パリ・オペラ座についてお話していて、いつも来場いただく方から、一つ質問が出ました。

「ロッシーニみたいな有名作曲家だけが、オペラ座で作品を上演できたんですか?」

これは良い質問を頂いた・・・と感動しました。

実は、オペラ座の長い歴史においては、全然知られていない作曲家の作品が多く上演されているのです。バレエ曲も多く、私自身も公演記録集で初めて名前を知った作曲家が結構います。

ただ、面白いのは、そういう「知られざる作曲家」も、存命中は多少なりとも名が知られていたりということがあったり、たまたま拙宅でそういう作曲家の楽譜を所蔵していたりということで、調べて行くと、案外重要な役割を果たしていた様子が見えてきたりすることです。

オペラの良いところは、楽譜さえ残っていれば蘇演が可能であることと、特に19世紀の作ですと、新聞の批評欄を丹念に追えば、初演当時の模様もある程度知識として得るということです。大掛かりな舞台芸術だけのことはあり、記録は結構多く遺っていますね。

私が研究して感じている中で、「あまり知られていない作曲家の中で大物」となると ー 表現が結構難しいですが ー たとえば、二―デルメイエールやクラピッソン、メルメという人が居ます。二―デルメイエールは音楽院に名前を遺したこともあって、もうちょっと知られているかな・・・

簡単な業績のあらましなら、インターネットの画面でも読むことが出来るのでしょうが、音楽性の検証になると、楽譜を読む(録音されたものがあればそれも聴いて)ところから始めないといけないので、時間がかかりますが、徐々にでもやっています。


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WCARS(一般社団法人国際総合芸術研究会)のブログです。ご参考まで。
https://ameblo.jp/2022wcars/