偶然、出会った。
萩原さんと。
あまりにも久しぶりすぎて
その場で
小1時間
思い出話に華が咲いた。
それはそれは
まことしやか
綺麗な華だったろう。
すると、そこへ
これまた偶然
荻原さんが現れたのだ。
荻原さんと言えば
萩原さんと敵対関係にある人だ。
(ちょいとまずいなぁ…)
そう思いながらも
荻原さんに挨拶した。
俺には満面の笑顔で応えてくれた荻原さん。
だが
荻原さんと萩原さん
互いの目が合った瞬間
その場の空気が
ピキーンと張り詰めたのだ。
ツッコみを入れたくなるほどの
張り詰め具合に
俺は明るい話題をと思い
二人に質問しようとした。
「あのぉ…ほら、めざましテレビの蝶ネクタイのぉ…」
が、俺の声が合図だったのか
牽制し合っていた二人は
闘いをおっぱじめた。
色んな修羅場を経験してきた
百戦錬磨のこの俺ですら
身に危険を感じるほどの
それはそれは
凄まじい闘いだった。
まずは萩原さんの
左ジャブ。シュッ
それを避けた荻原さん。スッ
荻原さん
すかさずカウンターの左ジャブ。
シャッ
それを避けた萩原さん。スッ
萩原さん
すかさずカウンターのカウンター左ジャブ。シュッ
それを避けた荻原さん。スッ
荻原さん
すかさずカウンターのカウンターのカウンター左ジャブ。シャッ
カウンター左ジャブの攻防は小1時間余り続いた。
やっぱりツッコみを入れたくなる攻防戦だったが
それ以上の緊迫感に
俺は動けないでいた。
俺はこの時点で腹を決めた。
(何があっても最後までこの闘いを見届けよう。そして俺は歴史的闘いの生き証人になるんだ)
とね。
両者、一歩も譲らない激闘の末…
時間にして
120時間と38分
二人同時の
ナック・ダウン
互いの左ジャブが
互いのチン(あご)に
入り
ナック・ダウン
死闘の直後
なんだかんだ
やはり友なんだろう。
互いが互いを
認め合うかのように
二人とも笑っていた。
その光景を見て
俺は
この場にいれた事に深く感謝し
そして、この死闘の
語り手として
次の世代に語り継いでいきたい。
そう思った。
サミット会議の結果
この闘いは
通称・荻窪の乱と銘打つこととなった。
だが、そこのあなた!
そう!
今、耳を折りたたんで
「餃子ぁ~」
としまりのない顔で言っている
そこのあなた!
これだけは
知っておいてください。
『萩原さんと荻原さん』は
『はぎわらさんとおぎわらさん』
では、ありません。
『はぎはらさんとおぎはらさん』
です。
そして俺には
そんな知り合いいません!
ではでは。
毎度おなじみ
マサキン谷長がお送りする
☆チキチキ・幸運の風水術☆
熱闘・甲子園の長嶋美奈のモノマネ
(このあと、とぅぐ!etc…)
を目覚めの一発にやると
『吉』