自粛が続いて2か月近く家にこもっている間にも、
世の中は動き続けていた。
Q・B・Bチーズでお馴染みの六甲バターの子会社で、
かつてナッツの製造や加工を主力事業にしていた
六甲フーズの明石工場が西明石駅南側にあった。
2011年に閉鎖されて以降は駐車場として利用されてきたが、
駅前という好立地でありながら、車両の通行上から考えても
実は決して利便性が高い場所とは言えない。
周辺は古くからの住宅街などが多く、地元民がほとんどで
会社や工場も少なく、人の往来もそれほど激しいとは言えない。
その場所で約9年間ほどコインパーキングを続けたのち
どうやら新たしく何かができていきそうな予感がしている。
さすがに元は工場跡ということだけあって敷地は広く、
閉鎖当時は新たに商業施設などができるのか、
あるいはJRが買い取って、南側に出られる通路ができる？
そんなことも考えたが、なんだかんだ結局コインパーキングに。
広さ的に考えても、「駅歩ゼロ分の新築マンション誕生！」
なんて、不動産屋が飛びつきそうなほどの広さだし、
何故10年近くもパーキングのままだったのか？
常に満車、ではなかったし少しもったいない使い方だった。
写真にもあるように、
今ではパーキングの設備は取り外されて車は一台も止まっておらず、
見たところ、写真左上部には鉄板が敷かれて工事中の様子。
もしや、もしや南側から駅に行けるようであれば、えらい時短になる。
少しだけ期待している。
西明石駅といえば改札口が西口と東口の二つあり、
東口は地元では「汚い方の駅」と呼ばれ、昔から南北は通り抜けられる。
しかし西口は「新しい方の駅」と言われキレイにされながらも、
南側から改札へ向かうための移動距離はウン十年前から変わらない。
まず、駐車場であった場所を右手に線路下をくぐる道を進む。
かつては通路左側を駐輪スペースとして利用していたが、
有料化に伴い、今では全スペース駐輪禁止となってる。
線路下通路は、探偵やら金貸しの古臭いチラシ後や落書き、
大震災後に入ったひび割れなどが付いた壁を見ながら
数十メートル歩き進むことになる。
大型トラックや暴走バイクなどの騒音は凄まじく、
地震で随分と弱っているだろう壁面を見るたびに、
頭上を走る電車の振動に少し不安を感じる。
歩き続ける途中、右側に階段が見えてくる。
「キレイ方の駅（西口）」の方が近く、かつ南方面から来る人は、
この線路下を通ってくるか、酷いときには5分以上待つことになる
開かずの踏切がある別の場所を通ってくるしかない。
地下途中にある階段を上がってくると、新幹線側の駅舎に出る。
この、「線路下をくぐりながら階段を上って改札まで行く」
という距離と時間が短縮されるだけで憂鬱さが少し解消される。
多分利用者の多くは、南側から乗れれば乗れてたのに！
そういう目に何度もあっているに違いない。
実際どのように造り替えられるのかまだわからないが、
できれば南側から駅改札が利用できるようになれば、
利用客にとって非常にありがたいことこの上ない。
「とにかく南側から簡単に電車に乗りたい」ということ。
お願い！
そして、東側の「汚い方の駅」南側に鎮座していた建物も
現在取り壊し中で、新たに商業施設兼住居棟が建つようだ。
もともと1階には、みなと銀行の西明石支店がテナントとしてあったが、
数年前、南側にATMだけ残して北側へ移転してしまった。
北側のほうが人の流れもあるし利用客の利便性もいいのだろう。
みなと銀行以前はご存じの通り、前身の「さくら銀行」があった。
だからこの建物の歴史は非常に古いことになる。
おそらく子供のころから建物自体はあった気がする。
さくら銀行になる前は、太陽神戸銀行と三井銀行が一緒になって、
太陽神戸三井銀行という長たらしい名前のまま約2年間営業していた。
古い時代の山陽電車の窓外から、明石支店にあった看板を見ながら、
「長い名前やなぁ」といつも見ていた記憶がある。
以前に明石市長も、「これから西明石地区を変えていく番だ」と
仰られていたので、マンションなどの箱モノばかりではない
良い街に変貌すればと期待している。