエティに富んだターンなどがくみこまれているかなど」(『氷上の美しき戦士たち』田村明子著 新書館)




どうして、低かったのでしょうね。
逆にそこだけひかっているようです。
スコアの出し方は、一番高い点数と一番低い点数をカットして平均を出すと思いましたけど。
まさか、点数に入らないからあんな点数にしました、という理由ではないと思いますが。




ジャッジのことで、ぐるぐる考えていたらこんな記事がありました。




フィギュアスケート、氷上の華

浅田匡子さんに届けと渾身の滑り。
GPファイナルの日本勢、各々の想い。

http://number.bunshun.jp/articles/-/178438/

まったく予想していなかった形で、悲しいGPファイナルの開幕となった。

 3年ぶりにファイナルに進出した浅田真央が、母親の危篤という知らせを受けて8日に急遽帰国。残された選手たちも衝撃を受け、関係者みんなが回復を祈っていたが、願いも空しく翌日9日、浅田舞、真央姉妹の母親である匡子(きょうこ)さんの訃報がもたらされた。スケート関係者の間では知らないもののない、凛とした気品のある女性だった。

 大多数の選手にとって、母親とのきずなは普通以上に強いものだ。幼少時から母親が身を削るようにして、影のように付き添いながらスケート活動を支えている。突然の悲報はどの選手にとっても他人事ではなく、カロリナ・コストナーも知らせを聞いて涙を流したという。特に日本の選手にとっては、精神的に影響もあったことだろう。

鈴木明子は「自分にできることは精いっぱいの演技」と決心した。

 そんな中で、日本の選手は精いっぱい戦った。

 鈴木明子は、SP、フリーともに細かいミスはいくつかあったものの、大きく崩れることなく全体をまとめて2位に入賞した。SPでは初めて3フリップ+3トウループのコンビネーションに挑戦する予定をしていたが、フリップの着氷が不安定で実現できなかったことが、何より悔しかったという。

 浅田が欠場したことに対する精神的な影響について聞かれると、「今の私にできることは、自分にとって精いっぱいの演技をすることと思った。いったん氷の上に出たら、気持ちを切り替えることができたと思います」と語った。

「氷の上に出て滑ることができることに感謝をしながら滑りました」という言葉の通り、フリーの歌劇「こうもり」では始終柔和な表情を崩さずに、滑る喜びを最後まで表現した。だが本人は、「順位的には、GPファイナルでは自己ベスト。でも演技の内容には満足していない。思ったような滑りができなかった」と自分に厳しい評価をくだした。ベテランの年齢域に達してから本格的に3+3の練習をはじめたという頑張り屋さんだけあり、自分に対する要求が高いのだろう。

 優勝は、カロリナ・コストナーだった。GPファイナルは4度目の進出で、毎回メダルを手にしていたが優勝は今回が初めて。昨年左ひざを痛めて以来、いまだに3ルッツを試合で入れてないことについて聞かれると、「自分のプログラムは他の選手ほど内容のレベルが高くないと感じた。でも現実的にその時々で、できることを精いっぱいしなくてはならないから」と答えた。ミスを最小限に抑え、リンク全体を大きく使うスケーティングの質などで高い5コンポーネンツを得てSP、フリーともにトップを保った。

「一人でいるより仲間たちと一緒にいたほうが」(高橋)

 男子は、高橋大輔がSPでコンビネーションジャンプを抜かすという大きな失敗をし、6人中5位からのスタートとなった。だがフリーでは、4回転こそ手をついたものの、残りをノーミスで滑りきった。ブルースのけだるいリズムに身を任せて、情緒たっぷりに魅せてケベックシティの観客からスタンディングオベーションを得た。

「これ以上は下がることはないと思って、フリーはリラックスして思い切り楽しみながら滑ることができました」

 浅田真央のことに質問がおよぶと、「当人でなくては気持ちはわからない。次に会ったときにどのような言葉をかけてあげればいいのだろうかと悩んでいます。でも一人でいるより、仲間たちと一緒にいたほうがいい。試合には絶対に戻ってきてほしい。お母さんも、スケートが好きな人だった」と、日本チームのリーダー格らしい思いやりにあふれた言葉を口にした。

優勝したP・チャンよりも輝いていた、高橋大輔のフリー演技。

 高橋は、フリー、総合ともに2位だった。

 だが少なくともこの日のフリーに関しては、彼の演技は1位に値したのではないかと思う。

 優勝したパトリック・チャンは、4回転を2回降りたが、どちらも着氷が乱れた。そして最後の3ルッツで転倒している。もともとチャンは、失敗しても立ち直りのうまい選手ではある。だがこの日のミスの入り方では、普段の彼の優れたスケーティングの持ち味が生かされず、全体の流れも途切れ気味であった。

 解説者として会場に来ていた佐野稔氏は、「後半に入ってからの3ルッツ+1ループ+3サルコウが大きかった。普段やっていない3フリップ+3トウループも急遽入れた。この採点方式での勝ち方を知っている」と分析する。

