昨日出かけたコンサート(合唱の夕べ)を、急いで批評を書いて、始発の飛行機で地方出張です。


さて、タイトルに書いた「日本の合唱曲」ですが、聞いているだけで、作られた年代を聴き取れる組曲が一つあって、「時代の癖、勢い、匂い」といったものを強く感じました。


でも、その次に歌われた組曲は、その前の組曲よりも10年ぐらい古いのに、和声その他がまったく古びていない、非常にモダン。そのことにも感嘆しました。


全体のプログラムの中で2つほど、かつて伴奏したことがある曲が入っていました。


いつ伴奏したか、どこで弾いたか、それを全く覚えていない。そもそも、組曲なのに2曲分しか伴奏しなかったっていうのも変じゃないか?


休憩時間にあれこれ考えてみましたが、まったく思い出せない。


でも、その2曲を自分が伴奏していた風景は断片的ながらしっかり残っています。


有るフレーズで女声パートが素晴らしかった、最前列で歌っていた人の声の音色まで耳に残っている・・・そういうパッセージが、その2曲にそれぞれ一つずつ入っていたのです。


「時代の癖」があった方が良いのか、それとも、そういうものを感じさせないものの方がよいのか?


人の好き嫌いはどうなんだろう?


60年代や70年代を知らない学生たちに聴かせたら、どんな感想を持つのだろう?


などと、批評を書き終えた今でも、いろいろ思うことは多いのです。


ちなみに、私自身の好みは、断トツで「特定の時代を感じさせない」ものでした。


ただ、その曲が私が好きだ&好きでないということと、合唱団がある曲をどのくらい見事に演奏しているか、ということは全く別の話です。