と仰る方に、あえて、別のアイテムもおすすめしてみたいです。

マリア・カラスの歌を真剣に聴いていると、レナータ・テバルディの美点も、より深く掴むことができます。

原稿で「3つ選べ」といったテーマが来てしまうと、無理矢理に点数をつけることはあるのですが、基本、私は、「個性を見つけたい」人間なので、特定の作曲家だけを崇める考え方は採らないのです。

自分が一番愛好するオペラは、ドビュッシーの《ペレアスとメリザンド》ですが、それとほ紙一重の差で、ロッシーニの《ギヨーム・テル》やヴェルディの《ドン・カルロス》が続きます。

嫌いなものを好きになる必要はありませんが、少し違うものに触れると、好きなものの良さも、別のものの良さも、よりはっきりと掴めるように思います。