 だがあれだけのミスにもかかわらず、5コンポーネンツもわずかながら今回の高橋よりも高かったというのは、よくわからない。ジャンプミスはスケーティング技術には影響がなくても、5項目のうちパフォーマンスやインタプリテーションの部分では影響があるはずだ。

開催地がカナダではなく日本だったら高橋が優勝……。

 高橋本人は、淡々とこの結果を受け入れた。

「パトリックはミス3つ、自分は1つでもまだ勝てないんだなと思った。それが今のジャッジの評価なんだな、と受け止めました」

 もっとも今シーズンを通しての全男子でもっとも高い5コンポーネンツは、高橋がNHK杯で出したものだ。

「あれは(開催が)日本でしたから」と、高橋は謙遜して苦笑する。確かにどの試合でも開催国の選手に少し甘い目の点が出るというのは採点スポーツでは珍しいことではない。

「でもそれを言うなら、ここはカナダですよね」と私は返した。

 この試合の開催地が、カナダではなく日本だったら高橋が優勝していたかもしれない。

 だがそれを論じてみても不毛なだけである。ジャッジの顔ぶれと開催地など、不利なこともあれば有利なこともある。運も含めたすべてを受け入れてこその、採点なのである。そう割り切らないと、採点スポーツはやっていけない。

 今回はこういう結果になったが、これで勝負は終わりではない。高橋がこのまま今季の残りも安定した演技を続けていけば、結果は必ずついてくるはずである。

日本チームの健闘を、浅田匡子さんも誇りに思ってくれるのでは。

 一方17歳の誕生日を迎えたばかりの羽生結弦も、初出場のシニアGPファイナルで会心の演技を見せた。フリーでは出だしの4回転を軽々と成功させ、3アクセルも2回降りた。唯一、最後の3サルコウで手をついたが、観客は熱狂的な拍手を送り、総立ちとなった。

 総合4位と健闘した彼は、本来まだジュニアGPに出ている年齢である。だが高橋に「ここでは羽生選手が素晴らしい演技を見せたので、自分は全日本選手権では今回以上の滑りをしないと勝てないと思った」と言わしめるほどの演技だった。

 試合全体の感想を聞かれた羽生は、「ほとんどの選手が4回転を降りていて、みんなが笑顔で終わるというレベルの高い試合だった。その中でこれだけの演技ができたことを誇りに思います」と素直に喜びを表現した。

 どの選手もそれぞれの立場から、自分にできる精いっぱいの演技を見せた。日本チームの健闘を、フィギュアスケートが大好きだった浅田匡子さんも誇りに思ってくれるのではないだろうか。(田村明子)




気になったのは、この部分。




だがあれだけのミスにもかかわらず、5コンポーネンツもわずかながら今回の高橋よりも高かったというのは、よくわからない。ジャンプミスはスケーティング技術には影響がなくても、5項目のうちパフォーマンスやインタプリテーションの部分では影響があるはずだ。




私は、転倒したり、バランスを崩したりするとPCSのSSに影響があると思っていたのですが、
パフォーマンスやインタープリテーションの方だったのですね。
よく考えればそうですね(^^ゞ
演技中に転倒したりふらついているようでは興ざめですものね。




PE、パフォーマンス・エグゼキューション。
「感情表現ができているか、1つ1つの動作が丁寧に演じられているか、動作から動作の間に体のラインをきれいに使っているか、個性を生かした演技になっているかなど」


IN、インタープリテーション。
「演技全体を通して、音楽やキャラクターをよく理解してその特性を表現できているか」



なので、見ました、プロトコルのPEとIN。
あらためて見たら、パトリックと1点以上の差を付けていらっしゃるジャッジさんもいました。
大ちゃんの方が高かったり、パトリックの方が高かったり、と。
1点以上って大きいと思うんですけど。
どうしてこうなるのでしょう?




まさか?





「ブルースは好きですか?嫌いですか?」





ジャッジさんだって人ですからね。




大ちゃんのブルースを初めて観たジャパンオープンを思い出しました。
演技が終わった後の微妙な気分。
大ちゃんにブルース?
悪くはないけど、渋さが欲しいわね。
お隣さんたちと話している中でこんな言葉がありました。





「これは好き嫌いがわかれるかもね。」




妙に納得しました。




大ちゃんに合っているか、音楽としてどうか、はわからないのですが。





私は、基本、ジャッジさんを信じています。
だって専門家ですから。
でも、ジャッジさんも人ですから。
好き嫌いがあっても不思議ではないと思います。
でも、勝負の世界なので微妙です。





いや、実は全然違って、




大ちゃんはもっと高い点数が出せる




と言うことなのかもしれません。




まだまだ、もっと音楽になれる、と。





・・・自分で書きながら思ったのですが、
大ちゃんだからこそ、
そう思えてきました。





「ブルースは好きですか?嫌いですか?」

私は、ブルースは好きです。
音楽も好きだけど、大ちゃんが演技する姿を、本当に好きになりました。
今日はどんな気分で演じるのか、どんな表現になって観せてくれるのか、すごく楽しみです。




そして、私も、大ちゃんはもっとブルースの音楽になれると思っています。

 




実は、この記事、何かの拍子に一回消えてしまったのです(ノД`)
やっと書けました。トホホ・・・