今回は、ロコロトンドの紹介です。
前回のオストゥーニからは約27㎞ですが、アルベロベッロのすぐ隣の町です。

 

 

人口は1万4千人ほどの小さな町ですが、

2001年には「イタリアの最も美しい村100選」に選ばれています。
また2010年には、「南イタリアの美しい村」の上位10位に入っているそうです。

 

ロコロトンドという町の名前は、“ロコ(場所)”と“ロトンド(丸い)”に由来しています。
12世紀後半に、町の形からこの名前になったそうです。


実際グーグルアースで見ると、丸いケーキのような形をしています。

 

 

どのようにしてこのような形になったのかはいまだに謎です。
ちなみに、町の名前Locorotondoは、“o”が最も多い町としてギネスに載っているそうです。

 

町のすぐ外でバスを降り、町へ向かいます。

 

 

簡単な門のような通路から町へ入って行きます。

 


町の中へ入るや否や迷宮に入ったような雰囲気です。

 


しばらく進むと、小さな広場に出ました。

 


ここがアンドレア・ロディオ広場で、この広場に面して町の一番大きな教会

聖ジョルジョ教会が建っています。

 


この教会は、町の守護聖人ゲオルギオス(ジョルジョのイタリア語の読み方)に

捧げられた教会で、1790年に着工され、1825年に完成しました。
12世紀以前からあった2つの教会の跡地に建てられたものだそうです。

 

ところで、古代ローマ帝国のディオクレティアヌス帝は、
帝国の歴史上で初めて徹底的なキリスト教弾圧を、303年にローマ全土で開始します。
このゲオルギオスも逮捕されて殉教しました。


一方で、彼にはドラゴン退治の伝説もあります。
教会正面上の三角形の部分にはその様子が描かれています。

 

 

教会の中にも入ることができました。

 


丸天井は35mの高さがあるそうです。

 

 

この後、ランチまで町を散策します。
この町は、アルベロベッロのすぐ隣に位置しながら、建物の形はまったく異なっています。

 

 

前回紹介したオストゥーニよりも奇麗な町で、どこを切り取ってもそのまま絵になりそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

次の写真のように、日本では建物の側面になる側(妻側)が、
この町の建物では正面となる形式(妻入り)になっています。

 

 

これはアルプス以北で主流の形式で、イタリアでは異例ということで謎だそうです。
(鵜沢隆・伊藤重剛編『世界の建築・街並みガイド3』エクスナレッジ社発行より)

 

 

 

町全体がアートになっています。

 

 

 

 

絵を飾っている家も。

 

 

再びアンドレア・ロディオ広場へ向かいます。

 

 


聖ジョルジョ教会の尖塔が見えてきました。

 

 

広場に面したレストランに入ります。

 

 

前菜は、生ハムでした。

 


真ん中に乗っているのはフレッシュ・ブッラータ・チーズというものです。
ネットによると、モッツアレラ生地で作った袋の中に、
モッツァレラとクリームを混ぜて入れたものだそうです。

 

そしてメインはパスタでした。

 

 

デザートは、ブルーベリーのタルトでした。

 

 

この後は、すでに紹介したアルベロベッロを訪れました。
次回は、翌日訪れたマテーラの紹介です。